常温20℃の鮭フィレを予冷なしで急速冷凍|29分・身割れゼロの実測記録

生鮭の切身、トレー包装、焼いた鮭、ざるに盛った切身を白背景に配置し、中央に「3D凍結デモテスト 鮭フィレ」と記したアイキャッチ

解凍すると身が筋目からボロボロと割れる、ドリップが出てパサつく。鮭は、加工現場で冷凍トラブルの多い魚です。本記事では、捌いた直後を想定した常温20℃の鮭フィレを、予冷なしでそのまま急速冷凍した実機テストの結果を報告します。冷凍で身割れが起こる原因、予冷をやめると工程がどう変わるか、自社の魚種・厚みでの確かめ方まで、この記事で順に分かります。

結論:鮭フィレは予冷なし・常温20℃から29分の急速冷凍で、身割れせず形を保てた

「3D凍結前」の札がある灰色のアルミトレーに並べた鮭フィレ2枚。左は橙色の身側、右は皮側が見え、温度センサーの線が付いている
「3D凍結後」の札がある灰色のアルミトレーに並べた鮭フィレ2枚。左は淡い橙色の身側、右は皮側が見え、温度センサーの線が付いている

作業室温に近い20℃の鮭フィレ2枚を、予冷せずそのまま3Dフリーザー®へ投入したところ、29分で中心温度-18℃に到達しました。筋目に沿った身割れはなく、2枚とも捌いたときの形のままです。

通常、常温の魚は冷蔵庫で芯温を下げる「予冷」を挟んでから冷凍庫へ移します。予冷は時間だけでなく、冷蔵庫のスペースと移し替えの人手も使う工程です。今回のテストは、この予冷を丸ごと省けるかの検証でした。2枚での検証のため、魚種や脂の量、厚みが変われば所要時間は変わります。条件は次のとおりです。

項目内容
対象鮭フィレ(皮付き)× 2枚
計測方法中心に温度センサーを挿し、アルミトレーに重ねず並べて投入
温度と時間投入20℃ → 29分で中心-18℃(予冷なしの常温直行)
品質結果筋目に沿った割れなし。凍結前後で形を保持
使用設備KOGASUNの急速冷凍機「3Dフリーザー®」(出張デモ機)

凍結前後の写真では、厚みも形も違う2枚がどちらも割れずに形を保っています。条件の違うフィレを同時に入れても仕上がりが揃う。このテストの見どころです。同じ結果が自社の鮭で出るかは、実物を持ち込める無料テスト(記事後半)で確かめられます。

比較・選定で迷ったら
食品や処理量に合う急速冷凍機を、カタログと導入相談で具体的に確認できます。
仕様・寸法はカタログで確認し、設置可否や機種選定は導入相談で確認できます。

なぜ鮭フィレは冷凍すると身割れとドリップが出るのか

3D凍結®と通常冷凍の温度曲線、最大氷結晶生成温度帯、大小の氷結晶と細胞膜への影響をA・Bで示した説明図

身割れとは、解凍や切身加工の際に、身が筋目に沿って裂けてしまう状態のことです。鮭のフィレは筋肉の層がはっきりしていて、層と層の境目はもともと力に弱い構造をしています。

凍結に時間がかかると、身の中の水分が大きな氷の粒に育ち、筋肉の層を内側から押し広げます。裂けた身は切身の見栄えを損ね、商品価値を大きく下げる要因です。氷に押されて傷ついた組織は水分を抱え直せず、解凍時に「ドリップ」として流れ出します。パサつきの原因もこの水分です。

分かれ目になるのは、-1〜-5℃付近の「最大氷結晶生成温度帯」です。水分が氷へ変わるこの範囲で長く足踏みするほど氷の粒は大きく育ち、短時間で駆け抜ければ粒は微細なまま止まります。凍結方式ごとの差は急速冷凍と通常冷凍の違いで整理しています。

もう一つの敵が「油焼け」です。鮭の橙色はアスタキサンチンという色素によるもので、豊富な脂とともに、空気に触れながら時間をかけて凍らせると酸化が進みます。色のくすみと香りの低下は、凍結が始まるまでの待ち時間が長いほど起こりやすくなります。

なぜ予冷なしで直行できるのか:高湿度3D冷気を生むACVCS®

出張デモ機の庫内を正面から見た写真。下段トレーに鮭フィレ2枚と白いセンサー線、上段トレーに複数の小さな試料が並び、奥に格子状の送風部が見える

20℃の魚を通常の冷凍庫へそのまま入れると中心が凍るまでに時間がかかり、その間も氷の粒は育ち続けます。だから多くの現場は、冷蔵庫で芯温を落としてから凍らせる二段構えを取ってきました。

KOGASUNの3Dフリーザー®は、独自の非貫流熱交換方式「ACVCS®」を搭載した急速冷凍機です。冷却器に霜が付きにくいため、庫内の湿度を高く保ったまま強い冷気を回し続けられます。この冷気が多方向から食品を包む「高湿度3D冷気」が、常温のフィレからも一気に熱を奪います。前述の実測(29分)は、予冷で下げるはずの温度差ごと急速冷凍で駆け抜けた結果です。仕組みの詳細は3Dフリーザーの特徴にまとまっています。

湿度の高い冷気は食品の水分を奪いにくく、風を当てながらでも表面が乾きません。油焼けの条件である「空気に触れながらの長い凍結」が成立しないうえ、微細な氷の粒は筋肉の繊維を壊しにくいのです。解凍後は捌きたてに近いツヤと色、滑らかな身質を保てます。ショーケースでの見栄えに直結する性質です。

庫内では、2枚のフィレを重ねず、冷気の通り道を空けて置いています。多方向から冷気が回る庫内でも、この並べ方が凍結差をさらに小さくします。

比較・選定で迷ったら
食品や処理量に合う急速冷凍機を、カタログと導入相談で具体的に確認できます。
仕様・寸法はカタログで確認し、設置可否や機種選定は導入相談で確認できます。

予冷をやめると工程は「さばく→並べる→即冷凍」になる

予冷のコストは、待ち時間だけではありません。芯温が下がるまで冷蔵庫の棚がふさがり、その間、切りたての身は空気に触れっぱなしです。常温は菌が増えやすい温度帯でもあります。

次の表は、捌きたてを予冷なしで急速冷凍する場合と、予冷してから通常冷凍する場合の違いです。

観点予冷なしで急速冷凍予冷してから通常冷凍
工程さばく→並べる→即冷凍の一直線さばく→冷蔵庫で予冷→冷凍の二段階
場所予冷用の冷蔵スペースが不要芯温が下がるまで冷蔵庫の棚を占有
氷結晶最大氷結晶生成温度帯を短時間で通過温度帯に長くとどまり、粒が育ちやすい
衛生菌が増えやすい温度帯を素早く通過常温と冷蔵帯の滞在が長い
脂と色空気に触れる時間が短く、油焼けを抑える凍結までの待ちで酸化が進みやすい

前述の実測では、投入から29分で凍結まで完了しています。工程は、捌いたそばからトレーに並べて入れるだけの一直線。凍結後はそのまま包装・保管へ回せるため、入荷が集中する日でも処理が詰まりにくくなります。

商品展開と設備選定:仕入れと出荷を切り離す

捌いたその日に冷凍在庫へできると、仕入れた日と売る日を切り離せます。入荷の多い日にまとめて仕込み、注文に合わせて出庫する運用です。展開先ごとの品質と確認点は次のとおりです。

展開先重視する品質運用の確認点
量販店・鮮魚卸切身の色つや、割れのない切り口規格の揃い、ショーケースでの見栄え
弁当・惣菜・おにぎり加熱後のしっとり感、歩留まり切身の厚み規格、必要数だけの解凍
寿司・外食ネタの色と滑らかな身質提供までの解凍手順、生食用の衛生確認
EC・ギフト包装内の霜、保管中の酸化密封包装、解凍説明の同梱

食品別の実例は3Dフリーザーの導入事例が参考になります。

設備選定では、1回に凍らせる最大の枚数と最厚部の寸法をいちばん重く見ます。フィレの大きさ、トレー段数、1日の入荷量から、最大ロットでも中心まで凍らせ切る能力を逆算します。本体価格だけでなく、身割れによる値下がりや廃棄、予冷に使っていた冷蔵スペースまで含めて回収を見るのが実際的です。考え方の全体像は業務用急速冷凍機の選び方で確認できます。補助金や税制優遇は年度と公募回で条件が動くもの。機種の相談と同時に最新の要件を確かめます。候補の機種と処理能力に当たりを付けておけば、テストと見積もりの話がその日から具体的に進みます。

無料の凍結テストで自社の鮭フィレを確かめる

扉を開いた出張デモ機。複数段のトレーの下段に鮭フィレ2枚が並び、白い温度センサーの線が庫外へ伸びている

同じ29分でも、魚種や脂の量、厚みが違えば結果は変わります。だから、実物で確かめる凍結テストを無料で用意しています。出張費も不要です。今回のテストで使った出張デモ機を工場や店舗へ運び込み、いつも仕入れている鮭で次の項目を確かめられます。

確認項目見るポイント
中心温度と時間最厚部にセンサーを挿し、-18℃到達までの温度曲線を記録する
凍結前後の外観身側の色、皮目、筋目、反りを同じ角度で撮って比べる
解凍後の状態身割れ、ドリップ量、切身加工のしやすさを見る
加熱・提供品質焼いた後のしっとり感と香りを社内基準で評価する
量産再現性枚数を増やしたときの、トレー段・位置ごとの差を見る

記録した温度曲線と写真は、商品規格づくりと取引先への説明資料に直結します。持ち込みの流れは食品を持ち込める凍結テストでご確認ください。買う前に自社の鮭で仕上がりを見ておけば、機種選定も商談も実測ベースで進められます。

自社商品で確認したい方へ
カタログだけで判断しにくい仕上がりは、実際の食材で凍結テストできます。
乾燥・ドリップ・形崩れ・解凍後の品質など、導入前に自社商品の状態で確認できます。

鮭フィレの冷凍でよくある質問

冷凍した鮭フィレの解凍は、どうするのがよいですか?

冷蔵庫での低温解凍が基本です。ゆっくり戻すほど身が水分を抱え直しやすく、ドリップを抑えられます。切身にするなら、半解凍のうちに包丁を入れると形が決まります。

銀鮭やアトランティックサーモン、秋鮭で凍り方は変わりますか?

変わります。銀鮭やアトランティックサーモンは脂が多く熱が伝わりにくいため、凍結に時間がかかりやすい魚です。秋鮭は水分が多く、氷の粒が大きく育ちやすい性質があります。フィレの厚みでも最適な風量が変わるため、仕入れている魚での確認が確実です。

冷凍した鮭フィレはどのくらい保存できますか?

商品ごとの保存試験で決めます。急速冷凍は氷の粒を小さく保ち劣化を遅らせる方向に働きますが、包装の密封性と保管温度で差が出るためです。

包装してから凍結するのと、凍結してから包装するのはどちらがよいですか?

商品形態と動線で決めます。密封後に凍結するか、凍結後に包装するかで、凍結時間と作業の流れが変わるためです。無料テストなら自社の包装資材ごと試して比べられます。

冷凍した鮭を刺身や寿司ネタで販売するときは何を確認しますか?

品質の評価とは別に、生食用としての衛生条件の確認が必要です。原料の履歴、アニサキス対策の凍結条件、必要な営業許可を所管の保健所へ確かめてから商品化します。凍結条件の考え方はアニサキス対策と冷凍条件の解説が参考になります。

冷蔵庫で予冷してから入れれば、もっと速く凍りますか?

投入温度が低いほど、凍結そのものは短くなる方向です。ただし予冷の待ち時間と冷蔵スペースが工程に戻るため、全体では遅くなる場合もあります。20℃直行と冷蔵後投入は、無料テストで並べて比べられます。

まとめ:予冷ゼロ・29分の実測を、鮭の商品づくりの起点にする

今回の実測では、予冷していない常温20℃の鮭フィレ2枚を3Dフリーザー®で凍結し、29分で中心温度-18℃に到達しました。筋目に沿った割れはなく、厚みの違う2枚がどちらも形を保っています。冷蔵庫の予冷待ちを工程から外し、捌きたての品質を冷凍在庫に変えて、仕入れと出荷を切り離す土台になる結果です。無料の凍結テストは、いつも仕入れている鮭を用意するだけで受けられます。導入前に、自社の魚種と厚みで凍結時間と仕上がりを確かめてください。機種のご相談やテストのお申し込みは、以下からお気軽にお問い合わせください。

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