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ブルーベリーの基本情報
ブルーベリーは、ツツジ科スノキ属に属する小さな果実で、主にアメリカやカナダなどの北米地域が原産地とされています。近年では日本国内でも生産が盛んになり、国産ブルーベリーが市場に多く出回るようになりました。皮が青紫色を帯びているのが最大の特徴で、果肉には酸味と甘みがあり、独特のフレーバーを楽しむことができます。さらに、ブルーベリーには抗酸化作用を持つアントシアニンが豊富に含まれているため、昔から「目の健康に良い果物」として親しまれてきました。
品種には、大粒で甘みが強いハイブッシュ系、暑さにも比較的強くて家庭栽培しやすいラビットアイ系、野生種に近いローブッシュ系などがあり、品種によって果皮の厚さや甘さ、酸味の強さに違いがあります。大粒種は食べ応えがある一方、小粒種は酸味がはっきりしてジャムやソースに向いているなど、使い道によって品種を使い分けるとより楽しめます。ビタミンCやビタミンE、食物繊維なども豊富なため、日々の食生活に取り入れることで美容や健康への相乗効果も期待できます。特にアントシアニンは紫外線によるダメージを軽減する作用なども注目されており、幅広い観点から健康をサポートするフルーツとして人気を集めています。
美味しいブルーベリーの見分け方
ブルーベリーを選ぶときのポイントとしては、まず果実の色合いとツヤ、そして果皮に付着しているブルーム(白い粉のようなもの)の有無をチェックしましょう。ブルームは果実を保護する天然のワックス成分で、新鮮なブルーベリーほどしっかりとブルームが残っている傾向があります。深みのある青紫色に色づいていて、ブルームが全体的に均一に付いているブルーベリーは鮮度が高く、美味しさも期待できます。
指先で軽く触れたときに、ほんの少しの弾力やハリを感じられるかどうかも大切です。適度な弾力があるものは果汁が詰まっている証拠であり、噛んだときに甘酸っぱいジューシーさが感じられます。逆に、表面が柔らかくへこんでしまう場合やシワが寄っているものは、すでに傷みが進んでいる可能性があります。また、パック詰めされたブルーベリーは上だけでなく下のほうにも目を向け、カビが生えていないか、潰れたり変色した粒が混ざっていないかを確認することが必要です。特に真夏の時期など気温が高い時期は傷みが早いため、新鮮な状態を保つには選ぶ際のチェックがいっそう重要になります。
ブルーベリーの冷凍保存方法
ブルーベリーは水分が多く、冷蔵庫内に放置しているとあっという間にカビや傷みが進むことがあるため、購入後はなるべく早く食べきるか、冷凍保存を検討すると良いでしょう。冷凍することで長期間の保存が可能になり、季節を問わずさまざまなレシピに活用できるのが大きなメリットです。
まずは軽く水洗いして、傷んだ粒が混ざっていないかチェックをしましょう。洗う際は、流水に当てる時間を最小限に抑えて、できるだけブルーベリーが水分を吸い込まないようにするのがポイントです。
次に、洗ったあとの水気はキッチンペーパーや清潔な布巾などでしっかり拭き取り、表面に余計な水分が残らないようにします。ここからは「バラ凍結」と呼ばれる方法をおすすめします。バットやトレーにクッキングシートを敷いて、ブルーベリー同士が極力重ならないように並べ、冷凍庫に入れて数時間凍らせておきます。粒が固まった段階で冷凍用保存袋へ移し替えれば、必要なときに必要な分だけ取り出せる便利な状態をキープできます。一方で、急いでいるときには直接保存袋に入れて冷凍する方法でも問題ありませんが、その場合はどうしてもブルーベリー同士がくっついてしまいがちです。ただし、まとめてソースを作るときやスムージーを作るときには、一度に使用する場合が多いので、それほど不便を感じることはないでしょう。
正しい手順で冷凍したブルーベリーは、1〜2か月くらいであれば風味や食感を大きく損なわずに保管できます。とはいえ、霜が付着したり冷凍庫の開閉が頻繁だったりすると劣化が早まる可能性があるため、保存袋にはしっかりと日付を記入して管理すると安心です。こまめに消費していくことで、常に美味しい状態で楽しめるだけでなく、冷凍庫内の整理整頓にも役立ちます。
ブルーベリーの解凍方法と美味しく食べるコツ
冷凍したブルーベリーを解凍するときは、冷蔵庫へ移して半日ほどかけてゆっくり解凍するのが理想的です。急激に温度を上げると、果汁がにじみ出やすくなり、実の崩れも起こりやすいため、じっくり時間をかけて解凍するほうが味や食感を保ちやすいのです。一度解凍したブルーベリーを再度冷凍すると風味が落ちてしまうため、小分けにして保存しておくと必要な分だけ取り出せて便利です。
解凍したブルーベリーは、そのまま食べたり、ヨーグルトやシリアルにトッピングしたりと使い勝手が良く、冷たいスイーツ感覚で楽しめます。半解凍のシャリッとした食感の状態を活かして、アイスクリームやかき氷、グラニテなどの冷たいデザートにアレンジするのもおすすめです。また、完全に解凍せず、凍ったままミキサーに入れてスムージーやシェイクを作ると、氷を入れる必要がなく、濃厚でフレッシュな味わいを堪能できます。解凍で出た果汁はビタミンやポリフェノールが詰まっているため、捨てずにソースやジャム作りに加えるとコクが増して美味しく仕上がるでしょう。
解凍方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
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ブルーベリーを使った加工品の冷凍保存方法
ブルーベリーは、生のまま冷凍するだけでなく、ジャムやソース、コンポートなどに加工してから保存する方法も人気があります。加工品にしておくと、パンやヨーグルトと合わせたり、ちょっとしたデザートのトッピングに利用したりと、時間のないときにもパパッと使えてとても便利です。
ジャムやソースを作った場合は、密閉容器やフリーザーバッグなどに小分けして冷凍することがポイントです。小分けにすることで、必要な分だけをすぐに取り出せるうえ、一度に使い切れずに風味が落ちるのを防止できます。保存期間の目安は約1か月ほどで、冷凍中もなるべく空気に触れない状態を保つようにしましょう。食べるときは自然解凍でも良いですし、ソースの場合は電子レンジで解凍・加熱してアイスクリームやパンケーキにかけると華やかなスイーツになります。
コンポートを作る際は砂糖やシロップで煮詰めた後、しっかり冷ましてから冷凍するのが鉄則です。熱いまま冷凍すると容器が破損する可能性があるだけでなく、温度差で雑菌が繁殖するリスクも高まるため、注意が必要です。フリーザーバッグで平らに薄く凍らせると、解凍時間が短縮されて料理の時短にもつながります。解凍後のコンポートはスイーツだけでなく、肉料理のソースやサラダドレッシングのアクセントとしても重宝するので、さまざまな料理のアイデアを試してみてください。
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より高度な冷凍品質を保持する方法
ブルーベリーをはじめとした果物は家庭でも冷凍保存が可能ですが、業務用急速冷凍機を使用することで、さらに高度な品質を保持した冷凍保存が可能になります。果物の繊細な風味や鮮やかな色合いを保つためには、プロの冷凍技術が欠かせません。
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▼3Dフリーザーについて
▼実際に3Dフリーザーをお使いいただいている果物農家様の導入事例
今回は、福岡県久留米市で、有機栽培でいちごを栽培・販売している「株式会社ONE GO」の取締役CTO築島一典氏に、導入までの経緯や、導入前後の変化についてお話を伺いました。 事業紹介 私たちは、苗作りから畑の管理、防虫対策など、こだわり抜...
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