最初に結論です。ブラストチラーは「素早く冷ます」機器、ショックフリーザーは「素早く凍らせる」機器です。目的と温度帯が違います。3Dフリーザーは高湿度の冷気で冷却と冷凍の両方に対応でき、乾燥を抑えて品質を守れるのが特長です。


Contents
まずは要点
- ブラストチラー:加熱後の食品を急速に冷却。狙いは衛生・歩留まり・作業効率。
- ショックフリーザー:食品を急速に凍結。狙いは氷結晶の微細化と品質保持。
- 3Dフリーザー:高湿度の冷気で乾燥を抑えつつ均一冷却・凍結。冷却と凍結を1台でカバー。
定義と仕組み
ブラストチラーとは
強い送風と低温制御で食品温度を一気に下げる機器。危険温度帯を短時間で通過させ、衛生と品質を守ります。用途はソース、煮物、揚げ物、デザートなど幅広いです。詳しくはブラストチラー解説を参照してください。
ショックフリーザーとは
急速凍結のための装置です。最大氷結晶生成帯を素早く通過させ、氷結晶を微細化。解凍後のドリップや食感劣化を抑えます。詳しくはショックフリーザー解説を参照してください。
3Dフリーザーとは
高湿度の冷気を立体循環させ、ムラと乾燥を抑えながら冷却と凍結を実現する急速冷凍機です。特許技術ACVCS®を搭載。詳細は3Dフリーザーとはへ。
違いをひと目で:比較表
| 項目 | ブラストチラー | ショックフリーザー | 3Dフリーザー |
|---|---|---|---|
| 主目的 | 急速冷却 | 急速凍結 | 高湿度で冷却+凍結 |
| 狙う温度帯 | 温かい状態 → +3℃前後 | 温かい/常温 → -18℃以下 | 用途に応じて両方 |
| 得意な食品 | 煮物、ソース、揚げ物、デザート | 肉・魚、惣菜、パン・菓子、米飯 | 乾燥を嫌う食品全般、均一処理が必要な品 |
| 品質面 | 菌増殖リスク低減、歩留まり向上 | 微細氷結晶でドリップ抑制 | 高湿度でパサつき/変色を抑制、ムラ低減 |
| 代表的な活用 | 加熱直後の急冷、HACCP対応 | 製品化/EC販売、長期保存 | 一台二役、直入れでリードタイム短縮、製品化/EC販売、長期保存 |
選び方:判断基準は3つ
- 目標温度と時間:冷やすのか、凍らせるのか。中心温度の基準を明確に。
- 処理量と均一性:トレー端と中央の温度ムラをどう抑えるか。
- 品質要件:乾燥・変色・ドリップをどこまで許容するか。
乾燥を避けたい、揚げ物をカリッと保ちたい、ムラを減らしたいなら、3Dフリーザーが最有力です。
使い分けの具体例
- 炊飯・ソース・煮物の温度管理:まずブラストチラーで危険温度帯を短縮。
- 商品化・長期保存:ショックフリーザーで急速凍結し微細氷結晶化。
- 一連のフロー短縮:3Dフリーザーで加熱直後から直入れ→冷却→凍結へ。
導入チェックリスト
- 対象食品・1バッチ量・1日の処理回数
- 目標の中心温度・許容時間(ログ化)
- 品質要件(乾燥・変色・ドリップ基準)
- 設置スペース・電源・排熱・清掃性
- 前後工程(加熱→冷却→凍結→保管)のリードタイム
- 試験テストの有無(サンプルで事前評価)
よくある質問(FAQ)
A. 目的・処理量・品質基準が違います。業務用は短時間に大量を均一に凍結し、解凍後品質まで担保します。比較はこちら。
A. 食材次第です。葉物や米飯は真空冷却が有利な場面もありますが、乾燥が課題です。乾燥を避けたい品は高湿度で冷やせる3Dフリーザーが有利です。
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まとめ
「冷ます」と「凍らせる」を分けて考える。乾燥やムラを抑えたいなら3Dフリーザーで一連の工程を短縮。まずはサンプルでテストし、数値で判断するのが近道です。
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