
丹精込めて育てた農作物や、こだわり抜いて作り上げた加工品。「採れたて・作りたての最高の味を、もっと多くの方に届けたい」という生産者の皆様の強い想いと、実際のビジネスの現場には、フードロス、販路の限界、そして品質保持の難しさといった大きな課題が横たわっています。せっかくの「旬」の美味しさも、時間とともに失われ、時には廃棄せざるを得ないというジレンマに直面している方も少なくないでしょう。
こうした課題を解決し、皆様のビジネスを次のステージへと押し上げる強力なツールが「急速冷凍機」です。急速冷凍機は、単に食品を凍らせて保存するだけの機械ではありません。それは、食材が持つ本来の価値、すなわち「旬」の美味しさ、鮮度、そして栄養を瞬時に閉じ込め、時間や場所の制約を超えて消費者に届けることを可能にする戦略的な投資なのです。
本記事では、急速冷凍機がどのようにして皆様のビジネスにおける「旬」を資産に変え、6次産業化を成功に導くのかを具体的に解説していきます。品質保持のメカニズムから、導入による多岐にわたるメリット、さらには機種選定のポイントや補助金制度、そして実際にビジネスを成長させた成功事例まで、急速冷凍機導入を検討されている皆様にとって役立つ情報を網羅的にご紹介いたします。皆様の情熱と努力が詰まった商品を、最高の状態でお客様にお届けするための一助となれば幸いです。
Contents
6次産業化の課題を解決する「急速冷凍」という選択肢

丹精込めて育てた作物を、最高の状態で消費者の皆様に届けたいという想いは、多くの生産者様が共通して抱かれていることでしょう。しかし、収穫期の集中による価格の変動、販路の限界、そして加工品の品質維持の難しさなど、6次産業化への挑戦には多くの課題が伴います。こうした課題に直面したとき、突破口となるのが「急速冷凍」という技術です。単なる保存技術を超え、食材の持つ「旬の価値」を最大限に引き出し、新たなビジネスチャンスを創出する急速冷凍機は、まさに6次産業化を成功させるための強力な切り札となります。このセクションでは、生産者様が抱える具体的な悩みに寄り添いながら、急速冷凍機がいかにその解決策となり得るのかを詳しくご紹介します。
採れたての味を届けたいのに…生産者が抱える共通の悩み

私たちは、生産者様が「最高のものを届けたい」と願う一方で、数々の悩みに直面されていることをよく存じ上げています。まず大きな課題となるのが「豊作貧乏」の問題です。天候に恵まれ作物が豊作となると、市場価格が暴落したり、大量に収穫した作物を捌ききれずに廃棄せざるを得なくなったりすることがあります。丹精込めて育てた作物が無駄になることは、生産者様にとってこれほど辛いことはありません。
次に、従来の冷凍方法では品質の維持が難しいという悩みがあります。せっかく加工品として付加価値を付けたいと思っても、一般的な冷凍庫で凍らせると、解凍時に味、食感、見た目が大きく損なわれてしまいます。これでは自信を持って消費者に届けることができず、「採れたての味」を追求する生産者様の期待を裏切ることになりかねません。例えば、せっかくの新鮮なイチゴが、冷凍後に水っぽくベチャッとしてしまうような経験は、多くの生産者様が直面する問題です。
さらに、作物の「旬」が短いことによる機会損失も大きな課題です。特定の期間にしか収穫できないため、販売期間が限られ、遠隔地の消費者や年間を通じた安定供給を求める取引先へのアプローチが難しくなります。これにより、せっかくのビジネスチャンスを逃してしまっているケースも少なくありません。生産者様が長年培ってきた技術と努力によって生み出された作物が、時間や地理的な制約によってその価値を十分に発揮できないのは非常にもったいないことです。
なぜ「急速冷凍機」が6次産業化の切り札になるのか?

前述のような生産者様の悩みを解決し、6次産業化を成功へと導く「切り札」こそが急速冷凍機です。急速冷凍機は、単に食材を冷やすだけでなく、その価値を長期にわたって「保存」する技術として、計り知れない可能性を秘めています。食品の細胞を壊さずに急速に凍結することで、収穫したばかり、あるいは調理したばかりの旬の美味しさや栄養、鮮やかな色合い、そして歯ごたえや香りをそのままの状態に近い形で保つことができます。これにより、一年中いつでも「採れたて」品質の商品を提供することが可能になります。
また、急速冷凍機を導入することで「計画生産・販売」が可能になります。収穫期に大量に収穫された作物を一括して加工し、高品質な冷凍品としてストックしておくことで、年間を通じて安定した供給体制を確立できます。市場価格の変動に左右されずに計画的な販売ができるようになり、いわゆる「豊作貧乏」のリスクを大幅に軽減し、収益の安定化に貢献します。例えば、特定の時期にしか収穫できない旬の野菜も、急速冷凍によって一年を通してスーパーやレストランに供給できるようになるのです。
さらに、品質が劣化しない急速冷凍品は、新たな「販路拡大」を強力に後押しします。賞味期限が飛躍的に伸びることで、これまで地理的な制約から難しかったECサイトを通じた全国の消費者への直接販売や、遠隔地の高付加価値市場への展開が可能になります。また、日本の高品質な農産物や加工品は海外でも高い評価を受けているため、海外輸出といった大きなビジネスチャンスも視野に入れることができるでしょう。このように、急速冷凍機は単なる設備投資ではなく、事業の収益を安定させ、さらなる成長へと導くための戦略的なツールなのです。
そもそも急速冷凍機とは?家庭用冷凍庫との根本的な違い
多くの人が「冷凍すると食品の品質が落ちる」というイメージを持っているかもしれません。このイメージは、ご家庭の冷蔵庫に付属している冷凍庫での「緩慢冷凍」による経験から来るものでしょう。しかし、業務用急速冷凍機は、食品を「速く凍らせる」という全く異なる原理で品質を保つ装置です。家庭用冷凍庫とは一線を画す、その技術の核心は「凍結速度」にあります。この速度こそが、食材本来の美味しさや栄養を損なわずに長期保存できる秘訣であり、6次産業化を目指す生産者や食品事業者にとって強力な武器となるのです。
急速冷凍は単なる低温保存ではなく、食品の細胞構造を保護しながら凍結させる、科学に基づいた技術です。この技術がなぜ美味しさを保つことができるのか、その具体的なメカニズムを次の項目で詳しくご説明します。
美味しさを保つ秘訣は「氷結晶最大生成温度帯」の通過速度

食品の品質を左右する最も重要な要素の一つが「氷結晶最大生成温度帯」です。これは、食品内部の水分が氷に変わり始める-1℃から、ほとんどの水分が氷になる-5℃までの温度帯を指します。この温度帯をゆっくりと通過させると、食品の細胞内部や細胞間に大きな氷の結晶が成長してしまいます。この大きな氷の結晶は、細胞膜を物理的に破壊し、細胞組織に大きなダメージを与えてしまいます。
細胞が破壊されると、解凍時に旨み成分や栄養素を含んだ細胞液が外部に流れ出てしまい、これが「ドリップ」と呼ばれる現象です。ドリップが発生すると、食品本来の味や風味、食感が損なわれ、パサついたり、水っぽくなったりと、品質が著しく劣化します。これが、家庭用冷凍庫で緩慢冷凍した食品が美味しくないと感じる主な原因です。
一方、急速冷凍機は、この氷結晶最大生成温度帯を驚くほどの速さで通過させることが可能です。例えば、家庭用冷凍庫ではこの温度帯を通過するのに数時間かかるのに対し、業務用急速冷凍機ではわずか数分から数十分で通過させます。この「超高速凍結」により、食品内の水分は細胞を破壊しない極めて微細な氷の結晶として生成されます。まるで細胞一つひとつがガラス細工のように固まるイメージです。
細胞構造が守られるため、解凍時にもドリップの発生が極めて少なく、食品は凍結前とほとんど変わらない状態を保ちます。この微細な氷結晶を生成する能力こそが、急速冷凍機が食品の美味しさや鮮度、食感をそのまま封じ込めることができる科学的な根拠であり、その価値を最大限に引き出すための鍵となるのです。
「緩慢冷凍」との品質比較!解凍後のドリップ量と食感の違い

前述の氷結晶最大生成温度帯の通過速度の違いが、実際の食品にどのような明確な差を生むのか、具体的な比較で見ていきましょう。
まず、最も顕著な違いの一つが「ドリップ量」です。緩慢冷凍された肉や魚を解凍すると、皿に赤い液体が溜まっているのをよく目にします。これがドリップで、旨み成分や栄養素が流れ出した細胞液です。しかし、急速冷凍された食品を解凍した場合、このドリップの発生は劇的に抑えられます。細胞が破壊されていないため、細胞内の水分が流れ出ることがほとんどなく、食品本来の重さや栄養価が保たれるのです。
次に「食感と風味」の違いも歴然です。例えば、緩慢冷凍した葉物野菜は、解凍するとフニャフニャになり、シャキシャキとした食感が完全に失われます。魚の切り身もパサつきがちで、肉のジューシーさも損なわれやすい傾向があります。これに対し、急速冷凍された野菜はシャキシャキとした瑞々しさを保ち、魚はプリプリとした弾力、肉はジューシーな旨みをそのままに楽しめます。これは、細胞膜が保護されているおかげで、食品内部の構造が維持されているからです。
さらに「見た目」にも大きな差が現れます。急速冷凍された食品は、鮮やかな色合いが保たれ、まるで採れたてのような美しい外観を維持します。一方、緩慢冷凍では、細胞の破壊や酸化により、色がくすんだり、変色したりすることが少なくありません。この視覚的な美しさは、消費者が食品を選ぶ上で非常に重要な要素となります。
このように、急速冷凍は単に食品を冷やすという行為を超え、科学的なアプローチによって食品の「価値」そのものを維持・向上させる技術であることが、この品質比較からはっきりとご理解いただけるでしょう。
6次産業化を加速させる!急速冷凍機導入の5大メリット
6次産業化を目指す生産者や食品事業者にとって、急速冷凍機の導入は単なる食品の保存手段ではありません。これは、事業の成長を多角的に後押しし、競争力を高めるための戦略的な投資です。品質保持に留まらず、売上向上、コスト削減、さらには働く環境の改善に至るまで、幅広いメリットが期待できます。ここでは、急速冷凍機を導入することで得られる5つの大きなメリットについて、具体的にご紹介します。これらのメリットを理解することで、皆様のビジネスが次のステージへと進むための具体的な道筋が見えてくるでしょう。
メリット1:旬の品質を維持し、商品の付加価値を最大化

急速冷凍機を導入する最大のメリットは、何と言っても「旬の品質」を維持できる点にあります。収穫したての新鮮な野菜や果物、漁獲されたばかりの魚介類、あるいは作りたての加工食品は、その瞬間の美味しさや栄養価がピークを迎えています。急速冷凍は、これらの「採れたて・作りたて」と遜色ない品質を、長い期間にわたって閉じ込めることを可能にします。解凍後もドリップが少なく、色鮮やかで、食感や風味が損なわれにくいため、年間を通して高品質な商品を消費者に提供できるようになります。
これにより、商品の付加価値は飛躍的に向上します。たとえば、市場価格が変動しやすい旬の時期に収穫した農産物も、高品質な冷凍品として安定供給できることで、高い単価での販売が可能になります。また、常に最高の品質を提供できることは、消費者からの信頼を獲得し、強力なブランドイメージを確立することにも繋がります。生産者として丹精込めて作ったものを「最高の状態で届けたい」という想いを実現しながら、同時に経済的な収益性も高めることができる、まさに一石二鳥のメリットと言えるでしょう。
メリット2:フードロスを削減し、収益構造を安定化

急速冷凍機の導入は、深刻な問題となっているフードロスの削減に大きく貢献し、結果として事業の収益構造を安定させます。これまでの農業や漁業では、天候不順による豊作や規格外品の発生などにより、どうしても廃棄せざるを得ない食材が大量に出てしまうことがありました。これは生産者にとって大きな経済的損失であると同時に、丹精込めて作ったものが無駄になるという精神的な負担でもあります。
急速冷凍機があれば、これらの「もったいない」食材を高品質な冷凍品としてストックすることが可能です。例えば、豊作で市場価格が暴落する前に収穫した野菜を冷凍野菜ミックスとして商品化したり、少し形が不揃いなだけであった果物をスムージー用の冷凍フルーツに加工したりと、新たな収益源に転換できます。廃棄コストの削減はもちろんのこと、これまで無駄になっていた資源を有効活用することで、売上向上にも繋がり、天候や市場価格の変動に左右されにくい安定した経営基盤を構築できます。特に小規模事業者にとっては、予測不能なリスクから事業を守るための、非常に重要なセーフティネットとなるでしょう。
メリット3:生産計画の平準化で、労働環境を改善

急速冷凍機は、生産現場の労働環境改善にも大きく貢献します。農業や漁業、食品加工業では、収穫期や繁忙期に特定の作業が集中しがちで、従業員に過度な労働負荷がかかることが少なくありません。例えば、野菜の収穫・選別・加工作業が特定の数週間から数ヶ月に集中し、残りの期間は比較的作業量が少ない、といった状況です。
急速冷凍機を導入することで、収穫期に集中する加工作業の一部を冷凍ストックとして保管し、年間を通じて計画的に加工・出荷できるようになります。これにより、特定の時期に集中していた作業量を平準化し、繁忙期の過剰な残業や休日出勤を減らすことが可能です。従業員の身体的・精神的負担が軽減され、働きやすい環境が実現すれば、人材の定着率向上や新たな人材の確保にも繋がります。特に、家族経営の事業者や地域雇用を大切にしたいと考える経営者にとっては、従業員を守り、持続可能な事業運営を実現するための重要なツールとなるでしょう。
メリット4:ECや海外も視野に!新たな販路拡大を実現

急速冷凍品は、その長期保存性と高品質性から、従来の販路の限界を大きく広げる可能性を秘めています。生鮮品の場合、賞味期限の短さや輸送コスト、鮮度保持の難しさから、販売できる地域や期間が限定されていました。しかし、急速冷凍によって高品質を保ったまま長期保存が可能になることで、時間的・地理的制約から解放され、新たな市場への参入が容易になります。
特に注目すべきは、ECサイトを通じた全国の消費者への直接販売です。これまで遠方に住む消費者には届けることができなかった「採れたての味」を、オンラインショップを通じて自宅まで届けることが可能になります。また、日本の高品質な農産物や加工品は、海外市場でも高い評価を受けています。急速冷凍品であれば、鮮度を保ったまま長距離輸送が可能となり、高級スーパーやレストランなど、海外の高付加価値市場への輸出も現実的な選択肢となります。このように、急速冷凍機はビジネスのスケールを大きく広げ、売上を劇的に増加させる起爆剤となり得るのです。
メリット5:品質の均一化と衛生管理の向上(HACCP対応)

急速冷凍機の導入は、製品の品質管理と食品安全性の向上にも大きく貢献します。手作業や天候、あるいは従業員の熟練度合いによって品質にばらつきが生じがちだったこれまでの生産体制に比べ、急速冷凍機は設定された最適な条件で常に均一な品質の製品を作り出すことができます。これにより、どのタイミングで製造された製品も高い品質が保証され、消費者からの信頼を高めることに繋がります。
さらに、急速冷凍のプロセスは、食品の衛生管理においても非常に有効です。食品が最も細菌の増殖しやすい温度帯を短時間で通過させるため、細菌の繁殖を強力に抑制し、食中毒のリスクを大幅に低減します。

この特性は、HACCP(ハサップ)などの食品衛生管理基準への対応を容易にする上でも重要な要素となります。HACCPは国際的な食品安全基準であり、これに対応できることは、大手流通企業との取引や、より高いレベルの市場への参入を可能にする上で不可欠な要件となるでしょう。
自社に合うのはどれ?業務用急速冷凍機の種類と選び方
急速冷凍機の導入を検討されている方にとって、数多くの種類の中から自社に最適な一台を選ぶのは悩ましいことでしょう。せっかく導入するのですから、費用対効果を最大化し、長期にわたってビジネスの成長に貢献してくれる機種を選びたいものです。このセクションでは、まず急速冷凍機を選ぶ際に絶対に外せない3つの基本ポイントをご紹介します。その上で、現在市場で主流となっている代表的な5つの急速冷凍機タイプについて、それぞれの特徴を詳しく解説します。この情報をもとに、ぜひ貴社の事業にぴったりの急速冷凍機を見つけるための道筋を立ててみてください。
まずは確認!急速冷凍機選びで失敗しない3つのポイント
急速冷凍機選びにおいて、機種のタイプや性能比較に進む前に、必ず明確にしておくべき大切な前提条件が3つあります。これらのポイントをしっかりと押さえることで、導入後の「こんなはずではなかった」という後悔を防ぎ、スムーズかつ効果的な機種選定が可能になります。凍らせたい食材、必要な生産量と設置場所、そして予算とランニングコストという、事業の根幹に関わる要素から一緒に考えていきましょう。
凍らせる食材との相性

急速冷凍機を選ぶ上で最も重要な初期検討事項の一つが、「何を凍らせたいのか」を具体的に明確にすることです。食材は、その形状、水分含有量、密度、油分、包装の有無など、それぞれ異なる特性を持っています。例えば、形が不揃いな葉物野菜と、均一な厚みを持つハンバーグのパティでは、最適な冷凍方式が異なります。また、ソースやスープのような液体を凍結するのと、デリケートな生菓子を凍結するのとでは、求められる冷凍品質も大きく変わるでしょう。貴社が主力とする商材や、今後開発を考えている加工品の特性を考慮し、最も品質を最大限に引き出せる方式を選ぶことが、導入成功への第一歩となります。
生産量と設置スペース

急速冷凍機は、その規模やタイプによって、1時間あたりに処理できる食材の量(処理能力kg/h)や、必要となる設置面積が大きく異なります。まずは、現状で1日にどれくらいの量を冷凍処理したいのか、そして将来的に生産を拡大する予定があるのかを具体的に試算してみましょう。それに加えて、貴社の工場や作業場のどこに急速冷凍機を設置するのか、その場所の寸法はもちろん、搬入経路は確保できるか、電源や排水設備は十分かなど、物理的な制約も細かく確認することが不可欠です。生産規模と設置スペースは、選べる機種を絞り込む重要な指標となります。
予算とランニングコスト
急速冷凍機の導入には、初期投資としての本体価格だけでなく、導入後の運用にかかる費用、つまりランニングコストも考慮する必要があります。本体価格が比較的安価な機種でも、電気代が想定以上に高かったり、特定の消耗品の交換頻度が高かったりすることで、トータルコストがかさんでしまうケースも少なくありません。反対に、初期費用は高くても、省エネ性能に優れていたり、メンテナンスが容易で故障しにくい機種であれば、長期的に見れば費用対効果が高いこともあります。導入費用だけでなく、日々の電気代、定期的なメンテナンス費用、消耗品費などを総合的に検討し、長期的な視点での費用対効果をしっかりと見極めることが大切です。
主な急速冷凍機の5つのタイプと特徴
ここまで、急速冷凍機選びにおける3つの重要なポイントを確認してきました。これらの前提条件を踏まえ、いよいよ市場で広く利用されている急速冷凍機の主な5つのタイプと、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。どのタイプも一長一短があり、最適な選択は貴社の事業内容や優先順位(品質、コスト、汎用性、生産性など)によって変わってきます。それぞれのタイプがどのような食材や用途に適しているのかを比較検討し、貴社に最適な一台を選ぶための参考にしてください。
エアブラスト式(ショックフリーザー):汎用性が高く多くの食材に対応

エアブラスト式、またはショックフリーザーと呼ばれるタイプは、強力な冷風を食品に直接吹き付けることで凍結を促進する方式です。比較的シンプルな構造で導入費用も抑えられる傾向にあり、肉、魚、野菜、調理品など、様々な形状や種類の食材に対応できる汎用性の高さが最大のメリットと言えるでしょう。そのため、多品目の商品を扱う事業者や、初期投資を抑えつつ急速冷凍を試したい事業者にとって魅力的な選択肢となります。しかし、冷風を直接当てるため、食品表面の乾燥(目減り)が起こりやすいというデメリットも存在します。これを防ぐためには、適切な包装や湿度管理が重要になります。
3D凍結®(3Dフリーザー®):高湿度3D冷気で乾燥(目減り)とドリップを抑え、高品質

3D凍結®(3Dフリーザー®)は、特許技術から生成される3D冷気(高湿度な立体的冷気)を、食品のあらゆる方向から立体的に当てることで食品を均一に凍結させる独自の方式です。この技術の大きな特徴は、食品の乾燥(目減り)を極限まで抑えながら、均一で高品質な急速冷凍を実現する点にあります。氷結晶が非常に小さく均一に形成されるため、解凍時のドリップ流出が少なく、食材本来の風味、食感、そして美しい見た目を高く維持できます。特にデリケートな生菓子、高級鮮魚、色合いが重要な葉物野菜など、品質を最優先したい高付加価値食材を扱う事業者にとって、3D凍結®(3Dフリーザー®)は非常に有力な選択肢となるでしょう。高品質な商品を求める消費者ニーズに応え、ブランド価値を高めることに貢献します。
液体凍結式(ブライン凍結):高速で高品質な冷凍を実現

液体凍結式、またはブライン凍結式は、アルコールなどの低温に冷却された液体(ブライン液)の中に、真空パックされた食材を浸して凍結させる方式です。液体の熱伝導率は空気よりもはるかに高いため、非常に高速で均一な凍結が可能となり、高い品質を保てることがメリットとして挙げられます。食材の細胞破壊を最小限に抑え、ドリップを少なくできるため、魚の切り身や肉類、ソースなどの品質保持に優れています。ただし、食材を真空パックする手間が発生することや、液体に浸せない形状の食材には不向きであるという制約もあります。形状が均一な加工品や、液状の食材を高品質に冷凍したい場合に特に力を発揮するでしょう。
コンタクト式:形状が均一なパック品の大量生産に最適

コンタクト式は、冷却された金属板に食材を直接接触させ、上下から挟み込むことで凍結させる方式です。食材と冷却源が直接触れるため熱伝導が非常に良く、短時間での凍結が可能です。特に、ハンバーグや魚のすり身、薄い肉のシートなど、平らで形状が均一なパック詰め製品を大量に効率よく生産したい場合に高い能力を発揮します。高い生産性を誇る一方で、形状が不揃いな食材や、柔らかすぎるデリケートな食材には不向きであるというデメリットがあります。均一な形状の製品を大量に生産し、コスト効率を重視したい事業者に適した選択肢と言えるでしょう。
液体窒素式:最高品質だがコストも最高級。特殊な用途に

液体窒素式は、マイナス196℃という極低温の液体窒素を食品に直接噴射して瞬間的に凍結させる方式です。その凍結速度は他のどの方式よりも圧倒的に速く、食品内部に形成される氷結晶を極めて微細に抑えることができます。これにより、細胞破壊がほとんど起こらず、食材の品質(風味、食感、見た目)を最高のレベルで維持することが可能です。しかし、装置自体の導入コストが高い上に、液体窒素の費用が継続的に発生するため、ランニングコストも非常に高額になります。そのため、一般的な6次産業化の用途よりも、細胞の保存や、希少性の高い高級食材、極めて高い付加価値が求められる特定の食品分野など、採算よりも最高品質が絶対条件となる特殊な用途で採用されることが多い機種です。
気になる導入費用は?価格相場とランニングコストを解説
急速冷凍機の導入を検討されている生産者や事業者の方にとって、最も気になる点の一つが費用ではないでしょうか。初期投資はどのくらいかかるのか、日々の運転にはどれくらいのコストがかかるのか、そしてその投資は果たして回収できるのか。このセクションでは、そうした疑問にお答えするため、急速冷凍機の本体価格の目安、導入後のランニングコスト、さらには投資の費用対効果(ROI)の考え方まで、具体的な視点から詳しく解説していきます。
急速冷凍機の本体価格の目安

急速冷凍機の本体価格は、その凍結方式と1時間あたりの処理能力(kg/h)によって大きく異なります。例えば、少量の食材を凍結するのに適した小型のバッチ式急速冷凍機であれば、数百万円から導入が可能です。これは、主に個人事業主や小規模な農家、スタートアップの加工事業者が、まずはスモールスタートで急速冷凍のメリットを試したい場合に選ばれることが多い価格帯です。
一方、より大量の食材を効率的に処理する必要がある場合、たとえば1時間あたり数十kg以上の処理能力を持つ中型機や、ライン生産に組み込める大型のトンネルフリーザーやスパイラルフリーザーなどになると、本体価格は数千万円以上に跳ね上がることも珍しくありません。この規模の投資は、食品工場や大規模な加工施設、あるいは地域の中核となる6次産業化施設などで検討されるケースが多いでしょう。
このように、急速冷凍機は導入規模に応じて幅広い価格帯が存在するため、まずは「何を、どれくらいの量、どのように凍結したいのか」を明確にし、自社の生産計画や将来の事業展開を見据えた上で、最適な一台を選ぶことが重要になります。これにより、過剰な設備投資を避けつつ、最大限の効果を発揮できる機種選定が可能となるでしょう。
電気代は?種類別のランニングコスト比較

急速冷凍機の導入を考える上で、初期投資だけでなく、日々の運営にかかるランニングコスト、特に電気代は重要な検討項目です。急速冷凍機のランニングコストは、その凍結方式によって大きく異なります。
例えば、一般的に「エアブラスト式」の急速冷凍機は、冷気を循環させて食材を凍結させるため、比較的消費電力が少なく、ランニングコストも抑えやすい傾向にあります。1時間あたりの電気代が十数円程度という機種も存在し、手軽に導入しやすいのが特徴です。
これに対し、アルコールなどの液体に食材を浸して凍結させる「液体凍結式」は、液体を冷却するための装置が稼働するため、エアブラスト式に比べてやや電気代が高くなることがあります。電気代とは別に定期的な液の補充コストも必要になります。
最もランニングコストが高額になりがちなのが「液体窒素式」です。液体窒素そのものが高価であり、継続的に購入費用がかかります。凍結品質は最高峰ですが、一般的な6次産業化の用途では、そのコストの高さから導入は慎重に検討されるべきでしょう
このように、各凍結方式にはそれぞれのメリットとデメリット、そしてそれに応じたランニングコストがあるため、導入を検討する際は、自社の生産規模、凍結したい食材の種類、求められる品質レベルなどを総合的に判断し、トータルコストで比較検討することが大切です。
投資は回収できる?費用対効果(ROI)の考え方
急速冷凍機の導入は、単なる「コスト」ではなく「未来への投資」と捉えることが重要です。多くの経営者が不安に感じる「投資は回収できるのか」という疑問に対し、費用対効果(ROI)の視点から具体的な考え方をご紹介します。
投資回収期間を試算する際には、以下の2つの側面から効果を具体的に数値化し、導入費用と比較することが肝心です。
一つ目は「支出の削減」です。これまで廃棄せざるを得なかった規格外品や過剰生産分のフードロスが、急速冷凍によって削減できます。例えば、廃棄コストや処理費用の削減額、また繁忙期に外部委託していた加工費や、時間外労働による人件費の削減額などがこれに当たります。
二つ目は「収入の増加」です。急速冷凍によって品質が保持された商品は、付加価値が高まり、これまでよりも高い単価での販売が可能になります。また、賞味期限の延長によってECサイトや遠隔地、あるいは海外への販路が拡大し、新たな売上増が見込めます。年間を通じて安定供給が可能になることで、閑散期の売上を補填し、全体の収益を底上げする効果も期待できます。
これらの「支出の削減額」と「収入の増加額」を合計し、年間の利益増分として算出します。そして、急速冷凍機の導入にかかった総費用(本体価格、設置費用など)をこの年間の利益増分で割ることで、おおよその投資回収期間を試算できます。多くの導入企業では、2年から3年程度で初期投資を回収しているというデータもあり、長期的に見れば非常にコストパフォーマンスの高い投資と言えるでしょう。
導入前にこのようなシミュレーションを行うことで、漠然とした不安を解消し、より具体的な経営判断を下すことができます。この投資が、貴社のビジネスを次のステージへと導く重要な一歩となるはずです。
初期投資を抑える!急速冷凍機に使える補助金・助成金制度

急速冷凍機の導入は、事業の成長に大きく貢献する一方で、初期投資が高額になるケースも少なくありません。特に中小企業や小規模事業者の皆様にとっては、この初期費用が導入への大きなハードルとなることがあります。
しかし、ご安心ください。日本には、このような設備投資を強力に後押ししてくれる国の補助金・助成金制度が充実しています。これらの制度を上手に活用することで、自己資金だけでは難しかった急速冷凍機の導入が現実的な選択肢となります。このセクションでは、急速冷凍機導入に活用できる代表的な3つの補助金制度をご紹介し、それぞれの特徴と活用ポイントを分かりやすく解説していきます。これらの情報を参考に、ぜひ自社に合った補助金を見つけて、事業拡大のチャンスを掴んでください。

急速冷凍機導入で使える補助金を徹底解説【2026年最新】。ものづくり補助金、事業再構築補助金、小規模事業者持続化補助金、省エネ補助金の4種類を比較。目的別の選び方、申請フロー、採択率を上げるポイントまで紹介。
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)

「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」、通称「ものづくり補助金」は、中小企業や小規模事業者が行う革新的な製品・サービスの開発、または生産プロセスの大幅な改善を支援する制度です。急速冷凍機の導入は、まさにこの「生産性向上」や「新製品開発」に直結するため、非常に相性の良い補助金と言えます。
例えば、急速冷凍機を導入してこれまで廃棄していた規格外の農作物を高品質な冷凍加工品として商品化する計画や、既存の加工品製造ラインに急速冷凍工程を組み込むことで生産効率を飛躍的に向上させる計画などが対象となり得ます。補助上限額は従業員数や申請枠によって数百万円から数千万円と幅広く、補助率も1/2から2/3と手厚いのが特徴です。採択のポイントとしては、単に設備を導入するだけでなく、その設備を使ってどのような「革新性」や「生産性向上」を実現し、事業計画として明確に示せるかが重要になります。
事業再構築補助金

「事業再構築補助金」は、新型コロナウイルス感染症の影響により変化した経済社会に対応するため、中小企業などが思い切った事業再構築に挑戦する際に活用できる大型の補助金です。新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編、または国内回帰といった幅広い取り組みが対象となります。
急速冷凍機の導入においては、例えばこれまで生鮮野菜の出荷だけを行ってきた農家が、急速冷凍機を導入して冷凍カット野菜や冷凍調理済み食品の製造・販売事業(ECサイトでの全国展開を含む)に新たに進出するといった「新分野展開」や「業態転換」のケースが典型的な活用例となります。この補助金は他の補助金と比較して補助額が大きいのが特徴で、採択されれば事業の抜本的な変革を強力に後押ししてくれます。しかし、その分、既存事業からの明確な転換や、将来的な成長戦略を具体的に示す事業計画の策定が求められる点に留意が必要です。
小規模事業者持続化補助金

「小規模事業者持続化補助金」は、その名の通り小規模事業者の皆様が販路開拓や生産性向上に取り組む際の費用を支援する制度です。他の補助金に比べて補助上限額は少額(通常枠で最大50万円など)ですが、申請手続きが比較的簡素であり、幅広い経費が対象となるため、活用しやすい点が大きなメリットです。
急速冷凍機の導入を検討する際も、この補助金が活用できる場面は多岐にわたります。例えば、新たに導入した急速冷凍機で開発した冷凍加工品を販売するために、ECサイトを構築する費用、新商品のパッケージデザイン費用、販促用のチラシ作成費用、あるいは展示会への出展費用などが補助対象となり得ます。機械装置そのものの購入費用だけでなく、それに伴う販促活動や業務効率化のための取り組みにも使えるため、事業の「持続的な発展」に向けた一歩を踏み出す際に心強い味方となってくれます。
省エネルギー投資促進支援事業費補助金(省エネ補助金)

省エネルギー投資促進支援事業費補助金、通称「省エネ補助金」は、エネルギー使用量の削減を目的とした設備投資を支援する制度です。特に、既存の古い冷凍・冷蔵設備を使用しており、電気代の高騰に悩んでいる食品工場や物流倉庫などが、最新の高効率な急速冷凍機へ買い替える際に非常に有効な補助金となります。
この補助金の最大のポイントは、導入する設備によって「一定以上の省エネルギー効果」が見込まれることです。具体的には、導入後のエネルギー消費量が導入前と比較してどの程度削減されるかを、詳細な計算に基づいて示す必要があります。例えば、旧式の冷凍機から最新のインバータ制御付き急速冷凍機に入れ替えることで、年間〇〇kWhの電力量を削減し、電気代を〇〇円削減できるといった具体的な効果を示すことが求められます。同時に、CO2排出量の削減にも貢献できるため、環境配慮経営を目指す企業にとってもメリットが大きいと言えるでしょう。
補助対象経費は、省エネ性能の高い急速冷凍機本体の購入費が中心となり、補助率は対象経費の1/3から2/3程度が一般的です。申請にあたっては、導入する設備の省エネ性能に関する技術資料や、導入前後のエネルギー消費量を比較した詳細な計算書が不可欠です。エネルギーコストの削減と設備投資負担の軽減を同時に実現したい事業者にとって、この省エネ補助金は非常に有力な選択肢となります。
補助金申請の専門家相談も視野に
補助金制度は、事業の成長を後押しする非常に有効な手段ですが、その申請プロセスは専門的な知識と多くの時間、そして緻密な事業計画書の作成が求められるため、決して簡単ではありません。
特に、初めて申請される方や、日常業務で忙しい事業者様にとっては、これらの手続きが大きな負担となることもあります。そこで有効な選択肢となるのが、補助金申請の専門家への相談です。中小企業診断士、行政書士、または補助金申請支援を専門とするコンサルタントといった専門家は、制度の要件や採択されやすい事業計画のポイントを熟知しています。彼らのサポートを受けることで、自社の事業内容に最適な補助金を選定し、説得力のある事業計画書を作成し、煩雑な申請手続きをスムーズに進めることができます。専門家の知見を活用することは、採択の可能性を高めるだけでなく、貴重な時間と労力を節約することにも繋がります。ぜひ、専門家の力を借りて、補助金活用の成功を目指してください。
【成功事例】急速冷凍機でビジネスが変わった!6次産業化の現場から

これまで急速冷凍機の技術的な優位性や導入メリットについて解説してきましたが、実際に導入された現場ではどのような変化が起きているのでしょうか。このセクションでは、急速冷凍機が単なる設備投資ではなく、事業の成長を後押しする戦略的なツールとして、いかに生産者や加工業者のビジネスを変革したかをご紹介します。野菜農家、水産加工業という異なる2つの業種の成功事例を通じて、急速冷凍機がもたらす具体的な成果と、6次産業化における可能性を深掘りしていきましょう。
事例1:規格外いちごを“高評価の冷凍スイーツ素材”に転換
福岡県で高級いちご「あまおう」を生産する株式会社ONE GO(ワンゴー)様は、どれだけ丁寧に育てても、少しの傷や形の崩れで「規格外」になってしまういちごの扱いに悩んでいました。味は最高なのに、青果としては出荷できず、廃棄や安価な取引になってしまう——生産者としては本当にやりきれない部分です。
以前から冷凍保存も試したものの、一般的な冷凍だと“ガチガチの氷の塊”になり、いちごらしい香りが抜けてしまったり、「氷臭さ」が出てしまったりして、商品としては納得できない状態だったそうです。
そこで、KOGASUNで冷凍テストを実施。3Dフリーザー®で凍結したいちごは、カチカチに固まらず包丁がスッと入り、香りも残る——この違いが決め手になり導入に至りました。
導入後は、規格外いちごを“新鮮なうちに急速冷凍”して高品質なスイーツ素材として活用できるようになり、そのまま削って「削りいちご」にしたり、スムージー用途に展開したりと、商品の幅が一気に広がりました。さらに、通販レビューでも「冷凍特有の臭みがない」「使いやすい」「味が濃厚」など高評価が続出し、ふるさと納税・通販の主力商品として育っています。
結果として、「廃棄せざるを得なかった果実が、ちゃんと利益を生む商品になる」流れができ、フードロス削減と収益改善を同時に実現した事例です。

「氷臭くない」サクサク食感の冷凍あまおうが大人気!廃棄寸前のイチゴを3Dフリーザーで高付加価値スイーツへ。農福連携で挑む6次産業化と、通販レビューで絶賛される品質の秘密に迫る、SDGsな導入事例です。
事例2:獲った魚を製品にする” 冷凍フィレーで値崩れ対策と県外販路を開拓
上越漁協では以前から、「獲れた魚をそのまま売る」だけだと、どうしても相場に左右されてしまう課題がありました。豊漁で一気に水揚げが増えると価格が崩れ、せっかく獲った魚が利益につながりにくい。漁業としては、ここがずっと悩みどころです。
そこで同漁協が進めたのが、魚を“漁獲物”ではなく“製品”として扱う発想への転換でした。
魚が傷付かないようにタモ(網)で水揚げし、漁船には滅菌海水の生成装置や冷却装置を備えて、まずは鮮度を落とさない。さらに自営の加工場で、マダラやマダコなどの魚をフィレー加工し、真空パックで製品化していきます。
そして仕上げの冷凍工程で導入されたのが、KOGASUNの3Dフリーザー® です。
フィレーや粉付け製品などを、加工後すぐに急速凍結して出荷できるようになり、「需給調整のための冷凍」が現実的に回り始めました。傷みが早くウロコが落ちやすい魚(ニギス等)でも、状態の良さが伝わり、「ウロコ付きのニギスなんて見たことがない」と買受人に驚かれるほどだった、という話も出ています。
販路づくりもユニークです。
同漁協は、マイナス20℃程度まで下がるコンパクトな小型冷凍ケースを用意し、販売先に貸し出す形で提案。売場のスペースを取りにくい店でも置きやすく、POPと一緒に“冷凍品としての価値”をきちんと伝えられるため、県外(東京・築地場外市場など)への展開も増えていきました。
結果として、
「獲れた魚を高鮮度のまま製品化 → 急速凍結 → 冷凍で販路を広げる」
という流れができ、相場の波に振り回されにくい収益構造に近づいた事例です。

上越漁協が漁獲から加工・販売まで一貫体制で品質を追求。滅菌海水と冷却装置で鮮度を保持し、3Dフリーザー®でコンブ締めフィレー等を高品質に急速凍結。小型冷凍ケースによる販路開拓も紹介。みなと新聞(2018/1/5)掲載。
まとめ:急速冷凍機は「旬」を資産に変え、ビジネスを次のステージへ導く
急速冷凍機は、単に食品を長持ちさせるための便利な機械ではありません。私たちが丹精込めて作り上げた「旬の価値」を、時間や場所といった制約から解放し、安定した「事業資産」へと転換する、まさに強力なツールです。収穫時の最高の状態をそのまま保存することで、品質の向上はもちろん、これまで避けられなかったフードロスを劇的に削減し、経営の安定化に貢献します。
さらに、旬の期間に集中していた作業を年間を通じて平準化できるため、生産現場の労働環境が改善され、働きやすい職場づくりにも繋がります。そして、鮮度や品質が保たれた商品は、ECサイトや遠隔地の市場、さらには海外へと新たな販路を切り開く原動力となるでしょう。
急速冷凍機の導入は、品質維持からフードロス削減、労働環境改善、販路拡大といった数々のメリットをもたらし、6次産業化を目指す皆様の事業を確実に次の成長ステージへと導きます。この技術を活用することで、皆様が誇りを持って生産したものが、より多くの消費者へ、最高の状態でお届けできるようになります。
貴社の課題に合わせた最適な急速冷凍ソリューションをご提案します
この記事を通じて急速冷凍機に興味を持たれたものの、「どの冷凍機が自社の製品に最適なのか」「具体的な投資対効果はどれくらいになるのか」「まずは自社製品でテストをしてみたい」といった疑問やご要望をお持ちではありませんか?貴社の製品や生産規模、目指すビジネスモデルに合わせて、最適な機種の選定から導入後の運用サポートまで、一貫して支援させていただきます。
まずはお客様の現状を詳しくお伺いし、具体的なシミュレーションや、凍結テストの機会をご提供することも可能です。カタログだけでは分からない、実際の品質変化や導入効果を、ぜひご自身の目でお確かめください。急速冷凍機の導入は、貴社の事業を次のステージへと押し上げる強力な一手となるでしょう。まずはお気軽にお問い合わせフォームまたはお電話にてご連絡ください。貴社からのお問い合わせを心よりお待ちしております。


