【給食・CK事業者向け】HACCP対応とクックフリーズ体制を構築。3Dフリーザー導入のメリット

数千食単位の大量調理、厳格化するHACCP(ハサップ)への対応、そして深刻な人手不足。給食事業者やセントラルキッチン(CK)の現場は、日々これらの大きな課題に直面しています。

従来の「作ってすぐ提供(クックサーブ)」や「冷蔵保存(クックチル)」だけでは、もはやこれらの課題を根本的に解決することは困難です。

この状況を打破する鍵は、「加熱調理後の冷却・冷凍プロセスをいかに高速かつ高品質に行うか」にかかっています。

それを一台で実現するのが、「3Dフリーザー」です。

これは単なる「急速冷凍機」ではありません。加熱したての熱い食品を急速に冷却する「3Dチラー」機能と、食品の細胞を壊さず高品質に凍結する「3Dフリーズ」機能を兼ね備えた、次世代の生産設備です。

この記事では、この「3Dフリーザー(ブラストチラー&フリーザー)」が、給食・CKの経営課題をどのように解決するのか、具体的なメリットを解説します。

3Dフリーザーとは?

この設備の最大の特徴は、「急速冷却」と「急速冷凍」という、HACCPと品質管理に不可欠な2つの機能を1台で完結できる点にあります。

3Dチラー機能(急速冷却)

加熱調理後(例:90℃)の食品を、食中毒菌が最も繁殖しやすい「危険温度帯(60℃〜10℃)」を短時間で通過させ、一気に安全な温度(例:3℃)まで冷却します。これにより、クックチル体制の構築と、安全性の飛躍的な向上を実現します。

3Dフリーズ機能(急速冷凍)

冷却された食品(または加熱直後の食品)を、-30℃〜-40℃の超低温で一気に凍結させます。 最大の特徴である「3D=立体的」な冷気は、食品を包み込むようにムラなく均一に凍結。これにより、食品内部の氷の結晶を微細化し、細胞組織の破壊を最小限に抑えます。これが、解凍時のドリップ(旨味の流出)を防ぐ鍵となります。

メリット①:HACCPの最重要課題「危険温度帯の急速通過」をクリア

「ブラストチラー」機能が食の安全を絶対的に守る

HACCPの義務化に伴い、給食・CKでは「加熱後の冷却工程」が最も重要な管理点(CCP)となりました。

従来の課題

自然放冷や冷蔵庫での冷却では、危険温度帯を通過するのに何時間もかかり、食中毒菌が増殖するリスクと常に隣り合わせでした。

導入後の効果

「ブラストチラー」機能は、この危険温度帯をわずか数十分で通過させます。これにより、細菌の増殖を物理的にシャットアウト。 「冷却工程の記録・管理」というHACCPの要求事項を完璧にクリアし、「安全・安心」を科学的根拠に基づいて提供できる体制が整います。

メリット②:「3D冷凍」だから実現する、圧倒的な品質保持力

再加熱後も「作りたて」の食感と栄養価を届ける

従来の冷凍(緩慢冷凍)では、「解凍したら水っぽく、食感が悪い」のが常識でした。

従来の課題

大きな氷の結晶が細胞を破壊し、解凍時にドリップ(旨味・栄養素)が流出。特に野菜の食感や揚げ物のサクサク感の維持は困難でした。

導入後の効果

「3Dフリーザー」の立体的な冷気は、食品を均一に凍結し、細胞破壊を防ぎます。

野菜類: 煮物に含まれる根菜、葉物野菜の食感を維持。

揚げ物: 唐揚げやフライの衣の食感を保ち、再加熱時のベタつきを抑制。

煮魚・焼魚: ふっくらとした食感を維持し、パサつきません。 「冷凍給食は美味しくない」というイメージを払拭し、喫食者の満足度を飛躍的に向上させます。

メリット③:クックチル&クックフリーズ体制の完全実現

「冷却」も「冷凍」も、この一台で

本機は、「ブラストチラー」と「フリーザー」の両方の顔を持つため、事業戦略に合わせて柔軟な生産体制を構築できます。

クックチル(短期保存)

「3Dチラー」機能で急速冷却し、チルド(冷蔵)で数日間保存・配送。

クックフリーズ(長期保存)

「3Dフリーズ」機能で急速冷凍し、冷凍で数ヶ月単位の保存・配送。

この一台があることで、日々の配送計画に合わせて「今日はクックチル」「来週の分はクックフリーズ」といった、合理的で無駄のない生産計画を立てることが可能になります。

メリット④:計画生産による労働負荷の平準化と働き方改革

「毎日調理」の呪縛から解放され、働きやすい職場へ

クックチル&クックフリーズ体制は、労働環境を劇的に改善します。

従来の課題

提供日に合わせて毎日調理する必要があり、献立によって特定の曜日に作業負荷が集中。早朝出勤や残業が常態化していました。

導入後の効果

調理と提供(出荷)を完全に分離できます。

計画生産

月曜日はAメニューを5日分、火曜日はBメニューを5日分、といった計画的なまとめ生産が可能に。

負荷平準化

特定日の業務集中がなくなり、スタッフ全員が一定のペースで働けます。

残業削減

時間外労働を大幅に削減し、深刻な人手不足の解消と定着率の向上に貢献します。

メリット⑤:抜本的な食品ロス削減とコストカット

「余剰」と「端材」を「資産」に変える

需要予測のズレによる作りすぎや、大量の食材端材は、CKの大きな悩みです。

導入後の効果

発注が予測より少なかった場合、余った調理品をすぐに「ブラストチル(翌日用)」または「3Dフリーズ(来週用)」へ。廃棄ロスを限りなくゼロに近づけます。

食材の完全活用

大量に出る野菜の端材なども、品質が良いうちに急速冷凍してストック。後日、スープやソースの原料として無駄なく活用できます。

メリット⑥:多拠点への均一な品質提供とメニューの高度化

「どこでも同じ安全・品質」を実現し、差別化を図る

多拠点に食事を供給するCKにとって、品質の均一化は最重要課題です。

品質の標準化

CKで一括調理・冷却・冷凍することで、各拠点のスキルに依存せず、全拠点で「本部の味」を完璧に再現できます。

アレルギー対応食・治療食

管理栄養士の監督下で安全に製造・冷凍ストック。リスクを低減し、必要な時に必要な量だけを提供できます。

手間のかかる料理

従来は手間がかかりすぎた煮込み料理やソースなども、計画生産でメニュー化できます。

メリット⑦:戦略的な原価管理(計画仕入れ)の実現

「価格変動リスク」を回避し、利益を最大化する

食材価格は天候や季節で大きく変動します。「3Dフリーザー」があれば、これを逆手に取った戦略的仕入れが可能です。

最安値での大量仕入れ

野菜や魚介類が最も安価な「旬」の時期に、一括で大量仕入れ。

「旬」の品質を冷凍ストック

仕入れた食材を「3Dフリーザー」で急速冷凍。品質と価格を維持したまま長期保存します。

原価の安定化

市場価格が高騰している時期でも、冷凍ストックから安定した原価で供給。年間を通じた原価率の安定と、利益の最大化に貢献します。

まとめ:3Dフリーザー導入が給食・CKの未来を変える

本記事でご紹介した通り、「3Dフリーザー(ブラストチラー&フリーザー)」の導入は、給食・セントラルキッチン事業者の経営に以下のようなメリットをもたらします。

メリット 総まとめ

  1. HACCP対応:「ブラストチラー」が危険温度帯を急速通過させ、食の安全を確立。
  2. 高品質保持:「3D冷凍」が細胞破壊を防ぎ、再加熱後も作りたての味を再現。
  3. 新体制構築:クックチルとクックフリーズを1台で実現し、柔軟な生産体制を構築。
  4. 働き方改革:計画生産で労働負荷を平準化。残業削減と人手不足解消に貢献。
  5. ロス削減:余剰生産品や端材を高品質保存し、廃棄コストをゼロへ。
  6. 品質均一化:多拠点に同じ品質を供給。アレルギー食など高度なメニューも可能に。
  7. 原価安定化:戦略的な計画仕入れで、価格変動リスクを回避。

導入を検討すべき要素

  • 厳格なHACCP対応と衛生管理体制を確立したい
  • 人手不足が深刻で、従業員の労働負荷を平準化したい
  • クックチルやクックフリーズ体制を新たに構築・強化したい
  • 食品ロス(作りすぎ・端材)を削減し、コストを改善したい
  • 多拠点(施設・学校・病院)へ均一な品質の食事を提供したい
  • アレルギー対応食や治療食を安全に管理・提供したい
  • 食材の仕入れコストを安定させたい

一つでも当てはまる事業者の皆様は、ぜひ「3Dフリーザー(ブラストチラー&フリーザー)」の導入をご検討されてみてはいかがでしょうか。

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