飲食・土産物店から水産加工・産直へ|稚内シーフードセンター様の業態転換と3Dフリーザー導入事例

観光客の来店が減り、レストランや土産物店の売上が落ち込んだとき、「持っている立地を生かし、地元の魚を加工品として全国へ売る」という選択肢があります。北海道稚内市の株式会社稚内シーフードセンター様は、旧フェリーターミナルでのドライブイン経営から2010年に水産物の加工・産直販売へ業態を切り替え、カニ・ウニ・ホッケなどを最北の浜から全国の消費者へ直接届ける通販主体の事業を立ち上げました。全国へ冷凍品を送っても品質を保つための要として選ばれたのが、業務用の急速冷凍機「3Dフリーザー」です。この記事では、同社が観光・飲食の業態から加工・産直へ転換した流れと、高鮮度出荷を支えた設備選定の考え方を整理し、同じ業態転換を考える事業者が自社に当てはめるための判断材料と、凍結テストの進め方まで解説します。

引用元:水産新聞 2011年2月21日 掲載(社名は掲載当時のものです)

※本記事は、紙面で報じられた当時の内容をもとに、背景や現在の情報を補って読みやすく再構成しています。

新聞掲載の紙面の全体スキャン。「水産加工・産直販売、新たな道」「稚内シーフードセンター」の見出しと、建物外観・3Dフリーザーの写真
引用元:水産新聞 2011年2月21日 掲載(社名は掲載当時。現・株式会社コガサン)

結論:稚内シーフードセンター様はカニ・ウニ・ホッケの加工品を、3Dフリーザーの急速凍結で風味と食感を保って全国へ出荷した

要点は、持っていた立地とノウハウを加工・産直へ振り向けて来店型の売上減を補い、その品質の支えに急速凍結を据えたことです。紙面の内容を整理します。

項目内容
掲載紙水産新聞(2011年2月21日付)
紙面の見出し水産加工・産直販売、新たな道 稚内シーフードセンター 新技術「3Dフリーザー」備え、カニ・ウニ・ホッケなど全国へ高鮮度出荷
報じられた企業株式会社稚内シーフードセンター様(北海道稚内市・橋本茂社長)
業態転換旧フェリーターミナルで21年間営んだドライブイン経営から、2010年1月に水産物の加工販売へ業態転換。カニ・ウニ・ホッケなどの産直販売に乗り出す
販路(当時)約7万件の顧客リストへのダイレクトメールとネット通販が主体。ドライブインや問屋への卸も並行
凍結設備全国発送後の品質保持を重視して最新技術を比較検討し、エアオペレーションテクノロジーズ(現・株式会社コガサン)の「3Dフリーザー」を導入
設備能力(当時)マイナス35℃で1時間あたり20kgの処理能力
品質の評価(当時)橋本社長は、かまぼこやはさみ漬けの風味・食感を保って冷凍前の品質を再現でき、カニ製品では甘みが増すと説明

観光・飲食から加工・産直へ踏み出したこの流れは、来店型ビジネスの頭打ちを感じている水産・食品事業者の判断材料になります。独自の高湿度3D冷気で食品全体を均一に凍らせ、乾燥・冷凍焼け・ドリップを抑える3Dフリーザーの凍結方式が、全国への高鮮度出荷を支えました。

比較・選定で迷ったら
食品や処理量に合う急速冷凍機を、カタログと導入相談で具体的に確認できます。
仕様・寸法はカタログで確認し、設置可否や機種選定は導入相談で確認できます。

稚内シーフードセンター様が3Dフリーザーを導入した背景(ドライブイン経営からの業態転換)

稚内シーフードセンター様(橋本茂社長・当時)は、2011年の紙面時点で、日本最北の稚内市で水産物の加工と産直販売を手がけていた事業者です。もともと旧フェリーターミナルで21年間ドライブインを営み、観光客向けのレストラン・土産物店として営業してきました。ところが観光客の減少などで来店客がピーク時の6割ほどまで落ち込み、ターミナルの再開発を機に旧水産加工場を取得しました。橋本社長が東京・名古屋のスーパーやレストランでの勤務時代に培ったノウハウを基盤に、2010年1月、水産物の加工販売業へと業態を切り替えました。カニ・ウニ・ホッケなどを中心に、全国の消費者へ直接届ける産直販売に乗り出したのが出発点です。

同社が加工・産直で重視したのは、全国へ冷凍品を送っても、実際に顧客の食卓に届くまで品質を保てるかどうかでした。輸送中の温度変化や家庭の冷蔵庫での保存温度まで見据えると、凍結の質が商品の評価を左右します。そこで同社は、生産体制の中核となる急速冷凍装置の最新技術を比較検討し、山口県下関市のエアオペレーションテクノロジーズ(AOT)が開発した「3Dフリーザー」を選びました。

エアオペレーションテクノロジーズ(AOT)は、2011年10月に古賀産業へ吸収合併されました。古賀産業は2022年10月に株式会社コガサン(KOGASUN)へ社名を変更しました。つまり、報道当時に3Dフリーザーを開発・供給していた会社は、現在のKOGASUNにあたります。

飲食・土産物店から水産加工・産直への業態転換で変わったこと

この業態転換により、同社の事業は「来店してもらう」商売から「作って全国へ送る」商売へと軸足を移しました。かつては旧フェリーターミナルを訪れる観光客にレストランと土産物を提供していた同社は、加工した水産品を通販主体で全国へ届ける形へ組み替えていました。販路は、約7万件にのぼる顧客リストへのダイレクトメールとネット通販が中心で、あわせてドライブインや問屋への卸も手掛け、直販と業務用の二本立てで売り先を広げていました。

商品も、産地ならではの品ぞろえへ広がりました。報道当時は、活ゆでやポーション加工のカニ製品を中心に、ロシア産シマホッケの一夜干し、サハリン産ウニを原料にした塩水パックや塩ウニ、粕・みそ・しょうゆ・南蛮の漬け魚、ベニズワイの甲羅盛り、エラや内臓を除いたカレイの加工鮮魚などをそろえていました。いずれも、解凍後の品質で選ばれることを狙った商品でした。

こうした加工品を全国へ高鮮度で送る土台になったのが3Dフリーザーです。同社が当時整えた装置は、マイナス35℃で1時間あたり20kgを処理できる能力を備えていました。仕上がりについて、橋本社長は紙面で次のように説明しています。

「かまぼこやはさみ漬けも風味、食感を損なうことなく、冷凍前の品質を再現できる。また、カニ製品では風味が落ちないのはもちろん、甘みが増す」

(稚内シーフードセンター・橋本茂社長の談話。引用元:水産新聞 2011年2月21日 掲載)

一方で橋本社長は、紙面で「業務開始からまだ一年余りで試行錯誤の段階」と語り、「例えば、ホッケの開きなど既存商品では価格競争に陥る。地場の魚介類の取り扱いも併せて従来にない商品開発を進めながら、顧客を増やしていきたい」と今後の戦略を示しています。定番品の価格競争を避け、地場素材の独自商品で顧客を増やす方向性です。

加工・産直向けに急速冷凍機を選ぶ手順と凍結テストの進め方

急速冷凍機は、直売所・小規模加工場向けの小型機から食品工場のライン向け大型機まで幅があり、本体価格も処理量・設置条件・仕様で変わります。加工・産直へ広げるときは、次の順で整理すると絞り込みが早くなります。まず、カニ・ウニ・ホッケ・漬け魚など商品ごとに、最盛期の1日・1ロットあたりの処理量を見積もります。次に、本体価格と設置工事費を分けて把握します。電源・排水・搬入経路といった設置条件の確認も欠かせません。最後に、購入額に電気代や目減り(歩留まりの低下)、稼働ロスを加えた数年単位のトータルコストで投資回収を見ます。仕様や寸法の目安は3Dフリーザーの製品情報で確認できます。

設備を絞り込んだあとは、カタログや仕様だけで決めず、自社の魚での凍結テストで確かめるのが確実です。カニは身の食感、ウニはなめらかさとドリップ、ホッケの一夜干しは身の乾燥というように、商品ごとに見るポイントが変わります。投入温度・包装・トレー配置・解凍条件によって仕上がりが変わる以上、実際の商品で確かめることが、機種と凍結条件を根拠を持って選ぶ近道です。冷凍・冷却テスト・デモ相談で、自社の魚の仕上がりと処理量を確認できます。

自社商品で確認したい方へ
カタログだけで判断しにくい仕上がりは、実際の食材で凍結テストできます。
乾燥・ドリップ・形崩れ・解凍後の品質など、導入前に自社商品の状態で確認できます。

カニ・ウニ・ホッケの高鮮度出荷を支える3Dフリーザーの活用場面

同社が報道当時に全国へ送っていたカニ・ウニ・ホッケ・漬け魚は、いずれも解凍後の食感と風味で評価が決まる商品です。こうした水産加工品の凍結にKOGASUNの3Dフリーザーが有力な選択肢となるのは、その凍結方式が品質を左右する要点を押さえているためです。3Dフリーザーは、一方向からの強い冷風で表面の水分を奪う従来のエアブラスト方式(詳しくはエアブラスト凍結の仕組みと注意点)と違い、空気分子どうしの間接熱交換で生まれる独自の高湿度3D冷気で、食品全体を包み込むように多方向から均一に凍らせます。品質が落ちやすい最大氷結晶生成温度帯を短時間で通過させるため、氷結晶は微細で均一になり、細胞へのダメージが小さくなります。その結果、解凍時のドリップや食感の低下、歩留まりの低下を抑えやすく、表面の乾燥・冷凍焼け・着霜も起こりにくくなります。湿度を保って凍らせることが、身の乾燥を避けたい水産加工と相性の良い理由です。

3Dフリーザーが向くのは、カニ製品の風味と甘み・身の食感を守りたい現場や、ウニのなめらかさを保ってドリップを抑えたい現場です。ホッケの一夜干しや漬け魚の乾燥・冷凍焼けを抑えたい場合、全国発送後も解凍時の品質を安定させたい場合、地場の魚で作る従来にない商品を高鮮度のまま通年で供給したい場合にも、身の食感と風味を守りやすい3Dフリーザーはおすすめです。

比較・選定で迷ったら
食品や処理量に合う急速冷凍機を、カタログと導入相談で具体的に確認できます。
仕様・寸法はカタログで確認し、設置可否や機種選定は導入相談で確認できます。

水産加工・産直への業態転換と3Dフリーザー導入に関するよくある質問

なぜ加工・産直への転換に急速冷凍機が必要だったのですか?

全国へ冷凍品を送っても、顧客の食卓に届くまで品質を保つ必要があったためです。産直・通販は、輸送時の温度変化や家庭の冷蔵庫での保存を経て解凍されるため、凍結の質が商品の評価を直接左右します。稚内シーフードセンター様は、この品質保持の要として最新の急速冷凍装置を比較検討し、3Dフリーザーを選びました。

産直・通販と卸を両立させる意味は何ですか?

直販と卸の二本立てには、販路の偏りを抑え、季節や需要の波の影響を受けにくくする利点があります。稚内シーフードセンター様は2011年の報道当時、約7万件の顧客リストへのダイレクトメールとネット通販を主体にしつつ、ドライブインや問屋への卸も手掛けていました。直販で利幅を確保しながら、卸でまとまった数量を販売する形にすると、加工した在庫を無駄なく回しやすくなります。

どのような加工品に3Dフリーザーは向いていますか?

解凍後の食感と風味で評価が決まる水産加工品に向いています。3Dフリーザーは独自の高湿度3D冷気で食品全体を均一に凍らせるため、乾燥や冷凍焼け、ドリップを抑えたい商品ほど効果が出やすくなります。稚内シーフードセンター様が報道当時扱っていた活ゆで・ポーションのカニ製品、ウニの塩水パック・塩ウニ、シマホッケの一夜干し、粕・みそ・しょうゆ・南蛮の漬け魚、カレイの加工鮮魚は、いずれもその代表例です。

カニやウニなど自社の商品で冷凍の仕上がりを試せますか?

試せます。実際のカニ・ウニ・ホッケ・漬け魚などで凍結テストを行い、解凍後のドリップ・食感・乾燥や、1回あたりの処理量、中心温度が下がりきるまでの時間を確認できます。魚種や加工度で凍り方が変わるため、自社の商品で確かめると、その商品に合った機種と凍結条件を選べます。KOGASUNの凍結テスト・デモ相談から、仕上がりと処理量をあわせて確認できます。

来店型ビジネスの売上が落ちたとき、産直・通販は選択肢になりますか?

選択肢になります。稚内シーフードセンター様のように、集客が細った店舗や立地を加工・産直の拠点として生かし、地元の魚を加工品として全国へ届ける動きは、来店型ビジネスの売上減少を補う一手になります。丸もの売りから加工品へと加工度を高め、高鮮度で出荷できれば、価格競争に陥りやすい定番品とは違う売り方を作れます。

まとめ:業態転換で加工・産直へ広げるなら、高鮮度出荷を支える3Dフリーザーが有力

稚内シーフードセンター様の取り組みは、ドライブイン経営の来店客減少を、水産物の加工・産直販売への業態転換で乗り越えようとするものでした(報道当時)。輸送や家庭保存を経ても品質を保つ高鮮度出荷の支えとして3Dフリーザーを導入し、かまぼこ・はさみ漬け・カニ製品の風味と食感を冷凍前に近い品質で保てるようにしました。カニ・ウニ・ホッケを全国へ送る品質の支えとして、独自の高湿度3D冷気で食品全体を均一に凍らせる3Dフリーザーが業態転換の実行を後押しします。

機種を絞り込む前の段階から相談を始められます。扱う魚・加工度・最盛期の処理量などが分かれば、合う機種と凍結条件まで具体的に絞り込めます。カタログ請求やテストのご相談は、以下からお問い合わせください。

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