地鶏や銘柄鶏を使った「鳥刺し」の価値は、噛めば噛むほど溢れ出る旨味と、独特の弾力ある歯ごたえにあります。 しかし、一般的な冷凍を行うと、肉の細胞が壊れて解凍時に旨味(ドリップ)が流出し、身が白っぽく変色したり、食感がスポンジのようにスカスカになったりしてしまいます。
今回は、衛生的に管理された加工室温(7℃)の状態から、3Dフリーザーで急速凍結を行い、お店で食べるような鮮度を維持できるか検証しました。
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テスト条件と結果

- サンプル名:鳥刺し(鶏タタキ・スライス)
- 投入温度:7℃(※冷蔵・加工直後)
- 取出温度:-18℃(中心温度)
- 凍結時間:40分
この結果から分かる「3Dフリーザー」3つのメリット

7℃から40分。 生食用の肉にとって、このスピードは「安全性」と「美味しさ」の両方を担保するために非常に重要です。
1. 独特の「コリコリ食感」を完全再現
地鶏の鳥刺し最大の特徴は、あの押し返すような強い弾力(コリコリ感)です。 緩慢冷凍(通常の冷凍)では、細胞内の水分が大きな氷となり、筋肉の繊維をズタズタに切ってしまいます。これでは解凍後に歯ごたえがなくなってしまいます。
今回の「40分」という急速凍結なら、強靭な筋繊維を傷つけずに、微細な氷結晶で固定できます。 解凍しても繊維がしっかり残っているため、噛むたびに旨味が広がる、あの独特の食感が完璧に蘇ります。
2. 「ドリップ」を出さず、濃厚な甘みを逃がさない
生で食べるお肉において、ドリップはタブーです。赤い汁が出ている鳥刺しは、見た目が悪いだけでなく、臭みの原因にもなり、何より旨味が抜けて味が薄くなってしまいます。
3Dフリーザーは、細胞膜を破壊しないため、解凍してもドリップがほとんど出ません。 鶏肉本来の濃厚な甘みとコクが肉の中に留まっており、甘口醤油をつけて食べた時の絡みの良さも抜群です。
3. 炙った「皮目」と「赤身」のコントラストを維持
鳥刺し(タタキ)の場合、皮目を香ばしく炙っていますが、冷凍するとこの「炙り」と「生」の境界線がぼやけてしまいがちです。 また、皮の部分が乾燥して硬くなることもあります。
3Dフリーザーの「高湿度な包み込む3D冷気」は、乾燥を防ぎながら冷やすため、皮の香ばしさと脂の甘み、そして赤身の瑞々しさをそれぞれ最適な状態でキープします。 見た目にも「皮はカリッ、中はレア」という美しいコントラストが残り、食欲をそそります。
なぜ「デモテスト」が必要なのか?
鳥刺しは、部位や切り方によって求められる質が異なります。
- 部位:脂の甘い「モモ」か、あっさりとした「ムネ」か。
- 厚み:薄造りか、ぶつ切りか(厚いほど中心凍結に時間がかかる)。
- 包装:真空パックか、トレイ盛り(空気に触れる状態)か。
「真空パックするとドリップが見えやすいが、本当に出ないか?」「ササミでもパサつかないか?」 デモテストでは、貴社の製品スタイルに合わせて凍結し、「解凍後のドリップの有無」や「生食時の舌触り」を実際にご試食してご確認いただけます。
まとめ
今回の鳥刺しのテストでは、「7℃から40分で急速凍結」することで、細胞破壊によるドリップを防ぎ、地鶏特有の歯ごたえと甘みを維持できることが実証されました。
「鮮度が命の鳥刺しを、全国へ通販したい」「廃棄ロスをなくし、安全に提供したい」とお考えの食肉加工業者様、飲食店様。 生食の限界を超える冷凍技術を、ぜひ3Dフリーザーで体感してください。
