フランス修行の職人が認めた冷凍品質で固定客を増やしたパン・洋菓子店様の導入事例

「カスタードクリームも冷凍可能です」。この言葉を、フランスで修行したパン職人は信じませんでした。カスタードは離水しやすく、冷凍に最も向かない素材のひとつだと、長年の経験から判断していたためです。答えはテストで出ました。離水のない解凍を目の前で確かめた職人は、その場で契約を決めました。本記事では、週1回まとめて焼く運用へたどり着いた導入事例に加えて、カスタードが離水する仕組みと、パンを硬くする温度帯まで解説します。

結論:カスタードクリームは離水なく冷凍でき、パンを週1回まとめて焼く運用で固定客が増えた

パン・洋菓子店様は、3Dフリーザー®トレーインタイプの導入で、パンと洋菓子の冷凍ストック運用を確立しました。信じてもらえなかったカスタードクリームの冷凍は、離水のない解凍結果によってテストで証明されました。フランスパンも他のパンも焼きたてと遜色ない仕上がりで、顧客には冷凍と分かりません。パンは週1回まとめて焼いて即凍結し、洋菓子は空き時間に作りためます。好立地ではない店舗ながら、固定客は着実に増えています。導入の概要は次のとおりです。

項目内容
導入企業パン・洋菓子店様(フランス修行の職人が営む店)
対象食材パン、洋菓子
導入目的計画生産、品質向上
導入機種3Dフリーザー® トレーインタイプ(フランス天板仕様)
導入の決め手信じられなかったカスタードクリームの冷凍を、テストが離水なしで証明

検討の経緯:普段の天板のまま使える機種を探し、KOGASUNに行き着いた

ヨーロッパでは、急速冷凍による食材の保存はごく一般的です。修行時代からその文化を知る店主は、自店に合う機種を探し、当初は他社のショックフリーザー(ヨーロッパでの急速冷凍庫の通称)に決めかけていました。そのなかで、普段使っているフランス天板をそのまま入れられる仕様がKOGASUNにあるとホームページで知り、連絡と訪問に至りました。

籠と木の板に、クロワッサンや丸パン、スライスした食パンなど多種類のパンを盛り合わせた様子

業務用の冷凍設備は庫内の棚が独自寸法のことが多く、焼成に使った天板から専用トレーへ商品を移し替える手間が生じます。パンの現場の基準であるフランス天板をそのまま入れられる機種なら、移し替えの手間も型崩れの心配もありません。設備を道具に合わせられることが、相談を始める後押しになりました。

なぜカスタードクリームは、冷凍すると離水するのか

カスタードクリームは、冷凍に最も向かない素材のひとつと言われてきました。その理由は、カスタードのなめらかさがどう作られているかを見ると分かります。

カスタードは、牛乳という水分の中で、卵のたんぱく質とでんぷんが網目状につながり、その網目に水を抱え込んだクリームです。炊き上げる工程で、でんぷんの粒は水を吸って膨らみ、卵のたんぱく質は互いにつながり合って網目を作ります。この二重の網が牛乳の水分を抱え込むことで、とろりとした状態が保たれています。

ゆっくり凍らせると、網目の中の水分は少しずつ一か所へ集まりながら大きな氷の粒に育ちます。育った氷は網目を押し広げ、たんぱく質のつながりを断ち切ってしまいます。氷が溶けても網目は元に戻らないため、抱えていた水分が行き場を失い、外へ流れ出します。これが離水です。残るのは、水っぽい部分とざらついた部分に分かれたクリームです。パンやシューの中で起きれば、生地まで湿らせてしまいます。

なぜパンは、冷やすと硬くなるのか

パンにも、まったく別の弱点があります。焼きたてはふんわりしていたのに、翌日には硬くパサついています。この変化にも、はっきりした理由があります。

パンのやわらかさは、小麦のでんぷんが焼成の熱と水分で膨らみ、水を抱え込んだ状態から生まれます。ところがこの状態は、時間とともに崩れていきます。でんぷんの分子が再び規則正しく並び直し、抱えていた水を押し出してしまうのです。押し出された水が抜けた生地は、硬く、ぼそぼそになります。

対策を難しくしているのは、この並び直しが冷蔵庫くらいの温度帯で最も速く進むという性質です。パンを冷蔵庫に入れると翌朝には見違えるほど硬くなるのは、このためです。ところが-18℃以下まで下げてしまえば、分子はほとんど動けなくなり、変化は事実上止まります。

もう一つ品質を落とすのが乾燥です。凍結中に乾いた風が当たれば、クラスト(外皮)もクラム(中身)も水分を奪われます。乾いたパンは、リベイクしても焼きたての軽さを取り戻せません。

急速冷凍機(ショックフリーザー)は、何を解決し、何が残るのか

ここまでの二つの問題は、どちらも凍るまでの時間と、中途半端な温度帯が原因です。そこで使われてきたのが、強い冷風を吹き付けて熱を一気に奪う急速冷凍機です。ヨーロッパでショックフリーザーと呼ばれるのはこのタイプで、氷の粒が育つ前に凍らせるという考え方そのものは、すでに広く実証されています。店主が当初、他社のショックフリーザーに決めかけていたのも、修行時代からこの効果を知っていたからです。

ただし、強い風には代償があります。冷たい風は乾いた風でもあり、凍結の最中にクリームやクラムの表面から水分を奪っていきます。奪われた水分は庫内の冷却器に霜として付き、運転が続くほど冷気は乾き、冷却の能力も落ちていきます。さらに、風が一方向から吹き付ける構造では、天板の手前と奥で凍る速さに差が出ます。速さの問題を解決しても、乾燥とムラの問題が残るのです。

つまり機種選びの論点は、速く凍らせられるかどうかではありません。その速さを、どのような風で実現しているかです。

3D凍結®が、カスタードもパンも守れる理由

3D凍結と通常冷凍の温度曲線、0〜-5℃の最大氷結晶生成温度帯、氷結晶の大小と細胞膜への影響を比較した図

3Dフリーザー®の答えは、風の質にあります。守るべきものは違っても、対策は三つに集約されます。氷の結晶を育てないこと、硬化の進む温度帯にとどめないこと、乾かさないことです。

一つ目は、氷の結晶です。高湿度の3D冷気が天板の上下から回り込み、氷が育ちやすい温度帯を短時間で通過させます。水分は微細な粒のまま固まり、カスタードのたんぱく質の網目は破られません。重要なのは、この速さが天板のどの位置でも変わらないことです。凍るのが遅れた場所では粗く育った結晶が網目を壊すため、同じ冷凍庫で凍らせたのにロット内で仕上がりが割れます。冷気の当たり方に偏りがない3Dフリーザー®では、どの天板の商品も同じ細かさの結晶で凍り、離水のない解凍につながります。

二つ目は、温度帯です。パンのでんぷんの硬化は中途半端な低温で最も速く進むため、焼き上がりからその帯を素早く通過させ、-18℃以下まで一気に下げます。硬化が進む時間そのものがなくなり、焼きたての軽さが残ります。

三つ目は、湿度です。乾いた強風は熱と一緒に水分も持ち去りますが、湿り気を保った冷気は熱だけを奪います。クラム(中身)のしっとり感は水分そのものであり、カスタードも表面が乾けば口当たりを損ないます。週に一度まとめて焼いた分を続けて入れても冷気が乾かないのは、冷却器への着霜を抑えるKOGASUN独自のACVCS®によるものです。凍らせ方による差は急速冷凍と通常冷凍の違いで解説しています。

電気代やデフロスト削減効果などランニングコストに関する説明資料

証明:カスタードクリームが、離水なく戻った

相談の場で伝えた「カスタードクリームも冷凍可能です」は、信じてもらえませんでした。後日のテストで、結果を実物で示しました。解凍後のカスタードは離水を起こしていませんでした。職人の疑いは驚きに変わり、その場で契約が決まりました。シュークリームでの比較写真はシュークリームの冷凍品質比較テストでも確認できます。

鍋の中のなめらかなカスタードクリームを木べらですくい上げている場面

評価:フランス修行の店主が語る、本場でも見たことがない性能

導入後の店主の評価は明快です。本場フランスでもこれほど高性能なショックフリーザーは見たことがなく、カスタードクリームの再現性も生クリームの状態も文句のつけようがない、と言い切ります。フランスパンも他のパンも、焼きたてと何ら遜色がありません。修行で本場の水準を知る職人から、高い評価の言葉が続きました。

半分に割ったクリームパン。艶のある生地からカスタードクリームがあふれる断面

運用:パンは週1回まとめて焼く

品質への確信は、店の働き方を変えました。パンは週に一度まとめて焼き、即座に急速冷凍してストッカーに保存します。洋菓子も空き時間にまとめて作って冷凍します。毎日焼く前提から解放されたことで、仕込みに追われない店の運営が可能になりました。

割れ目の入った小ぶりの丸パンが重なり合う焼き上がりのクローズアップ

焼きたての風味と食感が維持されるため、顧客には冷凍と分かりません。好立地ではない店舗ながら、味を求めて通う固定客が増え、順調な滑り出しとなっています。導入前後の変化をまとめます。

観点導入前導入後
焼成毎日焼き続ける前提週1回まとめて焼いて凍結
洋菓子都度の仕込みに追われる空き時間に作りためる
品質冷凍への不信焼きたてと遜色なく冷凍と分からない
集客立地に頼れない味を求める固定客が増加

パン・菓子のほかの実例はパン・菓子の導入事例一覧で確認できます。

導入機種:フランス天板がそのまま入るトレーインタイプ

導入機種は、3Dフリーザー®のトレーインタイプ(フランス天板仕様)です。普段使いのフランス天板をそのまま棚へ差し込めるため、移し替えの手間も型崩れの心配もありません。店舗の厨房に収まる大きさで、急速冷却と急速凍結を1台でこなします。仕組みの詳細は3Dフリーザーの特徴にまとまっています。食パンの凍結検証は食パンの冷凍テストで紹介しています。

天板を差し込む棚が並ぶ庫内を見せた、KOGASUNのトレーインタイプの製品写真
比較・選定で迷ったら
食品や処理量に合う急速冷凍機を、カタログと導入相談で具体的に確認できます。
仕様・寸法はカタログで確認し、設置可否や機種選定は導入相談で確認できます。

カスタードクリームとパンのクラムが解凍後も戻るか確かめる:無料の凍結テスト

本事例の契約は、疑いから始まりました。KOGASUNの凍結テストは費用も出張費も無料です。ご自身の目で最も厳しく評価できる商品をお持ち込みいただければ、次の項目を確かめられます。

確認項目見るポイント
カスタードの状態解凍後に水が分離していないか、なめらかさが残るかを見る
クラムの食感パンの中身がぼそぼそになっていないかを実食で確かめる
クラストの香りリベイク後の香ばしさを、焼きたてと比べる
表面の乾き生地やクリームが乾いてかさついていないかを見る
天板の相性いつものフランス天板のまま凍結できるかを確かめる

同じ結果になるかどうかは、実物でご確認ください。申し込みの流れは食品を持ち込める凍結テストでご確認ください。

自社商品で確認したい方へ
カタログだけで判断しにくい仕上がりは、実際の食材で凍結テストできます。
乾燥・ドリップ・形崩れ・解凍後の品質など、導入前に自社商品の状態で確認できます。

パン・洋菓子の冷凍でよくある質問

カスタードクリームは、なぜ冷凍で離水しやすいのですか?

カスタードは、卵のたんぱく質とでんぷんの網目が牛乳の水分を抱え込んだクリームです。凍結が遅いと氷の粒がこの網を断ち切り、解凍時に抱えきれなくなった水分が分離して流れ出します。氷の粒を微細なまま凍らせれば網目が守られ、なめらかさを保ったまま戻せます。3Dフリーザー®の高湿度3D冷気は、この状態のまま凍結を終えられます。

クリームパンのような、クリーム入りのパンも冷凍できますか?

できます。生地とクリームは凍り方が違う素材ですが、3Dフリーザー®の急速冷凍なら両方の水分を同時に固定できます。焼成後に粗熱を取り、包装して凍結する流れが基本です。具材ごとの最適条件は凍結テストで確認できます。

パンを週1回まとめて焼く運用は、小さな店でも可能ですか?

可能です。本事例の店舗も、週1回の焼成と冷凍ストックを組み合わせて営業しています。毎日の焼成から解放されると、仕込み時間の設計が自由になり、接客や新商品づくりに時間を回せます。

パンは冷蔵庫に入れると硬くなるのに、冷凍なら大丈夫なのはなぜですか?

でんぷんが水を押し出して硬くなる変化は、冷蔵庫くらいの温度帯で最も速く進み、-18℃以下ではほとんど止まるためです。中途半端に冷やすことが最も品質を損ない、一気に凍らせることが最も安全という関係です。焼き上がりから素早く-18℃以下まで下げるほど、焼きたてに近い状態を残せます。本事例でも焼き上がり後の即凍結でこの状態を保っています。

フランスパンのようなハード系は、冷凍で風味が落ちませんか?

高湿度の3D冷気で急速に凍らせれば、クラストの香ばしさとクラムのしっとり感を保てます。本事例でもフランスパンは焼きたてと遜色ないという評価です。提供前に軽くリベイクすると、香りがいっそう立ち上がります。

冷凍したパンは、解凍後にそのまま販売できるのですか?

できます。焼成済みのパンは、包装のまま自然解凍するだけで焼きたてに近い状態へ戻るため、焼き直しの工程は必須ではありません。本事例でも、週1回まとめて焼いて凍結したパンを、焼きたての風味と食感を保ったまま販売しています。解凍の条件は商品によって変わるため、凍結テストで戻り方まで確かめるのが確実です。

小さなベーカリーでも、設備導入の支援制度を使えますか?

規模の小さな店でも、生産性向上の投資としてものづくり補助金や中小企業省力化投資補助金の対象になり得ます。公募回ごとの要件と締切は、KOGASUNの導入相談で最新情報をご確認ください。

まとめ:職人が認めた凍結品質が、週1回まとめて焼く運用と固定客の増加を支えた

フランスで本場の水準を見てきた職人は、品質を厳しく見極めます。カスタードの離水も、パンの硬化も、原因が分かれば凍らせ方で防げます。その目が認めた凍結品質が、週1回まとめて焼く運用と、冷凍と分からない売り場を支えています。立地ではなく味で選ばれる店になれたことが、この事例の最大の成果です。信じがたい話こそ、無料の凍結テストでお確かめください。フランス天板仕様などのご相談も、以下からお問い合わせください。

KOGASUN 3D FREEZER
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機種選定、見積もり、凍結テスト、既存ラインへの設置可否まで、検討段階からご相談いただけます。
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