マルストックが食品安全規格取得

引用元:みなと新聞 2021年12月8日 掲載

JFS-B 衛生管理強化し拡販

【石川】石川中央魚市(金沢市)の子会社で水産物の加工や配送を手掛けるマルストック(同市、小林哲昭社長)はこのほど、配送・加工センターで、食品安全マネジメントシステムのJFS-B規格を取得した。登録範囲は鮮魚切り身類、パック・袋詰め類、鮮魚加工たれ付け類、鮮魚加工凍結類。食の安心・安全のニーズに応え、取引の拡大につなげる。同社では6月にHACCPが義務化することを受け、認証取得を検討してきた。「食の安心・安全のニーズに応えるワンランク上の認証」(小林社長)として、コーデックスHACCPの実施に加え、運用面のマネジメントを組み合わせた「JFS-B」規格に注目。2019年から準備を進めてきた。

物流、加工各部門の動線を整理した他、従業員への研修を行った。温度管理や作業手順の順守、記録を残すなどの意識付けを徹底した。
規格に含まれない寿司などでも、同様の管理基準で加工を行う。同社の配送・加工センターは、閉鎖型で低温管理の物流施設として、地元量販店のバックヤード機能などを持つ一方、水産物の1次加工や金沢市中央卸売市場の仲卸と連携した商品開発も手掛ける。小林社長は「顧客の『食の安全、安心』の関心は高い。将来当たり前になる基準をクリアすることで、取引先から選ばれ続ける企業を目指す」と力を込める。

今後は3Dフリーザーを活用して前浜原料を急速凍結し、電子商取引(EC)サイトでの販売などを構想する。「北陸のリーディングカンパニーグループの一員として自覚を持ち、生産者や仲卸と連携して常に新しいことに挑戦したい」と小林社長。「JFS」は食品安全マネジメント協会(JFSM)が運営。一般的な衛生管理が中心となるA規格、HACCP実施を含むB規格、国際取引に使われるC規格の3段階に分類。B規格は15日時点で1234社が取得している。

 

小林哲昭社長
マルストックはJFS-B規格を取得した

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