入居者・患者様のQOL向上と厨房の働き方改革を両立3Dフリーザーが拓く次世代の病院・介護食

厳格な衛生管理(HACCP)の徹底、多様化する治療食・介護食への個別対応、そして深刻化する人手不足——。介護施設や病院の厨房責任者、栄養士の皆様は、日々これらの複雑な課題に直面しています。

特に、免疫力の低下した入居者様・患者様へ「安全」な食事を提供することは絶対条件であり、その上で「食の楽しみ」やQOL(生活の質)の向上も求められます。

しかし、きざみ食、ミキサー食、ソフト食、減塩食、アレルギー食など、多品種・少量・個別対応の調理は、現場の労働負荷を増大させる大きな要因となっています。

この「安全・品質・効率」という相容れない課題を同時に解決する鍵が、「3Dフリーザー(ブラストチラー&フリーザー)」です。

これは単なる「急速冷凍機」ではありません。加熱したての熱い食品を急速に冷却する「3Dチラー」機能と、食品の細胞を壊さず高品質に凍結する「3Dフリーズ」機能を兼ね備えた、次世代の厨房設備です。

この記事では、この「3Dフリーザー(ブラストチラー&フリーザー)」が、介護施設・病院の厨房課題をどのように解決するのか、7つの具体的なメリットを徹底解説します。

3Dフリーザー(ブラストチラー&フリーザー)とは?

この設備の最大の特徴は、「急速冷却」と「急速冷凍」という、衛生管理と品質管理に不可欠な2つの機能を1台で完結できる点にあります。

3Dチラー機能(急速冷却)

加熱調理後(例:90℃)の食品を、食中毒菌が最も繁殖しやすい「危険温度帯(60℃〜10℃)」を短時間で通過させ、一気に安全な温度(例:3℃)まで冷却します。これにより、クックチル体制の構築と、安全性の飛躍的な向上を実現します。

3Dフリーズ機能(急速冷凍)

冷却された食品(または加熱直後の食品)を、-30℃〜-40℃の超低温で一気に凍結させます。 最大の特徴である「3D=立体的」な冷気は、食品を包み込むようにムラなく均一に凍結。これにより、食品内部の氷の結晶を微細化し、細胞組織の破壊を最小限に抑えます。これが、解凍時のドリップ(旨味の流出)を防ぐ鍵となります。

メリット①:HACCPの最重要課題「危険温度帯の急速通過」をクリア

免疫力の低い入居者様・患者様を食中毒リスクから守る

HACCPにおいて「加熱後の冷却工程」は最も重要な管理点(CCP)です。特に免疫力の低下した方々へ食事を提供する施設では、一切の妥協が許されません。

従来の課題

自然放冷や冷蔵庫での冷却では、危険温度帯を通過するのに何時間もかかり、食中毒菌が増殖するリスクと常に隣り合わせでした。

導入後の効果

「ブラストチラー」機能は、この危険温度帯をわずか数十分で通過させます。細菌の増殖を物理的にシャットアウトし、「安全・安心」を科学的根拠に基づいて提供できる体制が整います。

メリット②:「治療食・介護食」の品質を劇的に向上

「3D冷凍」が食感と風味を保ち、QOL向上に貢献

従来の冷凍では、解凍時にドリップ(水分)が分離し、食感が損なわれがちでした。特に介護食(嚥下調整食)では、この品質劣化が誤嚥リスクや食欲低下に直結します。

従来の課題

冷凍したソフト食やミキサー食が、解凍すると水っぽくなり(離水)、本来の物性や風味を失っていました。

導入後の効果

「3Dフリーザー」の細胞を壊さない冷凍技術は、食材の保水性を維持します。

  • 嚥下調整食: ソフト食やムース食の「なめらかさ」「まとまりやすさ」を冷凍前と変わらず再現。物性を安定させ、安全な嚥下をサポートします。
  • 通常食: 煮物、焼き魚、野菜なども、解凍・再加熱後もふっくら、シャキッとした食感を維持。「美味しい」と感じる食事が、入居者様・患者様のQOL(生活の質)を直接的に向上させます。

メリット③:多品種・個別対応食の「計画生産」を実現

「毎日・毎回」の個別調理から解放される

減塩食、きざみ食、ミキサー食、アレルギー対応食など、多品種・少量の調理は現場の大きな負担です。

従来の課題

提供時間に合わせて、毎日多種多様な食事形態を個別に調理する必要があり、非効率で間違いも起きやすい状況でした。

導入後の効果

「クックフリーズ(調理・冷凍保存)」体制を構築できます。

  • 計画生産: 月曜日は「減塩食」、火曜日は「ミキサー食」など、特定の日にまとめて調理し、高品質なまま「3D冷凍」でストックします。
  • 迅速な提供: 必要な時に必要な分だけを解凍・再加熱すればよいため、急な入退院や食事形態の変更にも迅速かつ安全に対応できます。

メリット④:栄養士・調理師の労働負荷平準化と働き方改革

属人化を防ぎ、専門性を発揮できる環境を整備

介護・医療業界も人手不足は深刻です。特に専門知識を持つ栄養士や調理師の負担軽減は急務です。

導入後の効果

提供日に合わせて毎日調理する必要があり、献立によって特定の曜日に作業負荷が集中。早朝出勤や残業が常態化していました。

  • 作業負荷の平準化: 「計画生産」により、調理作業の山(ピーク)がなくなり、日々の作業負荷が平準化されます。
  • 残業削減とシフト改善: 早朝出勤や残業を大幅に削減できます。ワークライフバランスが改善し、スタッフの定着率向上にも繋がります。
  • 専門業務への集中: 栄養士が日々の調理作業に追われるのではなく、献立作成や栄養管理といった本来の専門業務に集中できる時間を生み出します。

メリット⑤:食材ロス・廃棄ロスを削減しコストカット

作りすぎや食材の端材を「資産」に変える

需要予測のズレによる作りすぎや、仕込みで出た食材の端材は、施設のコストを圧迫します。

導入後の効果

  • 食材の完全活用: 大量に出る野菜の端材なども、品質が良いうちに急速冷凍してストック。後日、スープやポタージュの原料として無駄なく活用できます。
  • 余剰生産品を即保存: 予測より食数が少なかった場合も、調理品を廃棄せず、すぐに「3Dフリーズ」で高品質保存。後日、無駄なく提供できます。

メリット⑥:多施設・多拠点への「均一な品質」の安定供給

安全・品質維持

複数の病院や介護施設を運営する場合、すべての拠点で「同じ安全・品質」を提供することは必須です。

導入後の効果

  • 効率的な物流: 冷凍配送(クックフリーズ)は、冷蔵配送(クックチル)より配送頻度を抑えられ、物流コストの最適化にも貢献します。
  • 品質の標準化: CK(セントラルキッチン)で一括調理・冷却・冷凍し、各施設へ配送。これにより、各施設の調理スキルに依存せず、全拠点で「本部の味」「安全基準」を完璧に再現できます。

メリット⑦:計画的仕入れによる原価管理の最適化

「価格変動リスク」を回避し、安定経営に貢献

食材価格は天候や季節で大きく変動します。

導入後の効果

  • 最安値での大量仕入れ: 野菜などが最も安価な「旬」の時期に、一括で大量仕入れ。
  • 「旬」の品質を冷凍ストック: 仕入れた食材を「3Dフリーザー」で急速冷凍。品質と価格を維持したまま長期保存します。
  • 原価の安定化: 市場価格が高騰している時期でも、冷凍ストックから安定した原価で供給。施設経営の安定化に貢献します。

まとめ:3Dフリーザー導入が病院・介護食の未来を変える

本記事でご紹介した通り、「3Dフリーザー(ブラストチラー&フリーザー)」の導入は、介護施設・病院の厨房運営にメリットをもたらします。

メリット 総まとめ

  1. 衛生管理向上: HACCPの核となる「急速冷却」で、食中毒リスクを徹底低減。
  2. 品質・QOL向上: 「3D冷凍」が介護食・治療食の食感と風味を維持し、食の楽しみを提供。
  3. 効率化・計画生産: 多品種の個別対応食を「まとめ調理・冷凍ストック」可能に。
  4. 働き方改革: 栄養士・調理師の負担を平準化し、残業削減と人手不足解消に貢献。
  5. ロス削減: 余剰生産品や食材端材を高品質保存し、廃棄コストを抜本的に改善。
  6. 品質均一化: (多施設の場合)全拠点で均一な品質と安全を提供。
  7. 原価安定化: 戦略的な計画仕入れで、価格変動リスクを回避。

導入を検討すべき要素

  • 免疫力の低い方々のために、HACCPを徹底し衛生レベルを最高水準にしたい
  • 治療食や介護食(嚥下調整食)の品質(味・食感・物性)を向上させたい
  • 多様な食事形態への個別対応で、厨房が疲弊している
  • 栄養士や調理師の人手不足と過重労働を解消したい
  • 食品ロスを削減し、厨房のコスト管理を最適化したい
  • (法人内で)複数の施設に、均一で安全な食事を供給したい

一つでも当てはまる事業者の皆様は、ぜひ「3Dフリーザー(ブラストチラー&フリーザー)」の導入をご検討されてみてはいかがでしょうか。

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