「スパイラルフリーザーはいくらですか?」というご質問をよくいただきますが、この装置は自動車のように定価が決まっている製品ではありません。お客様の工場の状況や製造する食品に合わせて一台ずつ設計する、完全なオーダーメイド品だからです。
そのため、正確な見積もりを取得するには、価格を決定づける要因を理解し、必要な情報をメーカーに伝えることが不可欠です。
本記事では、見積もり価格がどのように決まるのか、その5つの主要因と、見積もりを依頼する際のポイントを解説します。
まずは価格の全体像や総所有コスト(TCO)について知りたい方は、こちらのガイドをご覧ください。 → スパイラルフリーザーの価格・コスト完全ガイド
Contents
見積もり価格を左右する5つの重要ファクター
見積もり金額は、主に以下の5つの要素の組み合わせによって決まります。
1. 処理能力(kg/h)
最も価格に影響するのが、1時間あたりに処理したい食品の重量です。処理能力が大きくなるほど、コンベアは長く、冷却ユニットも強力なものが必要になるため、装置全体が大型化し、価格は上昇します。
2. 製品の温度条件
「何度から何度まで、何分で冷やしたいか」という温度条件も重要です。
•冷却前の製品温度(例:90℃の揚げ物)
•冷却後の目標温度(例:-18℃)
•目標達成までの時間(例:30分)
冷却する温度差が大きく、時間が短いほど、より強力な冷凍能力が必要となり、価格は上がります。
3. 対象食品の特性
何を凍らせるかによって、最適なコンベアの材質や幅が決まります。
•形状・サイズ: 大きな製品には幅広のベルトが必要です。
•特性: パン粉が付いた製品や、タレが付いた製品など、コンベアに付着しやすいものは、清掃しやすいベルトを選ぶ必要があります。
4. 特殊仕様・オプション
基本的な機能に加えて、以下のようなオプションを追加すると価格は変動します。
•CIP(自動洗浄)装置: 衛生管理を効率化する上で非常に有効です。
•コンベアの自動昇降リフター: メンテナンス性を向上させます。
•遠隔監視システム: 異常を即座に検知し、ダウンタイムを最小化します。
5. 付帯工事
装置本体の価格に加え、搬入・据付工事、電気工事、給排水工事などが必要です。これらの費用は工場の状況によって大きく異なるため、現場調査の上で見積もりを行います。
正確な見積もりを依頼するための3つのステップ
スムーズで正確な見積もりを得るために、以下の情報をご準備の上、お問い合わせいただくことをお勧めします。
ステップ1:基本情報を整理する
•対象食品:(例:鶏の唐揚げ、パン生地)
•処理能力:(例:約300kg/h)
•温度条件:(例:調理後80℃ → -18℃まで)
•設置予定場所の寸法:(幅、奥行き、天井高)
ステップ2:凍結テストで品質を確認する
見積もりと並行して、実際の製品で凍結テストを行うことを強く推奨します。テストを通じて、最適な凍結条件を見つけ出し、それを基に装置の仕様を確定することで、より精度の高い見積もりが可能になります。
KOGASUNでは、随時凍結テストを受け付けております。お気軽にお申し込みください。 → 冷凍テストのご案内
ステップ3:メーカーに相談・見積もりを依頼する
ステップ1、2で得た情報を基に、メーカーに問い合わせます。KOGASUNでは、お客様の状況を丁寧にヒアリングし、課題解決に繋がる最適な一台を設計・ご提案いたします。
まとめ:まずは専門家にご相談ください
スパイラルフリーザーの見積もりは、複数の要因が複雑に絡み合って算出されます。概算の価格を知ることも重要ですが、最終的には貴社の課題を解決できる最適な仕様の装置を、納得のいく価格で導入することがゴールです。
KOGASUNでは、お客様一社一社の状況に合わせた詳細な見積もりを無料で作成しております。まずはお気軽にご相談ください。
