
スパイラルフリーザー導入を分かりやすくまとめました。
この記事だけで、RFP(提案依頼書)のひな形、導入の流れ、デモテスト、立上げチェックまで一気に分かります。
Contents
スパイラルフリーザー 導入の基本
- 要件定義:何を・どれだけ・どの温度まで・いつまでに凍らせたいかを決める
- RFP作成と依頼:同じ書式で各社に見積と提案を依頼
- 冷凍デモテスト:小さく試して結果を数字で確認
- 詳細設計・準備:レイアウト・電源・搬入経路などを決定
- 据付工事:装置を設置し配線・配管
- 試運転(立上げチェック):安全・動作・性能を確認
- 受入・引渡し:最終チェックと操作教育
- 運用・改善:省エネや歩留まりを継続改善
装置の基本はスパイラルフリーザー(製品情報)をどうぞ。
基礎知識は瞬間冷凍と急速冷凍の違いが参考になります。
RFPってなに?(60秒で分かる)
RFPは「こういう条件で、いくらで、いつ納められますか?」をメーカーに伝えるための依頼書です。
ポイントは「数字」で書くこと(量・温度・時間・広さ・電源など)。これで各社の提案を公平に比較できます。
RFPテンプレ(簡易版)
1. 背景と目的
- 対象品と数量(例:唐揚げ 500kg/日)
- 困りごと(例:凍結ムラ、ドリップ多い、人手不足)
- 目標(例:-18℃まで30分以内、ドリップ2%以下)
2. 必要な性能(数字で)
- 入庫温度(例:+10℃)/仕上がり温度(例:中心-18℃)
- 処理量(例:500kg/時)
- 品質基準(例:表面の霜なし、外観良)
3. 現場条件
- 設置スペース(例:幅3m×奥行6m×高さ3.5m)
- 電源・給排水・換気(分かる範囲でOK)
- 搬入経路(扉サイズ、階段有無など)
4. 提出してほしい内容
- レイアウト図・仕様書・見積(内訳つき)
- 納期、保証、保守、ランニング費(電気代の目安)
装置選びのコツは急速冷凍機の選び方(大型機ガイド)にまとまっています。
デモテスト(小さく試す)で見る3つの数字
- 時間:中心が-18℃になるまで何分?
- 仕上がり:見た目/食感はOK?霜やベタつきは?
- 量:1時間にどれくらい処理できる?
| 項目 | 測り方 | 合格ラインの例 |
|---|---|---|
| 凍結時間 | 中心温度のログ | 30分以内 |
| ドリップ率 | 入出庫の重量差 | 2%以下 |
| 処理量 | kg/時 | 目標値を満たす |
過去のテスト事例は冷凍デモテスト(事例集)をご覧ください。
据付〜立上げチェック
IQ=据付が正しいか(安全カバー・配線OK?)
OQ=動作が正しいか(アラームや温度の動きOK?)
PQ=本番条件で性能OKか(処理量・品質クリア?)
- □ 非常停止や安全カバーが効くか
- □ 無負荷での到達温度と安定時間
- □ 実サンプルで処理量・凍結時間・ドリップ率
- □ 洗浄のやり方(何分かかる?分解点数は?)
よくあるつまずき → こう避ける
- 条件があいまい → RFPに数字で書く(量・温度・時間)
- 洗浄時間の見落とし → 1日の運転計画に洗浄時間を入れる
- 搬入で詰まる → 扉サイズ・ルート・フォークリフト有無を事前確認
- 検収で揉める → 合格ライン(例:-18℃30分、処理量500kg/h)を先に合意
費用の考え方
- 人件費の削減=減った人時 × 時給 × 稼働日数
- 歩留まり改善=ドリップ率改善 × 年間量 × 原価
- 電気代=kWh/kg × 年間量 × 単価
回収年数 ≒ 初期費用 ÷(上の合計効果)
流れの詳細は導入の流れ・よくあるご質問へ。ご相談はお問い合わせフォームからどうぞ。
