
トンネル型フリーザーの電気容量は、処理能力や設定温度、冷媒条件で変わりますが、KOGASUNで導入検討の中心になりやすい規模では、300kgクラスで約55kW、500kgクラスで約90kWがひとつの目安です。こうした規模では、機械単体の消費電力だけでなく、工場全体の最大使用電力との兼ね合いを見ないと、ブレーカー遮断や受電設備改修につながることがあります。300kgクラス以上では高圧受電を前提に確認が必要になるケースが多いです。
この記事では、トンネル型フリーザー導入前に確認したい電気容量の考え方、契約電力との見方、電源工事で注意したい項目、メーカーへ相談する前に準備しておきたい情報を整理してご紹介します。導入検討の初期段階で見落としやすいポイントを押さえたい方は、参考資料としてご活用ください。
設置スペースやレイアウトもあわせて確認したい方は、トンネル型フリーザーの設置スペースと工場レイアウトの注意点 もあわせてご覧ください。
Contents
この記事で分かること
- トンネル型フリーザーの電気容量は、どの項目を見て判断すればよいか
- 契約電力や受電設備に余裕があるか、どのように確認すればよいか
- 電源工事の計画で見落としたくない実務ポイントは何か
まず確認したい結論
トンネル型フリーザー導入前に、まず確認したいのは次の3点です。
- 機械の最大消費電力と定格消費電力
- 工場の契約電力と最大使用電力
- 分電盤から設置場所までの電源ルートと工事条件
特に、機械の仕様書を見るときは、通常運転時の定格消費電力だけでなく、立ち上げ時やピーク時の負荷を含めた最大消費電力を確認しておくことが大切です。契約電力に余裕がなければ、設備導入後に想定外の工事費や工期が発生することがあります。
KOGASUNで相談が多い処理能力帯では、総電気容量の目安は次のようになります。
| 処理能力の目安 | 総電気容量の目安 | 受電の考え方 |
|---|---|---|
| 300kgクラス | 約55kW | 高圧受電を前提に確認 |
| 500kgクラス | 約90kW | 高圧受電を前提に、受電設備の余裕も確認 |
※ 上記はKOGASUNで導入検討の中心になりやすい処理能力帯の目安です。実際の仕様は、機械サイズ、設定温度、冷媒条件、搬送条件などで変わります。最終判断はメーカー仕様書で確認してください。
トンネル型フリーザーの電気容量はどう決まるか
トンネル型フリーザーの電気容量は、コンプレッサーだけで決まるわけではありません。主に次の3つの合計で考えます。
- 冷凍機(コンプレッサー)
- 庫内ファンモーター
- コンベアモーター
さらに、処理量が大きくなると、補機や制御盤まわりの条件も含めて電源容量を見ていく必要があります。仕様書に記載される数値には定格と最大があるため、導入判断では両方を確認してください。
定格消費電力と最大消費電力の違い
定格消費電力は、通常運転時の代表値として見る数値です。日常のランニングコストを検討するときはこちらが参考になります。一方で、契約電力や電源工事を判断するときは、瞬間的に最も負荷が大きくなる最大消費電力を見ないと危険です。
電源計画では、次の順番で見ると整理しやすくなります。
- まず最大消費電力を確認する
- 次に定格消費電力で通常運転時の負担を見る
- そのうえで、既存設備との同時稼働状況を重ねて考える
契約電力は足りているか
必要な電気容量の目安が見えたら、次に自社の契約電力と最大使用電力を確認します。ここを見ずに導入を進めると、設備が入ってから契約変更や受電設備工事が必要になり、想定外のコストにつながります。
一般に、動力設備では三相200Vを使うケースが多く、契約形態はおおむね次のように分かれます。トンネル型フリーザーのように300kgクラスで約55kW、500kgクラスで約90kWになる設備では、高圧受電の確認が前提になることが多いです。
| 契約種別 | 契約電力の目安 | 受電設備 |
|---|---|---|
| 低圧電力 | 50kW未満 | 原則として不要 |
| 高圧電力 | 50kW以上 | キュービクルなどが必要 |
先に見るべき3つの数値
- 現在の契約電力
- 現在の最大使用電力
- 新たに導入したい機械の最大消費電力
この3つを並べると、導入余力が見えやすくなります。考え方としては、契約電力 – 最大使用電力 = 現在の余裕です。この余裕が、新しく導入するフリーザーの最大消費電力を十分に上回っているかを確認します。
余裕が少ない場合は、契約変更だけで済むのか、キュービクルやトランスの増設・交換が必要になるのかまで、早めに関係者へ確認した方が安全です。
電源計画とあわせて、設置条件も早めに確認したい方へ
電気容量だけでなく、設置スペースや搬入条件もあわせて確認しておくと、導入判断がスムーズです。製品資料の確認や個別相談をご希望の際は、以下からご利用ください。
電源工事で確認したい4つのポイント
電気容量に問題がなさそうでも、電源工事の段階で見落としがあると、導入後のトラブルにつながります。現場で特に確認しておきたいのは次の4点です。
1. フリーザー専用の電源系統を確保する
トンネル型フリーザーは、他の設備と同じ回路で使うのではなく、分電盤から専用の回路とブレーカーを確保する前提で考えた方が安全です。設備トラブルが起きたときに、他ラインへの影響を抑えやすくなります。
2. ケーブルサイズを適切に選ぶ
分電盤から機械までの距離、使用電流、施工方法によって、必要なケーブルサイズは変わります。ケーブルが細すぎると発熱や電圧降下の原因になるため、仕様に合わせた選定が必要です。
3. 接地(アース)工事を確実に行う
漏電や制御盤の誤作動を防ぐために、接地工事は基本事項です。設備条件に応じて、電気工事業者とメーカーの指示に沿って確実に進めてください。
4. 設置場所までの電源ルートを確認する
設置場所までの距離、床や壁の貫通、既存ラインとの干渉、分電盤の空き状況なども、工事費に影響します。本体スペックだけでなく、現場の電源ルートまで確認して初めて、導入コストの全体像が見えます。
サイズやレイアウトも含めて整理したい場合は、トンネル型フリーザーのサイズ・容量の選び方 も参考にしてください。
メーカーへ相談する前に準備しておきたい情報
メーカーや工事業者に相談するときは、次の情報を事前に整理しておくと話が早く進みます。
- 導入予定機種、または希望する処理量
- 現在の契約電力と最大使用電力
- 設置予定場所の図面やレイアウト
- 分電盤から設置場所までのおおよその距離
- 同時に稼働する主な設備
このあたりが整理されていると、単なる概算ではなく、実際に導入可能かどうかを見据えた相談に進めます。
電気容量だけでなくランニングコストまで見て判断する
導入検討では、初期の電源工事だけでなく、導入後の運用負担もあわせて見ておくことが大切です。たとえば、処理量に対して無理のある機種を選ぶと、日々の運転負荷が高くなり、結果として電気代や保守負担が大きくなることがあります。
ランニングコストまで整理したい場合は、急速冷凍機の電気代はいくら?計算方法とランニングコスト削減のポイント もあわせてご覧ください。
電源工事や機種選定で迷ったときは
電気容量の確認だけでなく、設置条件や仕様まで含めて整理したい場合は、製品カタログをダウンロード のうえ、参考資料としてご活用ください。個別に確認したい場合は、お問い合わせ フォームよりご相談いただけます。内容を確認したうえで、必要な情報をご案内します。
トンネル型フリーザーの電気容量と電源工事に関するよくあるご質問
A. 処理能力や設定条件で変わりますが、KOGASUNで相談が多い規模では、300kgクラスで約55kW、500kgクラスで約90kWがひとつの目安です。最終的にはメーカー仕様書の最大消費電力と定格消費電力の両方を確認してください。
A. まず、現在の契約電力、最大使用電力、新規設備の最大消費電力の3つを並べて確認します。余裕が少ない場合は、契約変更だけで済むのか、受電設備の改修が必要かを早めに相談した方が安全です。
A. 契約条件や現場状況によりますが、キュービクルやトランスの確認、場合によっては増設や交換が必要になることがあります。詳細は電力会社と電気工事業者を交えて判断してください。
A. 導入予定機種または希望処理量、現在の契約電力と最大使用電力、設置場所の図面、分電盤からの距離、同時稼働設備の情報があると、具体的な相談がしやすくなります。
まとめ
トンネル型フリーザーの電気容量は、コンプレッサー、ファン、コンベアなどの合計で見ていく必要があります。KOGASUNで相談が多い処理能力帯では、300kgクラスで約55kW、500kgクラスで約90kWがひとつの目安です。導入時は、機械の仕様書だけでなく、自社の契約電力、最大使用電力、設置場所までの電源ルートもあわせて確認しておくことが大切です。特に、最大消費電力を見ずに進めると、導入後に契約変更や受電設備工事が必要になることがあります。
電源計画を早い段階で整理しておくと、導入判断も工事計画も進めやすくなります。設置条件や運用コストまで含めて比較したい場合は、レイアウト、サイズ選定、電気代の記事もあわせて確認しておくと全体像をつかみやすくなります。
