冷凍デコ寿司で商圏を全国へ広げた株式会社ボーテックス様(魚政)の導入事例

ケーキのように飾り付けた寿司が、誕生日や記念日のギフト商品として選ばれています。福岡県久留米市で鮮魚店・海鮮料理店「魚政」を営む株式会社ボーテックス様のヒット商品「DECOSUSHI(デコ寿司)」です。この華やかな寿司の全国配送を難しくしていたのが、酢飯は白くパサつき、生魚はドリップが出るという寿司冷凍の品質問題でした。本記事では、3社比較とデモ機での実験を経て量産にたどり着いた導入事例に加えて、酢飯が白くなる仕組みと、届いた先で解凍するまでの品質設計まで解説します。

結論:デコ寿司は酢飯もネタも品質を保って冷凍でき、地域の鮮魚店が全国へ商圏を広げた

株式会社ボーテックス様は、3Dフリーザー®の導入で冷凍デコ寿司の商品化を実現しました。高湿度の3D冷気が包み込むように凍結するため、課題だった酢飯の乾燥を防ぎます。贈り物としての全国発送が可能になり、通販サイトでの販売が本格化しました。煮魚や焼き魚の冷凍惣菜も売上の柱に育ち、地域密着の鮮魚店が、全国に顧客を持つ企業へと事業を広げています。導入の概要は次のとおりです。

項目内容
導入企業株式会社ボーテックス様(屋号:魚政・福岡県久留米市)
事業海鮮料理店「魚政」、惣菜店「さかなやうおまさ」、DECOSUSHI製造販売
対象食材デコ寿司、煮魚・焼き魚などの冷凍惣菜
導入目的通販による全国展開、仕入れ変動への対応
導入機種3Dフリーザー® トレーインタイプ(2枚扉モデル)
導入の決め手3社比較とデモ機での1日実験で、解凍後の状態が最も良かった

導入企業:デコ寿司の企画・製造を手掛ける、久留米の鮮魚店

株式会社ボーテックス様は、鮮魚の卸売からスタートし、現在は海鮮料理店「魚政」、惣菜店「さかなやうおまさ」を展開しています。ケーキのようにデコレーションされたDECOSUSHIは、誕生日や記念日のギフトとして人気を集める主力商品です。「魚をもっと身近に、楽しく」をコンセプトに、商品づくりに取り組む企業です。

導入前の課題:商圏が地元に限られ、寿司は冷凍で品質を保てなかった

地元で愛される店が全国を目指すとき、越えるべき課題は三つありました。

  • 寿司の冷凍:ご飯は冷凍すると水分が抜けて白くなる白蝋化を起こし、ポロポロとした食感になってしまう。生魚と組み合わせるため、解凍時のドリップ対策も必須だった。
  • 仕入れの変動:水揚げ量によって仕入れ状況が変わるため、大量に獲れた新鮮な魚を品質を落とさずストックする技術が必要だった。
  • 現場の納得感:実際に作業するスタッフが扱いやすく、品質に納得できる急速冷凍機であることが欠かせなかった。

なぜ酢飯は、冷凍すると白くポロポロになるのか

炊きたてのごはん粒は、光をわずかに通してつやつやと輝いています。冷凍したごはんが白く濁ってしまう現象は、白蝋化と呼ばれます。ロウのような白さ、という言葉のとおりの見た目です。

原因は、凍結の最中に米粒の表面から水分が奪われることです。乾いた強い風を当てると、粒の表面の氷は溶けないまま水蒸気となって抜けていきます。水分が抜けた跡には目に見えない小さな空隙が無数に残り、そこで光が乱反射します。粒が白く不透明に見えるのはこのためです。同時に、水を失った米粒どうしは互いにくっつく力を失い、口に入れたときポロポロと崩れます。見た目と食感が、同じ一つの原因で崩れていきます。

酢飯にはもう一つ弱点があります。デコ寿司は握りや棒寿司と違い、表面の大部分が空気にさらされる形をしています。飾り付けの隙間から風が入り込むぶん、乾燥の影響を受けやすいのです。

デコ寿司ならではの難所:ネタのドリップと、崩れやすい立体的な飾り付け

酢飯を守れても、上に載る生魚からドリップが出れば商品になりません。魚の身は細い筋繊維の集まりで、その一本一本が細胞膜という薄い膜に包まれています。凍結が遅いと水分が大きな氷の粒に育ち、この細胞膜を破ります。解凍したとき、破れた場所から流れ出すのがドリップです。デコ寿司の場合、その水分は下の酢飯へ染みていき、守ったはずの米粒をべたつかせてしまいます。

そして三つ目の難所が、形そのものです。デコ寿司は、細工した野菜や魚を立体的に飾り付けた商品です。庫内で強い風が吹けば、軽い飾りは倒れ、飛ばされます。盛り付けの美しさが商品価値そのものである以上、風の強さは品質と直結します。

3D凍結®が、酢飯もネタも飾りも守れる理由

3Dフリーザー®(ACVCS®高湿度冷気)でムラなく冷却・冷凍するイメージ

三つの難所は、ばらばらに見えて一つの設計で解けます。強い風に頼らず、高湿度の冷気で包み込むという方式です。

白蝋化への答えは、冷気の湿度です。3Dフリーザーの3D冷気は湿度を保ったままなので、米粒の表面から水分を奪いません。乾かなければ空隙もできず、粒はつやを保ったまま凍ります。解凍してもお米がふっくらしているという評価は、ここから来ています。注文が重なる時期に続けて凍らせても冷気が乾かないのは、冷却器への着霜を抑えるKOGASUN独自のACVCS®によるものです。

電気代やデフロスト削減効果などランニングコストに関する説明資料

ネタのドリップを止める答えは、凍らせる速さです。高湿度の3D冷気が盛り付けごと包み込み、結晶が成長する温度帯を一気に通過させます。氷の結晶の核が身のあちこちに同時にでき、大きく育つ前に凍結が終わります。細胞膜を破らない微細な粒だけが残るため、解凍しても水分とうま味はネタの中にとどまります。

3D凍結と通常冷凍の温度曲線、0〜-5℃の最大氷結晶生成温度帯、氷結晶の大小と細胞膜への影響を比較した図

凍り方の均一さも、デコ寿司には欠かせません。立体的に飾られた商品は、高い位置と低い位置で冷気の当たり方が変わりやすくなります。偏りがあると遅い場所で氷結晶が大きく歪な形に育ち、その角が細胞膜を突き破ります。上の飾りは形を保っているのに土台の酢飯だけ水っぽい、という状態はここから生まれます。高さの違う面にも冷気が回り込むので、飾りの上部も土台も同じ速さで凍り、結晶の大きさにばらつきが出ません。

飾りへの答えは、風の当て方です。一般的な急速冷凍機のように一方向から強風を吹き付けるのではなく、3Dフリーザー®は湿度を保った冷気で多方向から包み込んで冷やすため、立体的な飾り付けもそのままの姿で凍ります。仕組みの詳細は3Dフリーザーの特徴で確認できます。

導入の決め手:デモ機を1日借りた実験と、現場の声

機種選定では3社の急速冷凍機を比較検討しました。展示会で3Dフリーザー®に出会い、デモ機を1日借りて実際にテストを行いました。他社製品と比べて解凍後の状態が最も良かったのが3Dフリーザー®でした。

最終判断を後押ししたのは、実験に立ち会った現場スタッフの評価でした。丸一日の実験に立ち会う姿勢や導入後のフォローといった、KOGASUNの対応も信頼につながりました。

比較・選定で迷ったら
食品や処理量に合う急速冷凍機を、カタログと導入相談で具体的に確認できます。
仕様・寸法はカタログで確認し、設置可否や機種選定は導入相談で確認できます。

効果1:冷凍デコ寿司の実現

盛り付けごと高湿度の3D冷気で包んで凍らせることで、酢飯の乾燥を防ぐことに成功しました。解凍してもお米はふっくらとし、ネタは瑞々しさを保ちます。冷凍とは思えないと評価される品質で、贈り物としての全国発送が可能になりました。

サーモンのバラ飾りとイクラをあしらい、Happy Birthdayのピックを立てたケーキ仕立てのデコ寿司

繊細な飾り付けを崩さず凍らせられることも、デコ寿司には欠かせない条件でした。盛り付けの美しさが商品そのものだからです。

効果2:通販が売上の柱に育った

通販サイトでの販売が本格化し、遠方の顧客からの注文が急増しました。デコ寿司だけでなく、煮魚や焼き魚などの冷凍惣菜もラインナップに加わり、売上の柱へ成長しています。

青い手袋の手が、カレイの煮つけを並べたトレーを3Dフリーザーの棚へ差し込む場面

冷凍寿司を業務用に展開した寿司メーカー様の導入事例もあわせてご覧ください。同じ寿司の冷凍でも、ギフト通販と業務用ルート販売では設計が変わります。

効果3:旬を逃さない一次加工

水揚げが多い時にまとめて加工・冷凍できるため、相場に左右されず、常に高品質な商品を提供できるようになりました。一次加工の効率が上がり、フードロスの削減と利益率の向上にも貢献しています。導入前後の変化をまとめます。

緑のバットに、粉をまぶした魚の切り身が向きをそろえて並ぶ下処理の様子
観点導入前導入後
商圏地域密着の店頭中心通販で全国へ拡大
商品寿司の冷凍は品質面で断念冷凍デコ寿司・冷凍惣菜を商品化
仕入れ水揚げと相場に左右される多い時に加工しストックで安定
ロス売り切れない分が負担にフードロス削減と利益率向上

魚介・水産加工品のほかの実例は魚介・水産加工品の導入事例一覧で確認できます。

導入機種:飾り付けたまま入れられるトレーインタイプ(2枚扉モデル)

導入機種は、3Dフリーザー®のトレーインタイプ(2枚扉モデル)です。飾り付けたデコ寿司をトレーごと棚へ差し込み、盛り付けに触れないまま凍結できます。上下2室の扉で注文ごとの少量仕込みにも対応でき、ギフト商品の受注生産に合う構造です。機種の一覧は3Dフリーザーの製品ラインナップで確認できます。

KOGASUNの2枚扉トレーインタイプ。上下の扉が開き、トレー棚とタッチパネルが確認できる

お客様の声:株式会社ボーテックス様より

「実験をした中で『3Dフリーザーが一番いいよね』という現場の声をいただき導入しました。おかげで、今までは地域の皆様だけだったのが、全国の皆様に魚政の美味しいお魚を送ることができ、売上も上がっています。何かあったらすぐ駆けつけてくれるフットワークの軽さにも感謝しています。」

ご協力いただいた企業様

「魚政」の暖簾がかかる和風店舗と、「さかなやうおまさ」の看板を掲げた建物の外観

株式会社ボーテックス様

飾り付けたデコ寿司が姿を保ち、酢飯のつやが残るかを試す:無料の凍結テスト

飾り付けそのものが商品価値である以上、凍結テストも本番と同じ姿で行うのが確実です。KOGASUNの凍結テストは費用も出張費も無料です。本事例のようにデモ機を使った実験のご相談にも応じています。実際の商品を盛り付けた状態で持ち込めば、次の項目を確かめられます。

確認項目見るポイント
酢飯のつや解凍後に白く濁っていないか、握りたてと見比べる
米粒のまとまり口に入れたときポロポロと崩れないかを実食で確かめる
ネタの状態ドリップが出て酢飯へ染みていないかを見る
飾りの姿立体的な盛り付けが倒れず、凍結前の形を保っているかを確かめる
解凍条件冷蔵解凍の時間を変えて、最適な戻し方を探る

解凍後の酢飯の艶とネタの状態をお確かめください。申し込みの流れは食品を持ち込める凍結テストでご確認ください。

自社商品で確認したい方へ
カタログだけで判断しにくい仕上がりは、実際の食材で凍結テストできます。
乾燥・ドリップ・形崩れ・解凍後の品質など、導入前に自社商品の状態で確認できます。

寿司ギフト・海鮮通販の冷凍でよくある質問

ケーキのように盛り付けた寿司も、崩さず冷凍できますか?

できます。3D冷気で包み込むように凍らせる方式なら、強い風で飾りが飛んだり倒れたりする心配がなく、盛り付けたままの姿で凍結できます。本事例のデコ寿司は、その品質でギフト需要をつかみました。

酢飯は冷凍すると、なぜ白くパサつくのですか?

米粒の表面から水分が水蒸気となって抜け、残った空隙で光が乱反射するためです。白蝋化と呼ばれ、水分を失った粒はまとまる力もなくしてポロポロになります。庫内の湿度を保つ3Dフリーザー®なら水分を奪われないため、ふっくらとした酢飯のまま凍らせられます。

鮮魚店が通販を始めるとき、冷凍設備は何を基準に選べばよいですか?

解凍後の品質を自社の商品で確かめることが第一の基準です。本事例は3社の機種を比較したうえでデモ機を1日借り、現場スタッフの評価で決めました。カタログではなく実物で確かめることが、失敗しない選び方です。

水揚げが多い日の魚は、どう活かせばよいですか?

新鮮なうちにまとめて一次加工し、急速冷凍でストックするのが定石です。相場が高い時期にも自社のストックで商品を供給でき、原価と品質の両方を守れます。フードロスの削減にも直結します。

鮮魚店・水産加工の通販立ち上げで、補助金は活用できますか?

販路開拓や設備投資の内容によって、ものづくり補助金や中小企業省力化投資補助金が候補になります。公募回ごとの要件と締切は、KOGASUNの導入相談で最新情報をご確認ください。

まとめ:寿司の冷凍を実現した店は、全国で選ばれる店になった

酢飯の白蝋化、ネタのドリップ、そして崩れる飾りという三つの難所は、強い風に頼らず高湿度で包み込むという一つの凍らせ方で越えられました。デコ寿司は全国へ届くギフトになり、冷凍惣菜が売上の柱に加わり、旬の魚を逃さない加工体制が利益を支えています。通販を始めたいが品質が心配という食品事業者の方は、諦める前に無料の凍結テストで実力をお確かめください。機種選定や設置のご相談は、以下からお問い合わせください。

KOGASUN 3D FREEZER
導入・更新をご検討中の方へ
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機種選定、見積もり、凍結テスト、既存ラインへの設置可否まで、検討段階からご相談いただけます。
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