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イサキの基本情報
イサキは、初夏から夏にかけて旬を迎える白身魚で、淡白でありながら適度な脂がのっており、上品な甘みが特徴です。良質なタンパク質が豊富に含まれているほか、ビタミンDやビタミンB群なども豊富で、骨の健康維持や代謝促進などの効果が期待できます。また、コラーゲンも含まれており、美肌効果にも優れています。
イサキは国内では主に九州地方(特に長崎県)、瀬戸内海、伊豆諸島近海などが主な漁獲地です。新鮮で美味しいイサキを選ぶポイントは、体に張りと弾力があり、目が澄んでいて、えらが鮮やかな赤色をしているものが良質です。また、切り身の場合は身が透明感のある白色で、弾力があるものを選ぶと良いでしょう。
イサキを冷凍保存する理由は、旬の時期に手に入れた新鮮なイサキを長期間楽しむためです。また、まとめ買いした場合や食べきれなかった場合にも、冷凍保存することで美味しさを保ちながら日持ちを延ばすことができます。
イサキの冷凍保存方法
まず、イサキを冷凍する際の準備ですが、新鮮なイサキを購入したら、なるべく早く処理することが大切です。イサキは一匹丸ごと購入した場合、内臓と鱗を取り除き、水でよく洗ってから三枚におろすと良いでしょう。または、刺身用に柵取りしたものや切り身を冷凍するのもおすすめです。
イサキは白身魚なので、冷凍する前に薄く塩をふっておくと、解凍時のドリップ(水分)が少なくなり、身が引き締まります。塩をふったら約10分ほど置き、キッチンペーパーなどで水分を拭き取ってから冷凍しましょう。
切り身や柵にしたイサキは、一食分ずつに小分けにすると後で使いやすくなります。ラップで一切れずつ包み、空気に触れないようにしっかりと包むことがポイントです。その後、フリーザーバッグに入れて脱気し、密封します。保存に適した袋は、冷凍用のジップロックなどの密封性が高いものが望ましいです。
また、刺身用に薄切りにする場合は、食べやすい大きさに切ってからラップで包み、冷凍すると良いでしょう。この際、ラップの上から軽く押さえて平らにしておくと、均一に冷凍・解凍できます。
イサキの解凍方法と美味しく食べるコツ
冷凍イサキの解凍方法はいくつかあります。刺身として食べる場合は、冷蔵庫でゆっくりと時間をかけて解凍するのが最も良い方法です。前日の夜に冷凍庫から冷蔵庫に移し、翌日に食べるのが理想的です。急いでいる場合は、フリーザーバッグのまま流水で解凍することもできますが、水分が流れ出ないように注意が必要です。
解凍後のイサキは、刺身、カルパッチョ、昆布締めなどの生食はもちろん、塩焼き、煮付け、ムニエルなどの火を通す料理にも適しています。特に塩焼きは、イサキの甘みと旨味を最も感じられる調理法です。
イサキは白身魚でありながら適度に脂がのっているため、解凍後に再度軽く塩をふって数分置くと、余分な水分が出て食感が引き締まります。火を通す料理の場合は、解凍後に水分をしっかり拭き取ってから調理すると、焦げ付きを防ぎ、美味しく仕上がります。
「イサキの姿焼き」は、イサキの旨味を丸ごと楽しめる調理法です。内臓を取り除いた後、鱗を残したまま塩をふり、グリルで焼くと香ばしく仕上がります。また、「イサキのアクアパッツァ」も人気のレシピで、白ワインとトマト、オリーブオイルでさっぱりと煮込むことで、イサキの上品な味わいを引き立てます。
冷凍イサキは解凍後、なるべく早く調理して食べることをおすすめします。長時間放置すると風味が落ちてしまうためです。また、一度解凍したイサキを再冷凍するのは避けましょう。
解凍方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
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より高度な冷凍品質を保持する方法

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一般的な冷凍と急速冷凍の違いは、こちらの記事で詳しく解説しています。
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