
出来立ての美味しさを、そのまま届けたい。そこで今回は、焼きたての焼き芋を3Dフリーザー®で高温のまま即冷凍し、解凍後の品質を実測に近い条件で検証しました。
Contents
検証の背景と狙い
通常の冷凍では、冷却に時間がかかり大きな氷結晶が生じやすく、細胞が壊れて食感やジューシーさが損なわれます。一方、急速冷凍は短時間で中心温度を下げ、氷結晶の肥大化を抑えます。さらに3Dフリーザー®は、特許技術ACVCS®(Anti Cycle Vibration Cold System)により高湿度の冷気を三次元循環させ、乾燥を抑えつつムラなく冷却します。
急速冷凍の基本は以下の関連記事に詳しくまとめています。
対象食材と機器
- 食材:さつまいも(焼き芋)
- 加熱:スチームコンベクションオーブン(200℃×40分)
- 冷凍:3Dフリーザー® トレイイン 1ドアモデル(3D凍結® 約90分)
- 保管:通常の冷凍庫(−18℃目安で1週間)
- 解凍:スチコン(70℃×15分)

手順(タイムライン)
| 工程 | 条件 | ポイント |
|---|---|---|
| 焼成 | 200℃×40分(スチコン) | 焼き上がり直後は水分と香りがピーク |
| 即冷凍 | 3D凍結® 約90分 | 高温のまま投入し、乾燥を抑えつつ均一冷却 |
| 冷凍保管 | −18℃で1週間 | 一般的な業務用保管条件を想定 |
| 解凍 | 70℃×15分(スチコン) | 温度と時間を一定に管理 |
焼成直後 → 3D凍結®


解凍後の状態

品質比較(焼きたて vs 解凍後)

- 見た目:割面のツヤと色はほぼ同等。乾燥は限定的。
- 手応え:割った際の抵抗は類似。過度な崩れなし。
- 香り:甘い香りが再現。立ち上がりが早い。
- 甘み:十分。加熱直後の印象に近い。
- 食感:“ほくほく”と“しっとり”のバランスを維持。
なぜ再現できるのか(技術ポイント)
3Dフリーザー®は、ACVCS®により高湿度の冷気を三次元で循環させます。つまり、乾燥を抑えつつ、全体を素早く・均一に冷やせます。結果として、氷結晶が大きくなりにくく、細胞破壊や離水を抑制できます。温かい食品を冷まさずに即冷凍できるため、風味の損失も最小限です。
導入効果(店舗・セントラルキッチン)
- 仕込みの前倒しでピーク負荷を平準化
- ロス削減(在庫期間の延長と品質維持)
- 解凍後の再現性が高く、提供品質が安定
- 店舗間・EC出荷などオペレーションの標準化

関連リンク
動画で検証をチェック
検証の様子や比較シーンを動画で公開しています。再現性の高さをぜひご確認ください。
まとめ
焼きたての焼き芋を3Dフリーザー®で即冷凍し、1週間保管後に解凍して比較したところ、見た目・手応え・香り・甘み・食感は焼きたてとほぼ同等に再現できました。業務用途でも使いやすい再現性と効率性が確認できたと言えます。
