おはぎも大福も乾燥させない冷凍で生産を平準化した和菓子メーカー様の導入事例

和菓子づくりの朝は早く、仕込みの拘束時間も長くなります。しかも、おはぎも大福もほとんどが生もので、作り置きがききません。季節による繁閑の差も大きい商品です。全国展開する和菓子メーカー様は、この構造を変える手段は冷凍しかないと判断しました。難しいのは、表面が乾いただけで商品価値を失う和菓子の繊細さです。本記事では、きな粉さえ飛ばさずに凍結した導入事例に加えて、和菓子が乾燥に弱い理由と、粉を振った商品が冷凍で難しい理由まで解説します。

結論:おはぎや大福は3Dフリーザー®で乾燥させずに冷凍でき、生産の平準化と廃棄ロスの大幅削減につながった

和菓子メーカー様は、3Dフリーザー®のスパイラルフリーザーの導入で、おはぎ、みたらし団子、大福、桜餅、きな粉餅などの冷凍ストック化を実現しました。乾燥しない凍結のため、顧客には冷凍品であることが全く分からず、店舗で違和感なく販売できています。繁盛期の24時間体制は解消され、生産調整と作業の平準化が進み、廃棄ロスは大幅に削減されました。歩留まり向上によるコストダウンにも成功し、売り上げ比率の小さかった和菓子部門は順調に伸びています。導入の概要は次のとおりです。

項目内容
導入企業和菓子メーカー様(全国展開)
対象食材おはぎ、みたらし団子、大福、桜餅、きな粉餅など
導入目的働き方改革、品質向上、廃棄ロス削減
導入機種3Dフリーザー® スパイラルフリーザー(連続式)
導入の決め手生産調整・保管・販売ロス削減には冷凍しかないと判断

課題:生の和菓子は、作り置きができない

和菓子づくりは早朝からの仕込みで拘束時間が長く、商品のほとんどが生ものです。作り置きも保管も難しく、その日のうちに売り切る前提で生産が組まれてきました。加えて、季節による繁盛期と閑散期の差が著しい商品でもあります。

白い皿に並んだ、焼き目とたれの艶が光るみたらし団子3本

繁盛期に合わせれば人が足りず、閑散期に合わせれば機会を逃します。生産調整、保管、販売ロスの削減をまとめて実現する手段は冷凍しかありません。そう判断したことが、導入の出発点でした。

なぜ和菓子は、表面が乾いただけで価値を失うのか

和菓子の魅力は、大福のなめらかな白さ、みたらし団子のとろりとした照り、桜餅のしっとりとした生地のように、そのほとんどが表面に表れています。そしてその表面は、わずかな水分の膜で保たれています。

餅や団子の生地は、水分を抱えたでんぷんでできています。表面から水分が抜けると、生地は硬く縮み、なめらかだった表面に細かなひびが入ります。光を返していた面がざらつけば、艶は失われます。飴がけの商品は乾燥の影響がさらに大きく、表面が乾くと糖が白く浮き出て、透明な照りが消えてしまいます。

厳しいのは、失われた水分が戻らないことです。乾いてしまった餅の表面は、解凍しても元のなめらかさに戻りません。肉や魚は中身の味が評価の中心になりますが、和菓子は表面そのものが商品です。そのため乾燥は、品質の低下ではなく商品価値の消失を意味します。

なぜ粉を振った和菓子は、とりわけ冷凍が難しいのか

打ち粉を敷いた木箱に整然と並ぶ、白い大福の製造風景

きな粉餅や打ち粉をまとった大福には、もう一段の難しさが加わります。

きな粉も打ち粉も、きわめて軽い粉です。凍結のために強い風を当てれば、たちまち舞い上がって飛んでいきます。生産時にはきれいにまとっていた粉が、庫内から出てきたときにはまだらに剥げています。それだけで店には出せません。

一方で、粉は湿気にも弱い素材です。表面に水滴が付けば粉は水を吸って固まり、色の濃い斑点になります。飛ばさないために風を弱めても、結露を招けば別の形で商品価値を失います。粉を振った和菓子は、強い風では粉が飛び、風を弱めれば結露で粉が固まるという、両側から挟まれた条件の中でしか凍らせられない商品でした。

3D凍結®が、乾燥も粉飛びも防げる理由

3D凍結と通常冷凍の温度曲線、0〜-5℃の最大氷結晶生成温度帯、氷結晶の大小と細胞膜への影響を比較した図

必要な条件は三つです。水分を奪わないこと、風を強くしないこと、そして素早く凍らせることです。3Dフリーザー®は、この三つを同時に満たします。

乾燥への答えは、冷気の性質です。3Dフリーザー®は被冷凍物から水分を奪わない凍結のため、餅の表面もしっとりしたまま凍ります。艶も、なめらかさも、生産した瞬間の姿で固定されます。粉を振った商品を続けて流しても冷気が乾かないのは、冷却器への着霜を抑えるKOGASUN独自のACVCS®があるからです。庫内の水分が冷却器の霜に取られないため、湿り気を保った冷気のまま流し続けられます。

電気代やデフロスト削減効果などランニングコストに関する説明資料

粉への答えは、微風であることです。強い風で吹き付けるのではなく、包み込むように冷やすため、きな粉も打ち粉も舞い上がりません。しかも短時間で凍り切るため、結露が起きる前に凍結が終わり、粉が水を吸って固まることもありません。風で飛ばさず、結露で湿らせない。この二つを同時に満たせる点が、包み込む微風で凍らせる方式の強みです。

三つ目の条件である速さは、凍り方の均一さとあわせて意味を持ちます。コンベアの中央と端とで冷気の量に差があれば、凍る速さも同じだけ差が付きます。後から凍る位置では結晶が大きく歪んだ形に成長し、角の立った先端が餅生地のでんぷんの構造を壊します。同じ日に作ったおはぎに口当たりの違うものが混ざるのは、この差が残るためです。3Dフリーザー®はコンベアの幅のどこに載っていても冷気の量が変わらないため、どの一個も等しく凍結が進みます。

そして速さが、生地そのものを守ります。餅のでんぷんには、凍りきらない低温に長く置かれると、老化して硬く締まっていく性質があります。その温度帯を一気に通過してしまえば、硬化の進む時間は与えられません。解凍したときにやわらかさが戻るのは、このためです。おはぎの凍結前後の詳細はおはぎの冷凍テストでも確認できます。

品質:きな粉餅も大福も、乾燥させず生産時の姿のまま凍結できた

3Dフリーザー®は被冷凍物から水分を奪わないため、食品が乾燥しません。さらに冷気が微風のため、きな粉餅や大福のように表面へ粉を振った商品も、粉を飛ばさず生産時の姿のまま凍結できます。繊細な見た目が商品である和菓子にとって、決定的な性能でした。

朱塗りの器に並んだ、粒あん・きなこ・黒ごま・ずんだなど色とりどりのおはぎ

成果:繁盛期の24時間体制を解消し、和菓子部門の売り上げも向上した

冷凍ストックした和菓子は、顧客には冷凍品であることが全く分からず、店舗で違和感なく販売されています。繁盛期には24時間体制だった生産も、導入後は調整と平準化ができるようになりました。廃棄ロスは大幅に削減され、歩留まり向上によるコストダウンにも成功しています。

品質が安定したことで、3Dフリーザー®を使った新製品開発にも積極的に取り組めるようになりました。全国展開の中で売り上げ比率が小さかった和菓子部門は、順調に成長しています。導入前後の変化をまとめます。

観点導入前導入後
生産繁盛期は24時間体制生産調整と作業の平準化
廃棄生ものゆえのロスが発生廃棄ロスを大幅に削減
品質乾燥で商品価値を失う乾燥せず冷凍と分からない仕上がり
事業和菓子部門の比率が小さい部門売り上げが順調に向上

パン・菓子類のほかの実例はパン・菓子類の導入事例一覧で確認できます。

導入機種:量産を連続処理するスパイラルフリーザー

導入機種は、3Dフリーザー®のスパイラルフリーザーです。螺旋状のコンベアで製品を運びながら連続凍結する構造で、量産ラインの流れを止めません。設置面積あたりの処理量が大きく、多品種の和菓子を次々に凍結できます。処理量・製品サイズに合わせたオーダーメイド設計で製作します。詳細はスパイラルフリーザーの解説にまとまっています。

2基の螺旋状コンベアタワーと制御盤を備えた、KOGASUNのスパイラルフリーザーの全体写真
比較・選定で迷ったら
食品や処理量に合う急速冷凍機を、カタログと導入相談で具体的に確認できます。
仕様・寸法はカタログで確認し、設置可否や機種選定は導入相談で確認できます。

きな粉の付き方と餅の艶が凍結後も保たれるかを点検する:無料の凍結テスト

粉を振った餅、艶のある飴がけ、葉で包んだ桜餅のように、和菓子の商品価値は繊細な表面にあります。KOGASUNの凍結テストは費用も出張費も無料です。いつもの仕上げのまま持ち込めば、次の項目を確かめられます。

黒い皿に載った、桜の葉で包んだ道明寺桜餅のクローズアップ
確認項目見るポイント
粉の付き方きな粉や打ち粉が飛んでいないか、まだらになっていないかを見る
表面の艶餅や飴がけの照りが、生産時と変わっていないかを確かめる
生地のやわらかさ解凍後に硬く締まっていないかを実食で確かめる
ひび割れ表面に細かなひびが出ていないかを見る
餡と生地の境目水が出ていないか、色移りしていないかを確かめる

冷凍で商品価値を保てるか迷っている生菓子こそ、実物での確認が確実です。申し込みの流れは食品を持ち込める凍結テストでご確認ください。

自社商品で確認したい方へ
カタログだけで判断しにくい仕上がりは、実際の食材で凍結テストできます。
乾燥・ドリップ・形崩れ・解凍後の品質など、導入前に自社商品の状態で確認できます。

和菓子の冷凍でよくある質問

大福やおはぎは、冷凍すると硬くなりませんか?

餅生地のでんぷんは、中途半端な低温で長く置かれるほど締まっていく性質があります。冷蔵で硬くなりやすいのはそのためです。3D凍結®で硬化が進む温度帯を素早く通過させれば、解凍後もやわらかさが戻ります。硬さの主因は、凍結の遅さと冷蔵での保存にあります。

きな粉や打ち粉は、冷凍中に飛びませんか?

強い風で凍らせる方式では粉が飛びやすくなりますが、3Dフリーザー®は微風の冷気で包み込むため、きな粉餅や大福も粉をまとった姿のまま凍結できます。本事例の決め手のひとつになった性能です。

冷凍した和菓子は、どう解凍すればよいですか?

室温での自然解凍が基本です。袋のまま置くだけで、結露を抑えながらしっとりと戻ります。急いで温めると餡と生地の温度差が生まれ、食感を損ないやすいため避けてください。戻り方は無料の凍結テストの実食でも確かめられます。

桜餅など季節の和菓子にも、冷凍は活用できますか?

活用できます。季節商品を前倒しで作りためておけば、需要のピークに生産が追われる状態を避けられます。本事例でも繁閑差の大きい商品構成を、冷凍ストックによる生産調整で平準化しています。

和菓子製造の設備投資では、どんな補助金が対象になり得ますか?

働き方改革や生産性向上を目的とした投資として、ものづくり補助金や中小企業省力化投資補助金が代表的な候補です。公募回ごとの要件と締切は、KOGASUNの導入相談で最新情報をご確認ください。

まとめ:乾燥させない冷凍が、和菓子の働き方と経営を変えた

同社の判断は明快でした。生ものである和菓子の構造課題は、冷凍でしか解けません。表面の水分が失われれば戻らず、粉は強い風では飛び、湿気では固まります。この両側から挟まれた条件を、水分を奪わず微風で凍らせる3Dフリーザー®が同時に満たしました。24時間体制からの解放、廃棄ロスの大幅削減、部門の成長が実現しました。品質を守る冷凍が、働き方と経営の両方を変えた事例です。繊細な生菓子の仕上がりは、無料の凍結テストで導入前に確かめられます。機種選定やラインのご相談は、以下からお問い合わせください。

KOGASUN 3D FREEZER
導入・更新をご検討中の方へ
食品・生産量・設置環境に合わせて、最適な3Dフリーザーをご提案します。
機種選定、見積もり、凍結テスト、既存ラインへの設置可否まで、検討段階からご相談いただけます。
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