公的認定を公共調達と稟議に生かす|山口県がAOTの3Dチラー&フリーザーを認定した事例

学校や病院など公共性の高い施設に業務用の冷凍・冷却設備を納入する場面では、製品の性能だけでは入札や稟議を通しにくく、行政による公的な裏付けが採用を後押しします。山口県は、下関市のエアオペレーションテクノロジーズ(AOT・2011年に古賀産業へ吸収合併、現・株式会社コガサン)を2008年度の「新事業分野開拓事業者」として認定しました。あわせて、同社の3Dチラー&フリーザーが県認定商品に登録されています。この記事では、この認定が県営施設への随意契約という公共調達の資格になる意味を整理し、公的認定と補助制度を自社の設備選定や稟議でどう使うかまで、導入検討者の視点で解説します。

引用元:みなと新聞 2009年4月19日 掲載(社名は掲載当時のものです)

※本記事は、紙面で報じられた当時の内容をもとに、背景や現在の情報を補って読みやすく再構成しています。

新聞掲載の紙面の全体スキャン。「山口県「新事業分野開拓」でAOT認定 「3Dフリーザー」導入支援」の見出しと、3Dチラー&フリーザー(KBR-10B-200B)・非貫流式凍結装置の図解・古賀靖社長の写真
引用元:みなと新聞 2009年4月19日 掲載

結論:山口県のAOT認定により、3Dチラー&フリーザーは随意契約で調達できる県認定商品になった

要点は、県の公的認定が「随意契約」という具体的な調達手段に直結し、稟議の裏付けにもなることです。紙面の内容を整理します。

項目内容
掲載紙みなと新聞(2009年4月19日付)
紙面の見出し山口県「新事業分野開拓」でAOT認定 「3Dフリーザー」導入支援
報じられた企業エアオペレーションテクノロジーズ(AOT・山口県下関市、古賀靖社長。現・株式会社コガサン)
報じられた内容AOTを新事業分野開拓事業者に認定。食品冷却・冷凍システム「3Dチラー&フリーザー」が県認定商品に
認定の実利学校・病院など県営施設が導入する場合に、競争入札を経ない随意契約が可能に
制度の背景2004年度の地方自治法施行令改正を受け、山口県が2005年度から実施。県内中小企業の販路開拓支援が目的
認定の希少性紙面時点の認定は宇部鋼機(太陽光発電式LED街灯)など8社。2008年度の認定はAOTの1社のみ
製品の特長(当時)世界初の通気孔のないダクトレス構造。着霜を大幅に減らし、ランニングコストを従来の3分の1に

認定によって、学校・病院など県営施設は競争入札を経ずに随意契約で3Dチラー&フリーザーを導入できるようになりました。公的認定は、稟議を後押しする第三者の裏付けとしても機能します。当時の非貫流式の設計思想は、独自の高湿度3D冷気で食材を包み込む現在のKOGASUNの3Dフリーザー®に受け継がれています。

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AOTが受けた「新事業分野開拓事業者」認定と県認定商品登録の内容

認定の主体は山口県の商工労働部です。同部は下関市に拠点を置くエアオペレーションテクノロジーズ(AOT・古賀靖社長)に、2008年度の「新事業分野開拓事業者」の認定を与えました。あわせて同社の3Dチラー&フリーザーも県の認定商品に登録されています。この認定について、紙面は県新産業振興課の談話を掲載しています。

「先進的技術で食品の高品質冷却・冷凍を可能にした県内企業であることを評価している」

(山口県新産業振興課の談話。引用元:みなと新聞 2009年4月19日 掲載)

この登録の実利は、県営施設への納入で随意契約を利用できることです。学校や病院など県営施設がこの製品を導入する際、通常必要な競争入札を経ずに調達できます。認定数は絞られており、紙面の時点で認定を受けていたのは、太陽光発電式LED街灯を手がける宇部鋼機など8社でした。AOTは2008年度の唯一の認定企業です。新しい技術の製品は公共調達で採用されにくいものですが、「県が公的に認めた製品」という位置づけが、その採用への入口になります。

「新事業分野開拓」認定が調達と稟議を後押しする理由

背景にあるのは、2004年度の地方自治法施行令改正です。これを受けて山口県は翌2005年度に認定制度を設け、県内の中小企業がつくる新分野の製品に公共調達の販路を開いて地域経済を活性化する狙いを掲げました。

買い手の視点では、この認定に二つの意味があります。随意契約という調達資格と、稟議や商談で使える第三者の裏付けです。売り手の性能説明だけでは決裁者を動かしにくいものですが、県が技術と製品を評価して認定した事実は、稟議書に添えられる客観的な材料になります。認定数が絞られる希少性も、その重みを増します。

認定を受けたエアオペレーションテクノロジーズ(AOT)は、2011年10月に古賀産業へ吸収合併されました。古賀産業は2022年10月に株式会社コガサン(KOGASUN)へ社名を変更しました。

認定商品の3Dチラー&フリーザー(紙面写真の機種はKBR-10B-200B)について、紙面は「世界初の通気孔のないダクトレス構造」と紹介しています。一方向に風が流れる従来の貫流式と違い、3次元の冷気で庫内の湿度を保ち、食材を包み込むように均一に凍らせる非貫流式で、戻り空気による乾燥を抑えます。当時は着霜を大幅に減らしてランニングコストを従来の3分の1にできるとされ、加熱食品の急速冷却への対応も特長でした。この3次元の冷気は、現在のKOGASUNの3Dフリーザーが持つ「独自の高湿度3D冷気」の原型です。凍結方式の違いはエアブラスト凍結の仕組みと注意点、装置の考え方は3Dフリーザーとはで整理できます。

この事例を自社の設備選定・稟議・補助金の検討に生かす

公共施設や自治体に近い納入では、設備の採用可否は「性能」と「公的な裏付け」の両輪で決まります。山口県のAOT認定と同じものをそのまま得られるわけではありませんが、公的な評価を調達と稟議に生かす考え方は応用できます。検討は、次の三つに分けると進めやすくなります。第一に、納入先が公共施設や自治体を含むなら、随意契約や指名の対象になる認定・登録制度がその分野にあるかを確認します。第二に、社内の稟議に、性能値だけでなく公的認定・導入実績・試験データなど第三者の評価を添えられるかを確認します。第三に、設備投資の負担を補助金や税制優遇で軽くできないかを検討します。

三つ目の補助金・税制は、認定とは別の仕組みで、設備投資の初期負担を抑える制度です。負担軽減の考え方は税制優遇の解説で整理できます。

3Dフリーザーで品質を守れる場面と、凍結テストの進め方

公共施設の給食・病院食や食品加工の現場では、最終的に評価を左右するのは冷却後、解凍後や再加熱後の品質です。KOGASUNの3Dフリーザーは、高湿度の3D冷気で食品全体を多方向から均一に冷やし、品質が落ちやすい最大氷結晶生成温度帯を短時間で通過させます。この温度帯を素早く抜けるほど氷結晶は微細で均一になり、組織へのダメージが小さいため、解凍時のドリップや食感の低下、歩留まりの低下を抑えやすくなります。湿度を保って凍らせる点が、食材の乾燥を避けたい現場と相性の良い理由です。

3Dフリーザーが向くのは、給食・病院食の食材や下処理品で、解凍後の食感と鮮度感を安定させたい現場です。加熱調理した料理を急速に冷やして、菌が増えやすい温度帯にとどまる時間を短くしたい場合や、大量調理・作り置き、端材・規格外の商品化で解凍時のドリップと歩留まりの低下を抑えたい場合にも、有力な選択肢です。加熱後の急速冷却は衛生管理と相性が良く、考え方は急速冷凍とHACCPの衛生管理ガイドで確認できます。通常の冷凍との違いは急速冷凍と通常冷凍の違いにまとめています。

カタログや仕様だけで決めず、自社の食材や献立で凍結・冷却テストを行うのが確実です。給食の下処理品や加熱後の惣菜など実際の商品で、解凍後・再加熱後のドリップや食感、色、1回あたりの処理量や、中心温度が下がりきるまでの時間を確かめると、機種と凍結条件を根拠を持って選べます。冷凍・冷却テスト・デモ相談から申し込めます。

自社商品で確認したい方へ
カタログだけで判断しにくい仕上がりは、実際の食材で凍結テストできます。
乾燥・ドリップ・形崩れ・解凍後の品質など、導入前に自社商品の状態で確認できます。

山口県のAOT認定と公的認定の活用に関するよくある質問

「新事業分野開拓事業者」の認定とは何ですか?

山口県が、中小企業の新分野の製品を公共調達で採用しやすくするために事業者を認定する制度です。地方自治法施行令の改正を受けて2005年度に始まり、認定製品は県認定商品として登録されます。中小企業の販路開拓と地域活性化を狙う行政の支援策です。

認定を受けると公共施設への納入で何が有利になりますか?

県営施設への納入で、競争入札を経ない随意契約を利用できることが最大の利点です。学校や病院など県が運営する施設は通常、競争入札で調達しますが、県認定商品は施設側が指名して導入しやすく、新しい技術の製品でも公共調達で採用されやすくなります。

この認定は今の調達でもそのまま使えますか?

認定は当時の制度と審査に基づくもので、現在の有効性や対象範囲は認定した自治体に確認する必要があります。認定制度は自治体ごとに要件や期間が異なり、運用も年度で変わります。自社の納入先で使える制度は、その自治体やKOGASUNのお問い合わせ・ご相談で確認するのが確実です。

公的認定は社内の稟議にどう役立ちますか?

性能値だけでは動きにくい決裁を、第三者の客観的な裏付けで後押しできる点で役立ちます。行政が技術と製品を評価して認定した事実は、売り手の説明とは別の材料として稟議書に添えられます。認定数が限られた希少性の高い認定ほど、社内の合意形成での説得力が増します。

2009年の3Dチラー&フリーザーと今の3Dフリーザーは同じものですか?

技術の系譜は同じです。食材を包み込むように冷気を循環させる当時の非貫流式は、現在のKOGASUNの3Dフリーザーでは独自の高湿度3D冷気として受け継がれています。認定を受けたAOTは2011年に古賀産業へ吸収合併され、古賀産業は2022年に株式会社コガサンへ社名を変更しました。

県の認定と補助金・税制優遇は、何が違うのですか?

役割が違います。認定は「県営施設への随意契約」という公共調達の資格や第三者の裏付けを与える制度で、投資額そのものは減りません。一方、ものづくり補助金や中小企業省力化投資補助金などの補助金・税制優遇は、設備投資の初期負担を抑える制度です。対象・補助率・公募時期は年度ごとに変わるため、使える制度は補助金サポートで確認でき、採否や金額は個別の確認が前提です。

自社の食材で、納入前に凍結後の品質を確認できますか?

確認できます。実際の食材で凍結・冷却テストを行い、解凍後や再加熱後のドリップ・食感・色、1回あたりの処理量や、中心温度が下がりきるまでの時間を確かめられます。食材や加工度によって凍り方が変わるため、自社の商品で試すことで、その商品に合った機種と凍結条件を選べます。冷凍・冷却テスト・デモ相談をご利用ください。

まとめ:公的認定を調達と稟議の後押しに、KOGASUNの3Dフリーザーで品質を確保する

山口県によるAOTの認定(2008年度)は、3Dチラー&フリーザーを県認定商品とし、県営施設への納入で随意契約を利用できるようにしました。2008年度の唯一の認定だったという希少性は、稟議での裏付けとしての価値も高めます。認定を受けた非貫流式の技術は、現在のKOGASUNの3Dフリーザーの独自の高湿度3D冷気に受け継がれています。

扱う食材と加工内容、処理量が分かれば、ご相談の中で機種と凍結条件、使える公的支援まで絞り込めます。カタログ請求やテストのご相談は、以下からお問い合わせください。

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