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クエの基本情報
クエは、「九絵」または「九会」と書き、「海のフォアグラ」とも称される非常に高級な魚です。ハタ科に属し、南日本の太平洋側や東シナ海に生息しています。その肉質は驚くほど柔らかく、脂がのっていながらもさっぱりとした味わいが特徴で、特に肝は絶品と言われています。
栄養面では、良質なタンパク質はもちろん、DHA・EPAといった不飽和脂肪酸が豊富に含まれており、肝には特にビタミンAやDが豊富です。また、コラーゲンも多く含まれているため、美容効果も期待できます。
クエは冬が旬とされており、11月から3月頃が最も美味しい時期です。主な水揚げ地は、長崎県や山口県、鹿児島県などの西日本が中心です。新鮮なクエを選ぶポイントは、目が澄んで張りがあり、体表に光沢があるもの。また、腹部が引き締まっていて、えらが鮮やかな赤色をしているものが良質です。
クエを冷凍保存する理由は、その希少性と高級さから、入手できた際に長期間楽しむためです。適切に冷凍することで、その独特の風味や食感を可能な限り保持することができます。
クエの冷凍保存方法
準備と下処理
新鮮なクエを入手したら、できるだけ早く処理することが重要です。まず、クエの表面を清潔な水でよく洗い、ウロコや内臓を丁寧に除去します。クエは大型魚のため、通常は切り身やブロック状にカットして保存するのが便利です。
特にクエの場合、肝(きも)は非常に珍重される部位なので、別途丁寧に取り出して保存すると良いでしょう。また、アラ(頭や骨)も出汁をとるのに最適なので、これも別に保存しておくことをおすすめします。
小分けと包装のコツ
クエの身は料理に合わせて一食分ずつに小分けにしておくと非常に便利です。まず、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取り、ラップで一切れずつ隙間なく包みます。空気に触れると酸化が進むため、しっかりと密着させて包むことが大切です。
その後、フリーザーバッグに入れて、できる限り空気を抜いて密封します。高級魚であるクエは、可能であれば真空パック機を使用するのが理想的です。これにより、冷凍焼けや風味の劣化を最小限に抑えることができます。
保存袋には必ず日付と内容物(部位など)を記載しておくと、後で判別しやすくなります。
冷凍温度と保存期間
クエのような高級魚は、できるだけ低温で保存することが重要です。家庭用冷凍庫の場合、設定温度を最も低く(-18℃以下が理想)しておくことをおすすめします。
適切に包装・冷凍されたクエは、約1〜2ヶ月程度の保存が可能です。ただし、クエのような高級魚は、できるだけ早く(理想的には1ヶ月以内に)消費するのが望ましいでしょう。特に肝などの内臓部分は、より早めに消費することをおすすめします。
クエの解凍方法と美味しく食べるコツ
解凍方法
クエのような高級魚の解凍は、急激な温度変化を避け、ゆっくりと行うのが基本です。最も理想的な方法は、冷凍庫から冷蔵庫に移し、約半日〜1日かけてゆっくりと解凍する方法です。これにより、組織の破壊を最小限に抑え、旨味の流出を防ぐことができます。
急いでいる場合は、密封したまま流水につけて解凍する方法もありますが、水温は低めに保ち、直接水に触れないよう注意してください。電子レンジでの解凍は、クエのような高級魚には適していません。部分的に火が通ってしまい、食感が損なわれる可能性があります。
解凍後の調理法
クエは、様々な調理法で楽しむことができます。最も王道なのは、やはり「クエ鍋」でしょう。昆布だしに塩を加えたシンプルな出汁で、クエの旨味を存分に引き出します。また、薄造りや湯引き、煮付け、から揚げなども絶品です。
特に肝は、ポン酢やもみじおろしと共に食べる湯引きがおすすめです。また、西京味噌に漬け込んで焼く「西京焼き」も、クエの脂の旨味を引き立てる調理法として人気があります。
解凍したクエは、できるだけ早く調理・消費するのがベストです。また、一度解凍したものを再冷凍するのは避けましょう。
解凍方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
肉や魚、野菜など食材別の正しい解凍方法をプロが徹底解説!ドリップを防ぎ旨味を逃さないコツや、冷蔵庫・氷水・流水など各解凍方法のメリット・デメリット、衛生面も考慮した美味しく安全な戻し方まで紹介します。
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クエも冷凍保存を活用すれば、旬の美味しさを長く楽しむことができます。他の魚の冷凍保存方法については、以下の記事もぜひご覧ください。
より高度な冷凍品質を保持する方法

クエのような高級魚は、その価値を最大限に保つためにも、冷凍技術にはこだわりたいものです。家庭用冷凍庫でも十分に保存は可能ですが、業務用の急速冷凍機を使用することで、さらに高品質な冷凍保存が実現できます。
一般的な冷凍と急速冷凍の最大の違いは、氷結晶の形成速度と大きさにあります。通常の冷凍では、ゆっくりと大きな氷結晶が形成され、これが細胞膜を破壊してしまうため、解凍時にドリップ(旨味成分を含む水分)が大量に流出してしまいます。一方、急速冷凍では、細かい氷結晶が形成されるため、細胞の破壊が最小限に抑えられ、解凍後も鮮度や食感を保つことができるのです。
一般的な冷凍と急速冷凍の違いは、こちらの記事で詳しく解説しています。
「冷凍すると食感や風味が落ちる」を解決。最大氷結晶生成温度帯を30分以内に通過させる急速冷凍の仕組み、ドリップ抑制で作りたての品質を維持する科学的根拠、エアブラスト・リキッド・液体窒素方式の特徴比較を詳しく解説。
食品の鮮度や美味しさを保つ冷凍方法としてお勧めしたいのが、3Dフリーザー®です。3Dフリーザー®は、世界各国で特許取得の3D凍結技術を搭載し、食品業界での導入事例も多く、その効果が実証されています。通常の業務用急速冷凍機では冷凍不可能な食材にも対応しており、クエのような高級魚も鮮度や旨味を損なうことなく高品質な冷凍が可能です。
特に高級魚を扱う料亭や専門店では、3Dフリーザー®の導入により、旬の時期に仕入れたクエを長期間、高品質のまま提供することが可能になります。
▼実際に3Dフリーザーをお使いいただいている水産加工様の導入事例▼
ニチモウフーズは埼玉県戸田市の戸田チルド工場で寿司ネタの生食商品を製造。ノルウェー産サーモンや三陸産ギンザケ、養殖マダイなどを扱い、首都圏に近い立地で小ロットにも迅速対応。古賀産業の3Dフリーザー®で解凍後も生に近い食感を実現します。
札幌の丸高水産が3Dフリーザー®を導入。−40℃×50〜60分の急速凍結で刺身・スモークサーモンの品質を安定化。1回80kgを短時間で処理し、3台体制で日産1トン超。HACCP/JFS取得。(2021年3月9日)
寿都町のマルホン小西漁業が3Dフリーザー®を導入。船上活じめ×高湿度全方位冷気で迅速凍結(20kg/時)を実現し、サクラマスやホッケ等の冷凍刺身を高品質・安全に出荷。道外遠隔地への販路拡大も見据えます。
みなと新聞(2020/11/19)掲載。角上魚類HDは3Dフリーザー®を活用し、解凍後のドリップや色変わりを抑制。通販の取り扱い件数は1~11月初旬で前年同期比180%に伸長。店舗バックヤードでの急速凍結やアニサキス対策の取り組みも進展。
みなと新聞(2022年11月18日)掲載。博多名物の本格『鯛茶漬け』がご家庭で楽しめます。玄界灘産の天然マダイを厳選し、3Dフリーザーで急速凍結。個食パックにごまだれ・だし付きで、解凍後も歯ごたえとうま味が続きます。
別海町尾岱沼の丸尚富崎水産が、古賀産業の3Dフリーザー®を導入。-35℃の急速凍結でドリップを抑え、凍結能力50kg/時・日産350〜400kgの体制を構築。玉冷の高品質化と国内外販路の拡大を目指します。
広島魚市場がグループ会社フレッシュヒロウオで3Dフリーザー®を活用。サーモン月40tや広島産カキの急速冷凍、対米HACCP取得で輸出を強化した導入事例です。設備はバッチ2台とトンネル1台。品質向上と販路拡大の成果を紹介。
