ブリを3Dフリーザー®で急速冷凍|品質検証レポート

青魚の中でも脂がのって旨みが強いブリ。今回は、3Dフリーザー®での急速冷凍テストを実施し、未凍結(生)と遜色ない品質をどこまで再現できるかを検証しました。-45℃の高湿度3D冷気で素早く凍結し、解凍後の色つや・ドリップ・食感・風味を総合評価しています。

まずは結果概要です。視覚比較・断面確認・試食のいずれも良好で、刺身品質として十分に提供可能な水準と評価できました。続いて、テスト条件・工程・理由・再現手順をわかりやすく解説します。

テスト条件

  • 対象素材:養殖ブリ(熊本産)フィレ
  • 素材状態:鮮度良好・受入後速やかに処理
  • 凍結装置:3Dフリーザー®(高湿度3D冷気)
  • 庫内温度:-45℃
  • 凍結時間:約1時間(目安)
  • 評価項目:外観(色つや)/ドリップの有無/断面の劣化度/食感(プリっと感)/風味(臭みの有無)
左に3D凍結®後に解凍したブリ、右に未凍結(生)のブリ。色つややドリップ量の違いを比較。
左:3D凍結®→解凍/右:未凍結(生)。色つや・ドリップの差は最小で、視覚的にも遜色なし。

工程とポイント

  1. 受入・下処理:到着後すぐに下処理し、表面水分を拭き取ってからトレイにセット。
  2. 急速凍結:庫内-45℃で全方位から高湿度3D冷気を当て、短時間で芯まで均一に凍結。
  3. 凍結後管理:冷凍焼け防止のため、袋はできるだけ空気を抜いて密封し、-20℃以下で保管。
  4. 解凍:冷蔵解凍(0~4℃)を基本とし、塩水(0.8~1.5%)に軽くくぐらせ表面を整えるとドリップ感がより少なく仕上がる。

結果:外観・断面・食味

  • 外観:色つやが保たれ、ドリップ流出は最小。
  • 断面:細胞破壊に伴うスカスカ感が少なく、繊維の密度感が視認できる。
  • 食感:刺身としてプリッとした歯ごたえが再現。
  • 風味:臭みがなく、脂のりを感じる味わい。
3Dフリーザーで急速冷凍したブリの切り身ブロック|ドリップを抑え鮮度を保つ冷凍技術
断面拡大:未凍結と比較しても劣化は最小。繊維構造が崩れにくい。

なぜ差が出るのか(3D凍結®の仕組み)

一般的な凍結では、素材内部で氷結晶が大きくなりやすく、細胞膜を破壊しドリップが増えがちです。一方、3Dフリーザー®は高湿度の冷気で全方位から均一に急速冷凍するため、氷結晶が小さく細胞破壊を抑制できます。結果として、旨み成分の流出が少なく、解凍後の見た目・食感・風味が向上します。

再現性を高める解凍手順(保存版)

  1. 冷蔵庫(0~4℃)でゆっくり解凍(目安:半日~1日)。
  2. 表面に出た水分はペーパーで優しく拭き取る
  3. 気になる場合は0.8~1.5%の塩水に軽く潜らせ、表面を整える。
  4. 刺身にする際は包丁を温め・水気を拭いてから引き、切断面を綺麗に保つ。
3Dフリーザーが評価拡大|高品質冷凍で販路拡大支援
試食結果:未凍結と判断がつかないとの声。臭みが無く、脂のりと食感が両立。

衛生・品質管理の注意点

  • 受入直後の鮮度の良い段階で凍結する。
  • 凍結後は密封し、-20℃以下で保管。冷凍焼け対策を徹底。
  • 解凍はチルド帯で管理。室温解凍や再凍結は品質劣化の原因。

導入メリット(事業者向け)

  • 売上・収益:刺身品質の冷凍提供で付加価値UP/通年供給で機会損失を削減。
  • 生産性:計画生産で人員最適化。目減り低減で原料費を抑制。
  • 新規事業:EC・地方配送・ギフト商品など冷凍業態の拡張が容易。

よくある質問(FAQ)

Q. ドリップをさらに減らすには?

A. 解凍は冷蔵帯での低温長時間が基本です。袋内の空気を抜いて密封し、解凍後は表面水分を優しく除去。必要に応じて薄い塩水に軽くくぐらせると、表面の水っぽさが緩和されます。

Q. ブリ以外の青魚にも有効?

A. 3D凍結®は脂の多い魚種とも相性が良好です。サバ・カンパチ・マグロの部位などでもドリップ抑制と刺身品質の再現性が期待できます。

Q. 最適な凍結タイミングは?

A. 受入直後または加工直後の鮮度の高い状態が理想です。時間経過後の凍結は、解凍後の臭みやドリップ増に繋がります。

無料デモ/資料請求

コガサンでは、ご要望に応じて冷凍デモテストを無料で実施しています。刺身品質の再現性や歩留まりの実数検証を希望される方は、下記よりお気軽にお申込みください。

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