水揚げした近海魚を生鮮のまま売るだけでは、豊漁時の値崩れと売れ残りから抜け出せません。2017年末、みなと新聞のFOCUS企画は、日本近海魚を加工して急速凍結し、付加価値を高めて商流に乗せる動きが産地のメーカーだけでなく漁協・卸・商社・小売まで広がっていると報じました。冷凍の目的が「余った魚の保管」から「価値づくり」へ変わる転換点を捉えた記事で、新潟の上越漁協様が2017年6月に導入した古賀産業の3Dフリーザーも、その最前線の設備として登場します。本記事では、紙面が伝えた3つの動きを整理します。なぜ冷凍が近海魚の商機になるのかという背景から、自社の魚で確かめる方法まで、この1本で分かります。
古賀産業は2022年10月に株式会社コガサン(KOGASUN)へ社名を変更しました。上越漁協様の3Dフリーザー活用が報じられた2017年12月当時の社名は古賀産業です。
引用元:みなと新聞 2017年12月26日 掲載(社名・肩書は掲載当時のものです)
※本記事は、紙面で報じられた当時の内容をもとに、背景や現在の情報を補って読みやすく再構成しています。

結論:近海魚の冷凍は「需給調整の保管」から「付加価値づくり」へ変わり、漁協・卸・小売が商流を広げた
紙面が伝えたのは、業界の潮目の変化です。産地を拠点にメーカーだけでなく漁協や卸、商社、小売各社が、近海魚をラウンドやフィレー、惣菜に加工して急速凍結し、国内販売や輸出攻勢をかけていました。紙面の内容を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 掲載紙 | みなと新聞(2017年12月26日付・FOCUS企画) |
| 紙面の見出し | 冷凍で商機!!近海魚/差別化で国内市場開拓/川下で資源問題考える好機に |
| 主題(当時) | 日本近海魚を加工して急速凍結し、付加価値を高める事例が増加。生鮮に劣らない鮮度・品質・保存性・利便性に、アニサキス問題をクリアする安全・安心も強み |
| 上越漁協様(当時) | 新潟県糸魚川市の上越漁協様(JF上越・磯谷光一組合長)。鮮魚を昆布締めフィレーや粉付き商品などへ直営工場で加工→真空パック→2017年6月導入の古賀産業(山口県下関市)の3Dフリーザーで急速凍結。漁獲から商品化まで一貫し、冷凍ケースを使った販売提案まで手がける |
| 参事の談話(当時) | 小野清隆参事は、冷凍技術の活用が需給調整のための冷凍という以前の考え方とは全く異なると説明(談話は本文に掲載) |
| ニチモウフーズ様(当時) | ニチモウグループのニチモウフーズ様(東京都中央区・山本信之社長)。下関市水揚げのノドグロの煮付けを静岡県沼津市のメーカーと共同開発し、湯煎かレンジアップで食べられるワンランク上の煮魚として展開 |
| 魚力様(当時) | 首都圏中心に鮮魚専門店や飲食店を展開する魚力様(東京都立川市・山田雅之社長)。国産魚を産地で加工して冷凍輸出することを視野に。冷凍魚の安定供給・マニュアル管理の強みに加え、加工済み商品によるフードロス対策の利点も評価 |
| 展望(当時) | 世界的に水揚げが減り資源管理施策が強まる中、鮮度や品質で差別化できる国産冷凍魚の存在感が拡大。若い小型魚を使わないなど資源の持続的利用が市場開拓の大前提 |
上越漁協様の一貫体制を支えた3Dフリーザー®は、独自の高湿度3D冷気で魚を多方向から均一に包み込んで急速凍結するKOGASUNの急速冷凍機です。
なぜ近海魚の急速凍結が「商機」と報じられたのか
背景にあるのは、世界的な魚の水揚げ減少と資源管理施策の強まりです。獲れる量が細るなかで、鮮度や品質で差別化できる国産冷凍魚は存在感を増していくと紙面は展望したうえで、国内外でマーケットを開拓・確立するには、若い小型魚を使わないなど資源の持続的利用が大前提になると指摘しています。
冷凍そのものの評価も変わりました。急速凍結した近海魚は、生鮮に劣らない鮮度や品質、保存性、利便性が強みになり、アニサキス問題をクリアするなど安全・安心も魅力になります。産地の活性化や新たなマーケットを開く経済効果に加え、近海魚を安定して商流に乗せるために小売・流通など川下企業を交えて水産資源の持続的利用に向き合う機運が高まることも期待される。これが紙面の描いた全体像です。
紙面が伝えた3つの動き:上越漁協様・ニチモウフーズ様・魚力様
産地側の代表例が、新潟県糸魚川市の上越漁協様です。組合員の漁業者が水揚げした鮮魚を同漁協直営工場で昆布締めフィレーや粉付き商品などに加工し、真空パックの後、2017年6月に導入した古賀産業の3Dフリーザーで急速凍結していました。漁獲から商品化まで漁協が一貫し、いずれの工程も鮮度・品質保持に徹する体制でした。さらにコンパクトな冷凍ケースを利用した販売提案まで自ら手がけ、販路開拓に努めていました。漁協による一歩踏み込んだ製造・販売戦略は全国的に珍しいと紙面は評しています。冷凍の位置づけについて、小野清隆参事は紙面でこう語っています。
「天然魚が獲れ過ぎた場合、値崩れしてしまうから(需給調整のため)冷凍するという以前の考え方とは全く異なる」
(上越漁協・小野清隆参事の談話。引用元:みなと新聞 2017年12月26日 掲載)
魚を冷凍することで付加価値を高め、需要を掘り起こす試みだと紙面は位置づけました。
川下側でも動きが相次いでいました。ニチモウグループのニチモウフーズ様は、下関市水揚げのノドグロの煮付けを静岡県沼津市のメーカーと共同開発しました。同メーカーが一貫して国内加工し冷凍出荷する体制で、湯煎かレンジアップすれば食べられるワンランク上の煮魚として、本格的な風味と簡便性を売り込んでいました。首都圏を中心に鮮魚専門店や飲食店を展開する魚力様は、国産魚を産地で加工し、冷凍輸出することを視野に入れていました。当時研究中だった最新の冷凍技術を生かせば生鮮と区別がつかない品質を実現するといい、冷凍魚には安定供給やマニュアル管理の強みに加え、加工済み商品なら小売現場でパートが調理でき、必要分だけ使えるためフードロス対策にもなるとしています。
自社の近海魚で凍結テストをして、解凍後の品質を確かめる
白身魚は解凍後の透明感と身割れ、青魚は脂の風味と臭みの出方、イカや貝類は歯ごたえと甘みというように、近海魚は魚種ごとに品質の分かれ目が違います。KOGASUNの凍結テストは無料です。ラウンドでもフィレーでも、出荷するのと同じ形状・包装で持ち込めば、凍結にかかる時間と、解凍後のドリップ・色・食感を実物で確認できます。上越漁協様のように加工から凍結まで自社で担う体制を考える事業者ほど、機種選定の前に実物で検証する価値があります。冷凍・冷却テスト・デモ相談からお申し込みください。
近海魚の急速凍結と高付加価値化でよくある質問
冷凍の目的が需給調整から付加価値づくりへ変わったためです。2017年の紙面は、世界的な水揚げ減少と資源管理の強まりを背景に、鮮度や品質で差別化できる国産冷凍魚の存在感が増すと展望しました。産地のメーカーだけでなく漁協や卸、商社、小売までが加工と急速凍結に取り組み、国内販売や輸出につなげる事例が増えていると伝えています。
組合員の漁業者が水揚げした鮮魚を漁協直営の工場で昆布締めフィレーなどの商品へ仕上げ、真空パックしてから3Dフリーザーで凍結する一貫体制でした。2017年6月に古賀産業(現・株式会社コガサン)の3Dフリーザーを導入し、冷凍ケースを使った売り場の販売提案まで自ら手がけていました。漁協によるこうした製造・販売戦略は全国的に珍しいと報じられています。
生鮮に劣らない鮮度や品質を保ちやすいことが、紙面でも強みとして挙げられています。ゆっくり凍らせると氷結晶が大きく育って身の組織を壊し、解凍時のドリップや食感低下を招きますが、急速凍結は品質が落ちやすい温度帯を短時間で通過させるため、氷結晶が微細なまま凍結を終えられます。仕上がりは魚種・加工度・解凍条件でも変わるため、商品ごとの確認が確実です。
冷凍は近海魚のアニサキス対策になります。紙面も、アニサキス問題をクリアする安全・安心を冷凍の魅力の一つに挙げていました。生食用の魚では、規定の温度と時間による凍結が安全確保の手段の一つとされており、品質を保ちながら中心まで確実に凍らせられる急速冷凍とは相性の良い対策です。
鮮度と食感が売価に直結する近海魚を、加工して安定的に商流へ乗せたい漁協・卸・小売・加工事業者に向いています。上越漁協様のように漁獲から商品化まで一貫させたい産地側にも、煮付けのような加工冷凍品を開発したい川下側にも使える設備です。扱う魚種・加工度・処理量が決まれば、機種選定と凍結テストの条件を組み立てられます。
まとめ:冷凍を「価値づくり」に使う発想が、近海魚の商機を開く
みなと新聞のFOCUS企画が伝えたのは、近海魚の冷凍が需給調整のための保管から、付加価値を高めて需要を掘り起こす手段へ変わったという潮目です。上越漁協様は3Dフリーザーを軸に漁獲から商品化までを一貫させ、ニチモウフーズ様は温めるだけの本格煮魚を、魚力様は産地加工と冷凍輸出を描きました。共通するのは、生鮮に劣らない品質と安全・安心を冷凍で実現し、資源を守りながら売り方を広げる発想です。カタログ請求やテストのご相談は、以下からお問い合わせください。
