
Contents
カンパチの基本情報
カンパチは、夏から秋にかけて旬を迎える高級魚で、ブリの仲間ですが、より引き締まった身質と上品な味わいが特徴です。良質なタンパク質が豊富に含まれているほか、DHA・EPAといった不飽和脂肪酸も含まれており、血液をサラサラにする効果があり、生活習慣病の予防に役立ちます。また、ビタミンDやビタミンB12なども豊富で、骨の健康維持や造血作用などの健康効果も期待できます。
カンパチは国内では主に鹿児島県、高知県、愛媛県などが主な産地であり、養殖ものと天然ものがあります。新鮮で美味しいカンパチを選ぶポイントは、身が引き締まっていて艶があり、目が澄んでいるものが良質です。また、切り身の場合は血合いが鮮やかな赤色で、身の色が均一な淡いピンク色のものを選ぶと良いでしょう。
カンパチを冷凍保存する理由は、高価な食材であるカンパチを無駄なく長期間楽しむためです。また、まとめ買いした場合や食べきれなかった場合にも、冷凍保存することで美味しさを保ちながら日持ちを延ばすことができます。
カンパチの冷凍保存方法
まず、カンパチを冷凍する際の準備ですが、新鮮なカンパチを購入したら、なるべく早く処理することが大切です。カンパチは一匹丸ごと購入した場合、三枚におろして皮を引き、血合いを取り除いておくと良いでしょう。または、刺身用のブロックやカルパッチョ用に薄切りにして冷凍するのもおすすめです。
切り身やブロックにしたカンパチは、一食分ずつに小分けにすると後で使いやすくなります。ラップで一切れずつ包み、空気に触れないようにしっかりと包むことがポイントです。その後、フリーザーバッグに入れて脱気し、密封します。保存に適した袋は、冷凍用のジップロックなどの密封性が高いものが望ましいです。
また、刺身用に薄切りにする場合は、食べやすい大きさに切ってからラップで包み、冷凍すると良いでしょう。この際、ラップの上から軽く押さえて平らにしておくと、均一に冷凍・解凍できます。
カンパチの解凍方法と美味しく食べるコツ
冷凍カンパチの解凍方法はいくつかあります。刺身やカルパッチョなどの生食用途の場合は、冷蔵庫でゆっくりと時間をかけて解凍するのが最も良い方法です。前日の夜に冷凍庫から冷蔵庫に移し、翌日に食べるのが理想的です。急いでいる場合は、フリーザーバッグのまま流水で解凍することもできますが、水分が流れ出ないように注意が必要です。
解凍後のカンパチは、刺身やカルパッチョとして食べるのが最も美味しい食べ方です。新鮮な野菜やフルーツと一緒にカルパッチョにすると、さっぱりとした味わいを楽しめます。また、塩焼きや照り焼き、ソテーなどの火を通す料理にも適しています。
カンパチは脂がのっているため、解凍後に軽く塩をふって数分置くと、余分な水分が出て食感が引き締まります。火を通す料理の場合は、解凍後に水分をしっかり拭き取ってから調理すると、焦げ付きを防ぎ、美味しく仕上がります。
冷凍カンパチは解凍後、なるべく早く調理して食べることをおすすめします。長時間放置すると風味が落ちてしまうためです。また、一度解凍したカンパチを再冷凍するのは避けましょう。
解凍方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
解凍の仕方ひとつで、味・食感・ジューシーさは大きく変わります。とくに急速冷凍した食材は、正しい解凍でこそ本来の旨みを取り戻せます。とはいえ手法は複数あり、スピード・おいしさ・安全性のバランスはまちまちです。まず結論を示し、そのうえで6つの手法を比較しながら最適解を分かりやすく解説します...
より高度な冷凍品質を保持する方法

カンパチをはじめとした高級魚は家庭でも冷凍保存が可能ですが、業務用急速冷凍機を使用することで、さらに高度な品質を保持した冷凍保存が可能になります。カンパチの繊細な味わいや食感を保つためには、プロの冷凍技術が欠かせません。
一般的な冷凍と急速冷凍の違いは、こちらの記事で詳しく解説しています。
「急速冷凍」という言葉をよく見かけるけれど、通常冷凍(緩慢冷凍)と何がどう違うのか。つまり、その違いは氷結晶の大きさと通過時間に集約され、解凍時の食感・ドリップ・保存期間を大きく左右します。本記事は、最大氷結晶生成温度帯(-1℃〜-5℃)の考え方から、メリット/デメリット、家庭で品質を上げ...
食品の鮮度や美味しさを保つ冷凍方法としてお勧めしたいのが、3Dフリーザー®です。3Dフリーザー®は、世界各国で特許取得の3D凍結技術を搭載し、食品業界での導入事例も多く、その効果が実証されています。通常の業務用急速冷凍機では冷凍不可能な食材にも対応しており、カンパチのような高級魚も鮮度や旨味を損なうことなく高品質な冷凍が可能です。
実際に3Dフリーザーをお使いいただいている水産加工様の導入事例
広島県江田島市。瀬戸内海の豊かな漁場を持つこの地で、漁業から水産加工、そして居酒屋やカフェまでを手掛ける「株式会社七宝丸」様。 「とれたての魚を、一番美味しい状態で食べてほしい」という漁師ならではの熱い想いを持つ同社ですが、相手は自然。 特に人気の「生しらす」は旬が短く、鮮度劣化も早いため...
広島県内で「すし亭」をはじめとする人気飲食店を複数展開する「株式会社ひのき」様。 新鮮な魚を市場で直接買い付け、各店舗へ配送する「セントラルキッチン」機能を持つ同社ですが、自然相手の漁業ゆえに「仕入れの不安定さ」や「価格高騰」といったリスクと常に隣り合わせでした。 さらに、近年の飲食業界で...
「博多の台所」と呼ばれる福岡市中央卸売市場鮮魚市場。 ここに、創業50年を超えるふぐ専門の仲卸・加工会社「株式会社ふくます水産」様があります。 冬の味覚の王様「とらふぐ」を専門に扱う同社ですが、養殖業者との共存共栄のためには、需要の少ない夏場も含めた「通年仕入れ」が不可欠でした。 「一年中...
山口県萩市須佐。ここに、全国からイカ好きがこぞって押し寄せる名店があります。 活イカ専門の「口福の馳走屋 梅乃葉(うめのは)」様。 地元ブランド「須佐男命いか(すさみこといか)」を、注文が入ってから生簀(いけす)ですくい上げる“超高鮮度”で提供することにこだわり抜いた同店。 そんな鮮度のプ...
