
Contents
いくらの基本情報
いくらは、サケ(鮭)の卵巣から取り出した卵で、日本の食文化において高級な珍味として珍重されています。特に北海道の秋の味覚として有名で、オレンジ色の小さな粒々が口の中で弾けるような食感と、濃厚な旨味が特徴です。
栄養面では、良質なタンパク質に加え、DHA・EPAといった不飽和脂肪酸が豊富に含まれており、脳の発達や血液をサラサラにする効果が期待できます。また、ビタミンA、D、Eなどの脂溶性ビタミンや、葉酸、ビタミンB12なども含まれ、栄養価の高い食材です。アスタキサンチンという赤い色素には強い抗酸化作用があり、美容や健康維持にも役立ちます。
いくらの旬は、サケの産卵期である秋から初冬(9月~12月)にかけてです。特に北海道の秋サケから取れる「秋いくら」は最高級品として知られています。主な産地は北海道が圧倒的に多く、特に道東地方(釧路、根室など)や日本海側の産地が有名です。
新鮮ないくらを選ぶポイントは、粒がしっかりしていて潰れていないこと、透明感があり光沢があること、そして粒同士がくっついていないことです。また、色が均一で鮮やかなオレンジ色をしているものが良質です。
いくらを冷凍保存する理由は、旬の時期に大量に出回るいくらを長期間楽しむためです。特に醤油漬けにしたいくらは、適切に冷凍することで風味や食感を損なうことなく保存することができます。
いくらの冷凍保存方法
いくらを冷凍する際の準備として、まず新鮮ないくらを購入したらできるだけ早く処理することが大切です。市販のいくらは、多くの場合すでに醤油漬けなどの加工がされていますが、生のいくらを購入した場合は、まず塩水で丁寧に洗って血膜や不純物を取り除きます。
いくらの冷凍方法には、生のまま冷凍する方法と、醤油漬けにしてから冷凍する方法があります。生のまま冷凍する場合は、水気をよく切ったいくらを平らに広げてラップで包み、さらにフリーザーバッグに入れて脱気・密封します。
醤油漬けにしてから冷凍する場合は、まず醤油、みりん、酒などで味付けをして冷蔵庫で一晩ほど漬け込みます。その後、使いやすい量ずつ小分けにして密閉容器やフリーザーバッグに入れて冷凍します。この方法のほうが解凍後も美味しくいただけることが多いです。
保存に適した容器は、プラスチック製の密閉容器や冷凍用のジップロックなど密封性の高いものが望ましいです。また、日付を記入したラベルを貼っておくと便利です。家庭の冷凍庫であれば、約1~2ヶ月は美味しく保存することができます。
いくらの解凍方法と美味しく食べるコツ
冷凍いくらの解凍方法は、冷蔵庫でゆっくりと時間をかけて解凍する方法が最も良いとされています。解凍時間の目安は、小分けにしたものであれば半日~1日程度です。この方法により、いくらの粒が割れることなく、食感や風味を保ったまま解凍することができます。
急いでいる場合は、密封した状態のまま流水(冷水)で静かに解凍する方法もありますが、粒が割れる可能性があるため、穏やかに扱うことが大切です。常温での解凍や電子レンジでの解凍は、粒が割れたり風味が損なわれたりするため避けるべきです。
解凍後のいくらは、そのまま丼ものの具材として使ったり、寿司ネタ、おつまみ、パスタの具材などとして楽しめます。特に「いくら丼」や「サーモンといくらの親子丼」は人気の高い料理です。また、クリームチーズと合わせたり、大葉と一緒に和え物にしたりするのもおすすめです。
解凍したいくらは、できるだけ早く(24時間以内に)食べきることをお勧めします。また、一度解凍したいくらの再冷凍は、食感や風味の劣化を招くため避けましょう。
解凍方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
肉や魚、野菜など食材別の正しい解凍方法をプロが徹底解説!ドリップを防ぎ旨味を逃さないコツや、冷蔵庫・氷水・流水など各解凍方法のメリット・デメリット、衛生面も考慮した美味しく安全な戻し方まで紹介します。
関連記事
いくらも冷凍保存を活用すれば、旬の美味しさを長く楽しむことができます。他の水産物の冷凍保存方法については、以下の記事もぜひご覧ください。
より高度な冷凍品質を保持する方法

いくらをはじめとした魚卵は家庭でも冷凍保存が可能ですが、業務用急速冷凍機を使用することで、さらに高度な品質を保持した冷凍保存が可能になります。特にいくらのような繊細な食材は、急速冷凍技術を用いることで、解凍後も粒の形状や食感を最大限に保つことができます。
一般的な冷凍と急速冷凍の違いは、こちらの記事で詳しく解説しています。
「冷凍すると食感や風味が落ちる」を解決。最大氷結晶生成温度帯を30分以内に通過させる急速冷凍の仕組み、ドリップ抑制で作りたての品質を維持する科学的根拠、エアブラスト・リキッド・液体窒素方式の特徴比較を詳しく解説。
食品の鮮度や美味しさを保つ冷凍方法としてお勧めしたいのが、3Dフリーザー®です。3Dフリーザー®は、世界各国で特許取得の3D凍結技術を搭載し、食品業界での導入事例も多く、その効果が実証されています。通常の業務用急速冷凍機では冷凍不可能な食材にも対応しており、いくらのような繊細な食材も鮮度や旨味を損なうことなく高品質な冷凍が可能です。
▼実際に3Dフリーザーをお使いいただいている水産加工様の導入事例▼
ニチモウフーズは埼玉県戸田市の戸田チルド工場で寿司ネタの生食商品を製造。ノルウェー産サーモンや三陸産ギンザケ、養殖マダイなどを扱い、首都圏に近い立地で小ロットにも迅速対応。古賀産業の3Dフリーザー®で解凍後も生に近い食感を実現します。
札幌の丸高水産が3Dフリーザー®を導入。−40℃×50〜60分の急速凍結で刺身・スモークサーモンの品質を安定化。1回80kgを短時間で処理し、3台体制で日産1トン超。HACCP/JFS取得。(2021年3月9日)
寿都町のマルホン小西漁業が3Dフリーザー®を導入。船上活じめ×高湿度全方位冷気で迅速凍結(20kg/時)を実現し、サクラマスやホッケ等の冷凍刺身を高品質・安全に出荷。道外遠隔地への販路拡大も見据えます。
みなと新聞(2020/11/19)掲載。角上魚類HDは3Dフリーザー®を活用し、解凍後のドリップや色変わりを抑制。通販の取り扱い件数は1~11月初旬で前年同期比180%に伸長。店舗バックヤードでの急速凍結やアニサキス対策の取り組みも進展。
みなと新聞(2022年11月18日)掲載。博多名物の本格『鯛茶漬け』がご家庭で楽しめます。玄界灘産の天然マダイを厳選し、3Dフリーザーで急速凍結。個食パックにごまだれ・だし付きで、解凍後も歯ごたえとうま味が続きます。
別海町尾岱沼の丸尚富崎水産が、古賀産業の3Dフリーザー®を導入。-35℃の急速凍結でドリップを抑え、凍結能力50kg/時・日産350〜400kgの体制を構築。玉冷の高品質化と国内外販路の拡大を目指します。
