大型急速冷凍機の選び方を解説。業務効率化と品質維持に貢献

大型急速冷凍機(3Dフリーザー)の外観と主要ユニット |KOGASUN

本記事では、大型急速冷凍機の選び方を現場視点で解説します。まずは主要な種類比較、続いて導入チェックリスト、最後によくある質問(FAQ)をまとめました。したがって、初めての方でも要点を素早く把握できます。資料請求はこちら、無料相談はお問い合わせからどうぞ。

大型急速冷凍機とは?

大型急速冷凍機は、食材の中心温度を短時間で-18℃以下に到達させ、氷結晶を微細化することで風味・食感・栄養価の劣化を最小化する装置です。通常の冷凍に比べ、解凍後のクオリティを高く維持できるため、食品製造・給食・セントラルキッチンなどで幅広く活用されています。

大型急速冷凍機の種類と比較

代表的な方式は次の4タイプです。まずは用途と設置環境で絞り込み、次に処理量と省エネで比較しましょう。

タイプ 代表用途 処理能力 設置スペース 主なメリット 留意点
カートイン 給食・病院食・介護食 中〜大 中(搬送導線を確保) 加熱→冷却の流れがスムーズ。HACCP運用と相性◎ 台車規格の統一・衛生管理ルールの徹底が必要
ラックイン 惣菜・ベーカリー・菓子 小〜中 多品種少量に強い。段取り転換が容易 庫内の風量バランス・積載姿勢に注意
トンネル型 水産・食肉・連続ライン 大(連続処理) 連続処理で高いスループット。自動化と親和 設置面積・初期投資が大きい
スパイラル 弁当・冷食・フライ品 大(省スペース) 中(高さを活用) 同面積比で高能力。省スペース化に貢献 高さ方向のメンテ・清掃計画が重要

スパイラルフリーザーのエアフロー概念図(水平フルハイト気流のイメージ)
スパイラルは省スペースで高能力を両立

大型急速冷凍機の選び方(手順)

1. 処理能力と設置スペース

  • 1日の最大処理量(kg/日)とピーク時間帯を明確化
  • 設置可能な間口・奥行・天井高・床耐荷重・搬入経路を確認
  • 人流・物流(原料→加熱→冷却→包装)の交差動線を回避

2. 冷凍方式・温度帯・冷媒

  • 製品特性(水分量・形状・サイズ)に合う風量・風速・温度プロファイル
  • 中心温度到達時間と品質再現性(歩留まり・離水・食感)
  • 冷媒(CO₂、アンモニア等)と法規・保守体制の整合

3. ランニングコストと省エネ

  • 消費電力(kWh/バッチ or kWh/kg)、除霜方式と頻度
  • 熱回収・二段圧縮・インバータ・高効率モータなどの省エネ機能
  • 稼働率と清掃・点検時間を含めた実効生産性

4. 衛生・HACCP対応・洗浄性

  • 庫内の洗浄性(ドレン・勾配・水が溜まらない構造)
  • ベルト・ラックの着脱性、CIP/SIPの有無
  • 温度・ログ取得・アラートなどトレーサビリティ

5. アフターサービス・保守

  • 24/365のサポート可否、主要消耗品の在庫と納期
  • 保証条件(圧縮機・ベルト等の範囲と年数)

導入前チェックリスト

  • □ 最大処理量(kg/日・kg/時)を根拠データ付きで確定
  • □ ターゲット品目の中心温度プロファイルを実機 or デモで確認
  • □ 配置図(人流・物流・清掃動線)と床負荷・電源・排水・換気を確定
  • □ ランニングコスト試算(電力単価・稼働時間・除霜ロス)を算出
  • □ 衛生設計・HACCP文書との整合を確認
  • □ 保守契約・スペアパーツを確認

活用事例(要約)

食品製造業

スパイラルフリーザーで弁当・冷食の夜間生産を平準化。したがって、ピーク時の人員負荷と機会損失を削減し、解凍後品質を安定化。

水産加工業

トンネル型で鮮魚を連続急速冷凍。ゆえに、鮮度と歩留まりを両立し、高付加価値の凍結品を提供。

給食センター

カートインにより加熱→冷却→保管の動線を最適化。結果として、衛生リスク低減と作業の平準化を実現。

よくある質問(FAQ)

Q. バッチと連続のどちらを選ぶべき?

A. 品目が多く段取り替えが頻繁ならラックイン/カートイン、単一品種で大量処理ならトンネル/スパイラルが有利です。

Q. 省エネで見るべき指標は?

A. kWh/kg(もしくはkWh/バッチ)、除霜時間、稼働率、熱回収やインバータの有無を総合評価します。

Q. 衛生面でのポイントは?

A. 洗浄のしやすさ、ドレン設計、ベルト・ラックの着脱、温度ログ&アラート、死角の少なさが重要です。

Q. 試作・デモは可能?

A. はい。まずはお問い合わせから対象食品と目標条件をご提示ください。

Q. カタログはどこで入手?

A. 資料請求ページからダウンロードできます。

まとめ

大型急速冷凍機の選び方は、

①処理量とスペース、②方式・温度・冷媒、③省エネと実効生産性、④衛生とトレーサビリティ、⑤保守体制の5軸で整理すると迷いません。

最後に、要件定義→デモ→配置図→TCO試算→導入・検収の順に進めれば、品質とコストの最適解に近づけます。資料はこちら、ご相談はお問い合わせへ。

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