3D冷凍の刺身提案

引用元:水産新聞 2017年7月3日 掲載

 即盛り付け、人手不足解消

札幌市の丸一大西食品

札幌市の水産品・冷凍食品卸、丸一大西食品(株)(滝井義明社長、電話011・641・8180)は、特殊冷凍技術を活用した高品質の冷凍刺身商材の拡販に乗り出している。トレーなどの容器に凍ったまま盛り付けるだけで刺身盛りをつくることができる商品展開。量販店などの人手不足や廃棄ロスの課題解消などを含めて提案していく。

グループ会社の栄興食品(有)に最新の冷凍技術「3D冷凍」のフリーザーを導入。直線的に一方向から冷気を当てるエアブラスト方式とは異なり、高湿度の冷気で食材を全方位から包み込んで短時間でむらなく冷凍。食材の表面乾燥や氷結晶の膨張など冷凍のダメージを防ぎ、同社は「解凍後のドリップがほとんどない」と強調する。

カット済みで提供し「凍ったままで盛り付けて終わり。時間がたてば、自然解凍されて商品提供できる」と説明する。量販店では近年バックヤードの人手不足、職人不足の課題を抱えており「特に年末繁忙期の食品づくりをお手伝いできれば」と売り込んでいる。

独自製法で冷・解凍による身質の軟化、ドリップ流出を解決し、生とそん色のない食感、風味を実現した冷凍のホッキ開きも製造。炙り焙焼機、アルコール凍結機も備え、マグロ、ヒラメ、環八、ホタテ、サケなど商材、刺身のカット形態や重量などはオーダーメードで対応する。

近年、凍結・解凍技術が進化しており「冷凍品の価値は高まってきている」と同社。「旬の価格が安定している時期に原料を確保、製品化することで、相場に左右されずに供給できる。また、一度冷凍することで、アニキサスなどの問題も解消され、消費者に安全・安心を訴求できる」とメリットを示し、売り込んでいる。

 

凍ったまま盛り付けでき、繁忙期の商品展開をサポートする冷凍刺身商材

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