レンジで復活する“冷凍寿司革命”|3Dフリーザーで実現する新技術

3Dフリーザーで冷凍寿司を製造する様子|電子レンジで復元可能な新技術『てまりくん』

引用元:みなと新聞 2011年2月15日 掲載

冷凍寿司の課題と「3Dフリーザー®」の着目点

株式会社てまりくんは、3D冷凍技術を応用し、 解凍後も作りたての鮮度・食感を再現できる冷凍寿司の開発に成功しました。 従来、冷凍によって起こる酢飯の白蝋化(はくろうか)や、 ネタのドリップ・変色などの課題を解決した画期的な技術です。

非貫流熱交換方式で実現する「3D冷凍」技術

同社が採用した「3Dフリーザー®」は、非貫流熱交換方式によって 庫内に三次元の冷気乱流を発生させます。湿度を一定に保ちながら 食材全体を包み込むように短時間で冷却し、細胞破壊を防ぎながら冷却するのが特長です。

この技術により、寿司の繊細なネタとシャリを傷めることなく凍結。 製造元であるエアオペレーションテクノロジーズ株式会社と共同で、 電子レンジでの自然復元を可能にしました。

職人が認めた品質|「てまりくん」冷凍寿司の誕生

長年、北九州市戸畑区で寿司店「照寿司」を営む 渡邊社長は、この技術により 「ネタ・シャリ・ワサビの鮮度感や食感・味がそのまま保てる」と高く評価。 従来不可能とされた冷凍寿司の理想的な品質を実現しました。

試験開発の成果とバリエーション

これまでにエビ・イカ・サケ・ヒラメをはじめ、 イクラやマグロ、シソの葉、菊花、ショウガを使用した 巻き寿司・細工寿司でも良好な品質を確認。 酢加減・包装・温度帯・冷凍時間の最適条件を確立しました。 今後はウニ・コハダなどの開発も予定されています。

量産と海外展開への展望

現在、静岡県伊東市に専用工場を建設中で、 日産1万個の量産体制を整備中。 竣工後は、英国代理店を通じてヨーロッパ・アメリカなどへ冷凍寿司を輸出し、 世界市場への本格参入を目指しています。

今後の展望と業界へのインパクト

冷凍寿司の安定供給は、結婚式場・外食チェーン・海外寿司バーなどでの ロス削減・品質維持・長距離輸送に大きな利点をもたらします。 3Dフリーザー技術は、冷凍食品業界全体の品質革命として注目を集めています。

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