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急速冷凍で料理が変わる!家庭ですぐ活かせるテクニック
「急速冷凍って業務用のイメージが強いけど、実際に家庭でも使えるの?」
そう思われる方も多いかもしれませんが、近年は急速冷凍機能を搭載した冷蔵庫や小型のショックフリーザーが家庭にも普及し始めています。前回までの記事では急速冷凍の基礎知識や機械の選び方について解説しましたが、今回は実際の家庭での活用法に焦点を当てます。
なぜ今「急速冷凍」が注目されるのか 最近、テレビや雑誌、ネット記事などで「急速冷凍」という言葉を目にする機会が増えていませんか?急速冷凍とは、食材を短時間で凍らせることで、鮮度や風味を保つテクニックです。一般家庭から業務用まで、冷凍の概念を大きく変える技術として注...
急速冷凍の需要が高まる背景 前回の記事では「急速冷凍」の基本やメリット・デメリットを解説しました。今回は、実際に急速冷凍を行うための「急速冷凍機(ショックフリーザーやブラストチラーなど)」や技術について掘り下げます。業務用と家庭用、それぞれの特徴や導入のポイントを知ることで、最適な...
- 急速冷凍の基本的な下処理や保存テクニック
- 家庭ですぐに使える簡単レシピ
- 解凍後も美味しく食べるポイント
これらを押さえることで、冷凍食品のレベルがグッと上がり、食材の無駄が減り、毎日の料理が効率的になります。急速冷凍のメリットを最大限活かして、食卓の満足度をアップさせましょう!
急速冷凍の便利な活用シーン
急速冷凍は、日々の生活のさまざまなシーンで役立つ便利な方法です。ここでは、具体的な活用例をいくつかご紹介します。
まとめ買いの下処理
お得なセール時に買いだめした肉や魚を小分けして急速冷凍。使う分だけ解凍できるので、食材を無駄なく使えます。
お弁当や作り置き
週末に作り置きした料理を急速冷凍すれば、平日の忙しい朝でも温めるだけでOK。調理の手間が減り、時短につながります。
果物のフローズンスイーツ
イチゴやバナナ、ぶどうなどは、急速冷凍で凍らせるとフレッシュ感が残り、スムージーやかき氷のトッピングとしても最適です。
急速冷凍で美味しくなる食材の代表例
肉類(鶏肉・豚肉・牛肉など)
- 急速冷凍前に調味液やスパイスをもみ込んでおく下味冷凍をすると、解凍時に味がしみ込み、時短調理が可能。
- 大きな塊のままだと凍るのに時間がかかるので、あらかじめ薄切りや一口大にカットしてから冷凍するのがおすすめ。
魚介類(鮭・白身魚・エビ・イカなど)
- 急速冷凍により、解凍後も生に近い食感と旨味をキープしやすい。
- 切り身や下処理済みの状態で冷凍すると、調理時に解凍がスムーズ。
野菜(ブロッコリー・ほうれん草・きのこ類など)
- 水分の多い葉物野菜(レタス・きゅうりなど)は食感が変わりやすいので注意。
- 一方で、ブロッコリーやほうれん草、きのこ類などは下茹で(ブランチング)してから急速冷凍すると、色や風味を保ちやすい。
果物(いちご・バナナ・ぶどうなど)
- フローズンスイーツとしてそのまま食べたり、解凍後にジャムやスムージーに使ったりと用途が広い。
- 急速冷凍なら、解凍後も果汁や甘みが流出しにくい。
パイナップルの基本情報 パイナップルは、南国を代表する甘酸っぱい果実で、ビタミンCや酵素ブロメラインを豊富に含んでいます。ブロメラインは、消化を助ける酵素で、特に肉料理と一緒に摂ると消化をサポートしてくれます。また、パイナップルはビタミンB群や食物繊維も含み、美容や健康に良い果物です。 ...
ドラゴンフルーツの基本情報 ドラゴンフルーツは、夏から秋にかけて旬を迎える果実で、ビタミンCや食物繊維、カリウムが豊富に含まれています。ビタミンCは免疫力を高め、カリウムは体内の塩分バランスを整える効果があります。また、ドラゴンフルーツには抗酸化物質が含まれており、美容と健康に良い効果を...
グレープフルーツの基本情報 国内で流通するグレープフルーツのほとんどは輸入品で、主にアメリカや南アフリカなどが主要な産地です。アメリカ産は冬から春に旬を迎え、南アフリカ産は夏に出回ります。 グレープフルーツは、ビタミンCや食物繊維が豊富に含まれています。ビタミンCは免疫力を高め、...
メロンの基本情報 メロンは、夏に旬を迎える果実で、ビタミンCやカリウムが豊富に含まれています。ビタミンCは免疫力を高め、カリウムは体内の塩分バランスを整える効果があります。また、メロンには水分が多く含まれており、夏の水分補給に最適な果物です。 メロンにはさまざまな品種があり、日本国...
いちじくの基本情報 いちじく(無花果)は、夏から秋にかけて旬を迎える果実で、食物繊維やカリウム、ビタミンB群が豊富に含まれています。食物繊維は腸内環境を整え、カリウムは、体内のナトリウム量を調整し、血圧や腎機能のコントロールに役立つとされています。また、ビタミンB群はエネルギー代謝をサポ...
りんごの基本情報 りんごは、秋から冬にかけて旬を迎える果実で、ビタミンCや食物繊維が豊富に含まれています。特にペクチンという食物繊維は、腸内環境を整える効果があり、健康維持に役立ちます。また、りんごに含まれるポリフェノールには抗酸化作用があり、美容や健康に良い影響を与えます。 りん...
急速冷凍を使った保存テクニック
小分け&フラット冷凍
一度に大量の食材をまとめて凍らせると、温度が上がりやすくなり急速冷凍の効果が薄れる場合があります。
コツ
- 食材を小分けにしてラップやフリーザーバッグに入れる
- できるだけ**平ら(フラット)**にしてから冷凍庫へ入れる
- 冷気がまんべんなく行き渡り、短時間で凍結しやすい
下味冷凍で時短&美味しさUP
肉や魚
醤油ベースや塩麹、レモン汁などで軽く下味をつけてから冷凍。解凍時に味がしみ込み、焼くだけ・煮るだけで一品完成。
野菜
ブランチング後、塩やオイルで軽く下味をつけておくと、解凍後の調理が簡単。
しっかり空気を抜く
- 冷凍焼けを防ぐために、ラップやフリーザーバッグ内の空気をできるだけ抜く。
- 保存容器を使う場合も、なるべく食材の体積に合った大きさの容器を選ぶ。
ラベリングで管理しやすく
- 冷凍庫の中は食材が増えるとすぐ混乱しがち。
- 日付や内容物をマスキングテープやシールで貼っておくと、使い忘れを防げる。
実践レシピ:急速冷凍の活用アイデア
ここでは、家庭で簡単に作れる「急速冷凍レシピ」をご紹介します。下処理&冷凍の段階で時短を仕込んでおくイメージです。
【レシピ1】冷凍下味つけ鶏肉の照り焼き
「下味冷凍で照り焼きチキン」のレシピと作り方を動画でご紹介します。鶏もも肉を照り焼きのたれに漬けて冷凍しました!しっかり味を染み込ませ、蒸し焼きでふっくら仕上げたジューシーなひと品です。お弁当や丼にもおすすめですよ♪
■ 材料(2〜3人分)
- 鶏もも肉: 300g
- 醤油: 大さじ2
- みりん: 大さじ1
- 酒: 大さじ1
- 生姜すりおろし: 小さじ1
- 砂糖: 小さじ1(甘めが好きな方は大さじ1でもOK)
■ 作り方
1.下味をつける
鶏もも肉を一口大にカットして、醤油・みりん・酒・生姜・砂糖を混ぜた調味液に漬け込む。
2.小分け&急速冷凍
調味液ごとフリーザーバッグに入れ、空気を抜いて密封。
フラットな状態にして急速冷凍する。
3.調理方法
食べる際は前夜に冷蔵庫で解凍、または電子レンジの解凍モードで適度に解凍。
フライパンで軽く焼き色をつけたら、弱火~中火で火が通るまで加熱すれば完成。
煮詰まったタレがしっかり絡み、解凍後もお肉がジューシーに仕上がる。
■ポイント
- 下味冷凍することで、鶏肉に味が染み込みやすくなる。
- 急速冷凍を使うと食感や水分が逃げにくいので、ふっくらと仕上がる。
【レシピ2】冷凍野菜のみそ汁ベース
好きな具材をみそと一緒に丸めて冷凍しておけば、簡単にみそ汁が楽しめます。冷凍だからこそ野菜も一緒に入れて、具材も楽しんでください。野菜たっぷり冷凍みそ玉は、マルコメの「プラス糀 生みそ 糀美人」を使った簡単レシピです。
■ 材料(作りやすい分量)
- にんじん:1本
- 大根:1/4本
- 玉ねぎ:1個
- ほうれん草:1束
- きのこ(しめじ・エノキなど):適量
■ 作り方
1.下茹で or 下炒め
にんじん、大根は厚さ5mmくらいの半月切りにしてサッと下茹で。
ほうれん草はザク切りにしてさっと湯通し。
玉ねぎは薄切り、きのこは石づきを落とす。
2.フリーザーバッグに分けて急速冷凍
複数食分を小分けにしてフラットに急速冷凍。
3.みそ汁を作るとき
鍋に冷凍しておいた具材をそのまま入れ、水を注ぎ沸騰させる。
具材に火が通ったら味噌を溶き入れれば完成。
■ポイント
- 朝の忙しい時間でも、具材を投入して味噌を溶くだけであっという間に一杯完成。
- 下処理をして急速冷凍しておけば色鮮やかで歯ごたえも程よく残り、美味しいお味噌汁に。
【レシピ3】冷凍パスタソース(トマトベース)
プロ監修の冷凍情報が満載「ほほえみごはん」。美味しさの秘密は「冷凍」にあり! トマトソースの作り置き冷凍レシピをプロの料理研究家がご紹介。冷凍の過程で時間をおくと素材同士がなじんで旨みがアップ。酸っぱい・コクがない・甘くない」といったトマトソースによくある不満も解消できる決定版レシピです。鶏のトマト煮など活用アイデアも豊富!
■ 材料(4食分程度)
- トマト缶: 1缶(400g)
- 玉ねぎ: 1個
- にんにく: 1片
- オリーブオイル: 適量
- 塩・こしょう: 適量
- 好みのハーブ(バジル・オレガノなど): 適量
■ 作り方
1.ソースを作る
フライパンにオリーブオイル、みじん切りにしたにんにくを熱し、香りが立ったらみじん切りの玉ねぎを加えて炒める。
玉ねぎが透明になったらトマト缶、ハーブを加えて煮詰め、塩・こしょうで味を整える。
2.小分けして急速冷凍
冷ましてから1食分ずつラップやフリーザーバッグに入れて急速冷凍する。
3.使い方
パスタを茹でている間に電子レンジでソースを解凍・温め、パスタと合わせればOK。
解凍後もトマトのフレッシュ感が残りやすい。
■ポイント
- 急速冷凍で凍結することで、トマトの酸味や甘みがしっかりキープ。
- ミートソースやクリームソースにアレンジするのもおすすめ。
解凍のコツ:美味しさを損なわないために
冷蔵解凍が基本
急速冷凍した食材は、ゆっくり冷蔵庫で解凍するとドリップが少なく、食感を保ちやすいです。
電子レンジ解凍を使う場合は、加熱ムラが出ないようこまめに様子をみましょう。
半解凍状態で調理する
肉や魚は完全に解凍するとドリップが流れ出やすいです。
半解凍のまま切り分けたり調理したりすることで、旨味を逃しにくい工夫ができます。
再冷凍は極力避ける
一度解凍した食材を再び冷凍すると、品質が大幅に低下する場合が多いです。
必要分だけ解凍し、使いきれなかった分は再冷凍せずに早めに調理しましょう。
冷凍保存した食材は、解凍方法によって味わいや食感が大きく変わります。特に急速冷凍した食材の場合、鮮度やうまみをしっかり閉じ込めているため、適切な解凍を行えば、冷凍前に近いおいしさを楽しむことができます。しかし、解凍にはいくつかの種類があり、食品の性質や冷凍前の状態によって異なります。解...
まとめ:急速冷凍で手軽&本格的な食卓を
急速冷凍は、食品を短時間で凍結することで鮮度・食感・栄養を極力キープできる画期的な技術です。業務用のイメージが強いですが、家庭でもまとめ買いした食材の保存や時短レシピに応用することで、毎日の料理がぐっとレベルアップします。
- 下味冷凍や小分け冷凍で調理をラクに
- 解凍方法を工夫して美味しさを損なわない
- 食材の無駄を減らし、家計や環境にも優しい
もし「まだ急速冷凍機能を試したことがない」という方は、ぜひ今回のレシピやテクニックを活用してみてください。
急速冷凍の概要やメリット・デメリット、急速冷凍機の詳しい選び方については以下で解説しています。あわせてチェックして、より便利で美味しい食生活を楽しみましょう!
なぜ今「急速冷凍」が注目されるのか 最近、テレビや雑誌、ネット記事などで「急速冷凍」という言葉を目にする機会が増えていませんか?急速冷凍とは、食材を短時間で凍らせることで、鮮度や風味を保つテクニックです。一般家庭から業務用まで、冷凍の概念を大きく変える技術として注...
急速冷凍の需要が高まる背景 前回の記事では「急速冷凍」の基本やメリット・デメリットを解説しました。今回は、実際に急速冷凍を行うための「急速冷凍機(ショックフリーザーやブラストチラーなど)」や技術について掘り下げます。業務用と家庭用、それぞれの特徴や導入のポイントを知ることで、最適な...
食品の鮮度や美味しさを保つ冷凍方法としてお勧めしたいのが、3Dフリーザー®です。世界各国で特許取得の3D凍結技術を搭載し、食品業界での導入事例も多く、その効果が実証されています。通常の業務用急速冷凍機では冷凍不可能な食材にも対応しており、高品質な冷凍が可能です。
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