ドリップが最も少なかった冷凍とらふぐで通年取引を実現した株式会社ふくます水産様の導入事例

博多の台所と呼ばれる福岡市中央卸売市場鮮魚市場に、創業50年を超えるふぐ専門の仲卸・加工会社、株式会社ふくます水産様があります。冬に需要が集中するとらふぐを専門に扱う同社には、季節商材ならではの課題がありました。養殖業者と年間を通じて取引を続けるための通年仕入れと、それを支える冷凍品質です。本記事では、比較テストでドリップの少なさを確かめて導入した事例に加えて、解凍でプリプリの食感が失われる仕組みと、比較テストで凍結品質を見極める視点まで解説します。

結論:とらふぐはドリップを出さずに冷凍でき、養殖業者との通年取引と全国出荷が実現した

株式会社ふくます水産様は、複数メーカーの比較テストで解凍後のドリップ量が最も少なかった3Dフリーザー®を導入しました。解凍してもプリプリとした食感と濃厚な旨味を保てるため、「一番いい状態を閉じ込めています」とお客様へ自信を持って提案できます。品質劣化を気にせずストックできることで養殖業者からの通年仕入れが可能になり、お歳暮やギフト通販で博多のふぐを全国へ届ける体制も整いました。導入の概要は次のとおりです。

項目内容
導入企業株式会社ふくます水産様(福岡市中央卸売市場内・創業50年超)
事業養殖とらふぐの企画・製造・加工・販売、ごまさばなどの加工品製造
対象食材とらふぐ(ふぐ刺しなどの加工品)
導入目的通年仕入れの実現、冷凍品質の向上、全国への販路拡大
導入機種3Dフリーザー® トレーインタイプ(2枚扉モデル)
導入の決め手比較テストで解凍後のドリップ量が最も少なく、サポート体制も信頼できた

導入企業:市場の中のとらふぐ専門家

株式会社ふくます水産様は、福岡市中央卸売市場内に工場を構える養殖とらふぐの専門会社です。企画・製造・加工・販売までを一貫して行い、全国の有名ホテルや料亭、百貨店へ出荷しています。安心・安全を掲げてHACCP認定を取得した衛生管理のもと、博多名物のごまさばやふぐ加工品を製造しています。

導入前の課題:需要が冬に偏り、冷凍品質と配送距離が販路を制約していた

発泡スチロール箱の砕氷に埋まった、斑点模様のとらふぐ2尾

ふぐのビジネスには、季節性ゆえの構造的な課題がありました。

  • 需要と供給の不一致。ふぐの需要は冬に集中する一方、養殖業者とは年間を通じて取引し、良い魚を育ててもらう必要があります。オフシーズンに仕入れた魚を、品質を落とさずに冬まで保管する技術が要ります。
  • 冷凍品質の限界。従来の冷凍では解凍時にドリップが流出し、身の食感や風味が損なわれていました。
  • 全国配送の制約。チルドでの配送は鮮度保持が難しく、遠方への販路拡大には高品質な冷凍商品化が必須でした。

なぜ解凍すると、とらふぐのプリプリとした食感が失われるのか

とらふぐの値打ちは、噛んだときの弾力にあります。筋繊維の詰まった締まりのある白身で、コリコリとした歯ごたえが高級魚として評価される理由です。冷凍がこの食感を損なうと言われてきたのには、はっきりした理由があります。

魚の身は、細い筋繊維が束になってできています。筋繊維の一本一本は細胞膜という薄い膜に包まれ、その内側に水分と旨味成分を抱え込んでいます。凍結がゆっくり進むと、抱えられていた水分は繊維のすき間で凍り始め、周りの水分を吸い寄せながら大きな氷の塊へ育っていきます。育った氷は体積を増し、筋繊維を包む細胞膜を内側から押し破ります。

急速冷凍で重要な最大氷結晶生成帯の-1〜-5℃付近を示す温度変化のイメージ

細胞膜が破れても、凍っている間は水分が動かないため見た目に変化は現れません。異変が現れるのは解凍のときです。破れた細胞膜は水分を抱え直せず、旨味成分ごと外へ流れ出します。これがドリップです。水分が抜けた身は張りを失い、プリプリとした弾力は戻りません。重量も減るため、単価の高い魚ほど失うものは大きくなります。ドリップの量が少ないということは、身の細胞が壊れていないことの何よりの証拠なのです。

氷が育つかどうかを決めるのは、身の温度が-1〜-5℃あたりを通り抜けるまでの時間です。この帯を何時間もかけて進めば氷は粗く育ち、一気に抜ければ粒は微細なまま収まります。

3D凍結®が、とらふぐの身の細胞を壊さない理由

3Dフリーザー®(ACVCS®高湿度冷気)でムラなく冷却・冷凍するイメージ

同社が複数メーカーの比較テストでドリップ量の差を目にしたのは、この氷の育ち方が設備によって別々の結果を生むからです。

3D凍結®では、高湿度の冷気が魚体の表と裏に同時に当たります。身の外側と内側に大きな温度差を作らないまま、氷が育つ温度帯を一気に通過させる凍らせ方です。氷のもとになる微細な核が身のあちこちで同時にできるため、どれも大きくなる前に凍結が終わります。残るのは細胞膜を破らない微細な粒だけです。細胞膜が無事なら、解凍しても水分と旨味は身の中にとどまり、コリコリとした歯ごたえがそのまま残ります。

3D凍結と通常冷凍の温度曲線、0〜-5℃の最大氷結晶生成温度帯、氷結晶の大小と細胞膜への影響を比較した図

一尾ごとに仕上がりが変わらないことも、取引先へ品質を説明するうえで欠かせません。風を一方向からしか当てないと、当たる側と陰になる側で凍る速さが変わります。遅い側では氷結晶が大きく歪な形に育ち、その角が細胞膜を裂きます。同じロットの中でドリップの多い個体と少ない個体が混ざるのは、この差によるものです。冷気が一尾の表と裏に同じように当たるので、ロットの中でも凍る速さがそろい、どこを取っても微細な結晶になります。

冷気の湿度も、白身の魚の仕上がりを左右します。乾いた強風で凍らせる従来の急速冷凍機は、凍結の最中に身の表面から水分を奪ってしまいます。3D冷気は湿り気を保ったまま熱だけを奪うため、切り身の断面も乾きません。水揚げの集中する時期に連続で回しても湿度が落ちないのは、冷却器への着霜を抑えるKOGASUN独自のACVCS®によるものです。仕組みの詳細は3Dフリーザーの特徴で確認できます。

導入の決め手:比較テストで確かめたドリップの少なさ

高品質な急速冷凍機を求めて、複数メーカーの製品で比較テストを実施しました。決め手は数字に裏付けられた品質です。解凍後のドリップ量を比較した結果、3Dフリーザー®が最も少なく、身の細胞が壊れていないことを確かめられました。

3Dフリーザーの棚に、盛り付け済みのふぐ刺しの絵皿パックが並んで凍結されている様子

もうひとつの決め手はサポートです。止めてはいけない食品工場にとって、機械トラブル時の対応スピードは設備選定の決定的な条件でした。

比較・選定で迷ったら
食品や処理量に合う急速冷凍機を、カタログと導入相談で具体的に確認できます。
仕様・寸法はカタログで確認し、設置可否や機種選定は導入相談で確認できます。

効果1:解凍後もプリプリとした食感と旨味が残る品質を、取引先に明言できる

ドリップが出ないため、解凍してもプリプリとした食感と濃厚な旨味を保てます。冷凍は味が落ちるという引け目を感じることなく、お客様に対して「一番いい状態を閉じ込めています」と自信を持って提案できるようになりました。

白衣の作業者が、とらふぐのシールが貼られたふぐ刺しのトレーパックを両手で検品する場面

単価の高い高級魚ほど、ドリップによる歩留まりの差はそのまま利益と信用の差になります。プロの取引先に説明できる品質の裏付けが、仲卸の取引条件を左右します。

効果2:賞味期限と輸送時間の制約が外れ、博多のふぐを全国へ出荷できるようになった

凍結の品質が上がった結果、賞味期限や輸送時間に縛られず全国各地へ出荷できるようになりました。お歳暮やギフト通販など、遠方のお客様にも博多のふぐを最高の状態で届けられます。

飾り盛りのふぐ刺しを容器ごと凍結した水産加工工場様の導入事例もあわせてご覧ください。同じ冷凍ふぐでも、仲卸の通年供給と工場の繁閑対策では設計が異なります。

効果3:通年取引が生んだ、生産者との好循環

品質劣化を気にせずストックできるため、養殖業者から年間を通じて安定的に仕入れられるようになりました。生産者との信頼関係を強化しながら、自社の販売計画も立てやすくなります。仕入れと販売の双方が安定する好循環です。導入前後の変化をまとめます。

衛生服の2人が、青い成形トレーにふぐの薄造りを盛り付けていく加工場の作業風景
観点導入前導入後
仕入れ冬の需要期に偏る養殖業者と通年で安定取引
品質解凍時のドリップで食感が落ちるプリプリの食感と旨味を保持
販路チルド配送の限界で商圏に制約ギフト通販で全国へ出荷

魚介・水産加工品のほかの実例は魚介・水産加工品の導入事例一覧で確認できます。

導入機種:市場内の工場で回すトレーインタイプ(2枚扉モデル)

導入機種は、3Dフリーザー®のトレーインタイプ(2枚扉モデル)です。ふぐ刺しなどの加工品をトレーに並べ、棚へ差し込んで凍結します。上下2室の扉で品目や仕込みのタイミングを分けて運転でき、市場内の限られたスペースでも通年仕入れのストックづくりを支えます。機種の一覧は3Dフリーザーの製品ラインナップで確認できます。

2枚扉のトレーインタイプを正面から写す。上下の扉が開き、庫内の棚とタッチパネルが見える

お客様の声:株式会社ふくます水産様より

「色々なメーカーを試した中で、3Dフリーザーが一番、解凍後のドリップが少ないと判断して導入を決めました。良い状態で冷凍してあるとお客様にはっきり言えること、そして無理なく全国にふぐを届けることが可能になったのが良かった点です。機械が止まった時もいち早く駆けつけてくれて、KOGASUNさんとお付き合いして一番良かったと思っています。」

ご協力いただいた企業様

ふぐのイラスト看板を掲げた、市場内にあるふくます水産の白い工場外観

株式会社ふくます水産様

とらふぐの解凍後のドリップ量を見極める:無料の凍結テスト

ふぐ、カニ、ウニといった単価の高い海産物ほど、ドリップの一滴が利益を削ります。KOGASUNの凍結テストは費用も出張費も無料です。本事例と同じように、複数社との比較を前提にした持ち込みも歓迎です。実際の商材で、次の項目を確かめられます。

確認項目見るポイント
解凍後のドリップ量同じ重量・同じ解凍条件で、機種ごとの流出量を量って比べる
身の弾力噛んだときのコリコリとした歯ごたえが残っているかを実食で確かめる
旨味の濃さドリップとともに味が抜けていないかを、生鮮と食べ比べる
断面の状態切り口が乾いていないか、白く濁っていないかを見る
保管後の変化一定期間置いたあとに、同じ項目をもう一度確かめる

解凍後のドリップ量と食感を、プロの目と舌でお確かめください。申し込みの流れは食品を持ち込める凍結テストでご確認ください。

自社商品で確認したい方へ
カタログだけで判断しにくい仕上がりは、実際の食材で凍結テストできます。
乾燥・ドリップ・形崩れ・解凍後の品質など、導入前に自社商品の状態で確認できます。

とらふぐ・高級魚の冷凍でよくある質問

とらふぐの需要は冬なのに、なぜ通年仕入れが必要なのですか?

養殖業者と年間を通じて取引することが、良い魚を安定して育ててもらう土台になるからです。オフシーズンに仕入れた魚を品質を落とさずにストックできれば、生産者との共存共栄と、安定した自社の販売計画を両立できます。

冷凍ふぐの品質は、どこで見分ければよいですか?

解凍後に出るドリップの量が最も分かりやすい指標です。ドリップが多いほど細胞が壊れており、食感と旨味が抜けています。本事例では複数メーカーの比較テストでドリップ量を測り、最少だった3Dフリーザー®を選びました。

高級魚の冷凍で、歩留まりはどれほど利益に影響しますか?

単価が高いほど、失われる1グラムの価値も大きくなります。ドリップとして流れ出る重量は商品にならないため、高級魚ではドリップの差がそのまま粗利の差です。凍結品質は、品質問題であると同時に収益問題です。

ホテルや料亭に納める冷凍ふぐには、何が求められますか?

解凍後の食感と見た目が生鮮に劣らないこと、そしてロットごとの品質が安定していることです。プロの厨房は仕入れ品質のぶれを嫌います。3Dフリーザー®のように凍結条件を一定に保てる設備と工程管理が、信頼の前提になります。

市場内の加工場でも、設備投資の補助金は使えますか?

立地にかかわらず、生産性向上や販路拡大の投資として、ものづくり補助金や中小企業省力化投資補助金を検討できます。公募回ごとの要件と締切は、KOGASUNの導入相談で最新情報をご確認ください。

まとめ:ドリップを出さない技術が、ふぐの取引を通年に広げた

ふくます水産様の事例は、高級魚ほどドリップの差が利益と信用の差になることを示しています。比較テストで選ばれた凍結品質が、養殖業者との通年取引、自信を持った提案、全国へのギフト通販を実現しました。弾力が残るかどうかは、凍らせる速さで決まります。冷凍商品のブランド価値を高めたい水産加工の現場は、無料の凍結テストでドリップの少なさをお確かめください。機種選定や設置のご相談は、以下からお問い合わせください。

KOGASUN 3D FREEZER
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