2009年10月27日付「みなと新聞」に、東京海洋大学とAOT(エアオペレーションテクノロジー)が行った非貫流方式「3Dフリーザー®」の着霜軽減に関する実証が紹介されました。日本冷凍空調学会 年次大会(同年10月21日、中央大学駿河台記念館)で発表された内容の要点をまとめます。
実験の目的と方法
- 目的:エアブラスト式冷却機(AB)と3Dフリーザー(3D)の連続運転可能時間と着霜の進行を比較。
- 条件:冷却装置の寸法や湿度などをそろえ、庫内温度が –30℃ に達した段階で温水を注・排水。発生する蒸気による着霜が連続運転に与える影響を評価。
結果
- エアブラスト式(AB):約2時間50分で連続運転が不能に。
- 3Dフリーザー(3D):約7時間運転を継続した段階で実験を打ち切り(運転不能には至らず)。
- 研究チームは、「3Dの連続運転可能時間は少なくともABの2倍以上」と結論づけています。
3Dフリーザーの特徴
3Dフリーザーはダクトレス構造(冷却器の背面を壁で塞ぎ、通気孔を設けない)を採用。水分を含む食品からの水蒸気の貫流を抑制し、着霜を大幅に軽減することが特徴です。
着霜の軽減により
- デフロスト(霜取り)回数の大幅削減、
- エネルギーロスの抑制によるランニングコスト最大30%削減、
- 庫内の保湿力向上による乾燥抑制・品質向上
が期待できるとしています。



