
Contents
花咲ガニの基本情報
花咲ガニは、北海道の根室や釧路など道東地方を代表する高級カニで、甲羅に無数のイボ状の突起が花が咲いたように見えることからその名がついています。身は引き締まっており、濃厚な旨味と独特の風味が特徴です。良質なタンパク質が豊富で、ビタミンEやビタミンB群、亜鉛やセレンなどのミネラルも含まれています。また、タウリンも豊富で、肝機能の強化や血圧調整に役立つとされています。
花咲ガニは国内では主に北海道の道東地方、特に根室半島や厚岸、釧路などが主な水揚げ地です。新鮮で美味しい花咲ガニを選ぶポイントとしては、甲羅がしっかりとして艶があり、持った時に重みがあること、また甲羅のイボがはっきりと出ているものが良質です。茹でた花咲ガニは鮮やかな赤色で香りが良いものを選ぶと良いでしょう。
花咲ガニを冷凍保存する理由は、旬の時期(6月〜8月頃)に購入した新鮮な花咲ガニを長期間楽しむためです。冷凍することで栄養価や旨味を保ちながら、日持ちを延ばすことができます。
花咲ガニの冷凍保存方法
まず、花咲ガニを冷凍する際の準備ですが、新鮮な花咲ガニを購入したら、なるべく早く処理することが大切です。茹でた花咲ガニの場合は、甲羅と脚に分け、脚はさらに関節で切り分けておくとより使いやすくなります。生の花咲ガニを購入した場合は、しっかりと茹でてから冷ましてから同様に処理します。
切り分けた花咲ガニは、一食分ずつに小分けにすると後で使いやすくなります。ラップで一つずつ丁寧に包み、空気に触れないようにしっかりと包むことがポイントです。特に花咲ガニは風味が強いので、しっかりと包むことで冷凍庫内の他の食品に匂いが移らないようにしましょう。その後、フリーザーバッグに入れて脱気し、密封します。保存に適した袋は、冷凍用のジップロックなどの密封性が高いものが望ましいです。
また、花咲ガニの身だけを取り出して冷凍する場合は、身を傷つけないように注意しながら取り出し、軽く水洗いした後、水気をしっかり取ってから同様にラップとフリーザーバッグで密封保存します。
花咲ガニの解凍方法と美味しく食べるコツ
冷凍花咲ガニの解凍方法はいくつかあります。最も良い方法は、冷蔵庫でゆっくりと時間をかけて解凍する方法です。一晩かけてじっくり解凍することで、旨味を逃がさず美味しく食べられます。急いでいる場合は、フリーザーバッグのまま流水で解凍すると比較的早く解凍できますが、水分が流れ出ないように注意が必要です。
解凍後の花咲ガニは、そのままでも十分美味しいですが、特に花咲ガニの甲羅みそは絶品です。甲羅に日本酒を注いで火にかける「甲羅酒」は、花咲ガニの風味を存分に楽しめる方法です。また、カニ汁にすると花咲ガニの旨味が汁に溶け出して非常に美味しいです。解凍した時点で若干の旨味が逃げている場合は、塩やポン酢などの調味料を工夫すると美味しく食べられます。
解凍方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
解凍の仕方ひとつで、味・食感・ジューシーさは大きく変わります。とくに急速冷凍した食材は、正しい解凍でこそ本来の旨みを取り戻せます。とはいえ手法は複数あり、スピード・おいしさ・安全性のバランスはまちまちです。まず結論を示し、そのうえで6つの手法を比較しながら最適解を分かりやすく解説します...
より高度な冷凍品質を保持する方法

花咲ガニをはじめとした高級魚介類は家庭でも冷凍保存が可能ですが、業務用急速冷凍機を使用することで、さらに高度な品質を保持した冷凍保存が可能になります。カニの繊細な風味や食感を保つためには、プロの冷凍技術が欠かせません。
一般的な冷凍と急速冷凍の違いは、こちらの記事で詳しく解説しています。
「急速冷凍」という言葉をよく見かけるけれど、通常冷凍(緩慢冷凍)と何がどう違うのか。つまり、その違いは氷結晶の大きさと通過時間に集約され、解凍時の食感・ドリップ・保存期間を大きく左右します。本記事は、最大氷結晶生成温度帯(-1℃〜-5℃)の考え方から、メリット/デメリット、家庭で品質を上げ...
食品の鮮度や美味しさを保つ冷凍方法としてお勧めしたいのが、3Dフリーザー®です。3Dフリーザー®は、世界各国で特許取得の3D凍結技術を搭載し、食品業界での導入事例も多く、その効果が実証されています。通常の業務用急速冷凍機では冷凍不可能な食材にも対応しており、花咲ガニなどの高級魚介類も鮮度や旨味を損なうことなく高品質な冷凍が可能です。
▼実際に3Dフリーザーをお使いいただいている水産加工様の導入事例
広島県江田島市。瀬戸内海の豊かな漁場を持つこの地で、漁業から水産加工、そして居酒屋やカフェまでを手掛ける「株式会社七宝丸」様。 「とれたての魚を、一番美味しい状態で食べてほしい」という漁師ならではの熱い想いを持つ同社ですが、相手は自然。 特に人気の「生しらす」は旬が短く、鮮度劣化も早いため...
広島県内で「すし亭」をはじめとする人気飲食店を複数展開する「株式会社ひのき」様。 新鮮な魚を市場で直接買い付け、各店舗へ配送する「セントラルキッチン」機能を持つ同社ですが、自然相手の漁業ゆえに「仕入れの不安定さ」や「価格高騰」といったリスクと常に隣り合わせでした。 さらに、近年の飲食業界で...
「博多の台所」と呼ばれる福岡市中央卸売市場鮮魚市場。 ここに、創業50年を超えるふぐ専門の仲卸・加工会社「株式会社ふくます水産」様があります。 冬の味覚の王様「とらふぐ」を専門に扱う同社ですが、養殖業者との共存共栄のためには、需要の少ない夏場も含めた「通年仕入れ」が不可欠でした。 「一年中...
山口県萩市須佐。ここに、全国からイカ好きがこぞって押し寄せる名店があります。 活イカ専門の「口福の馳走屋 梅乃葉(うめのは)」様。 地元ブランド「須佐男命いか(すさみこといか)」を、注文が入ってから生簀(いけす)ですくい上げる“超高鮮度”で提供することにこだわり抜いた同店。 そんな鮮度のプ...
福岡県北九州市。ここに、実店舗を持たないにもかかわらず、「日本一おいしい鰻の蒲焼」を作るという高い目標を掲げる会社があります。 創業40年の歴史を持つ「株式会社福岡養鰻(ブランド名:まんてんや)」様。 職人が炭火で手焼きする独自の「豊前小倉流」は、外はパリッと、中はふっくらとした食感が命。...
