本記事は、愛媛名物の魚肉練り製品「じゃこ天」を対象に、3Dフリーザーでの急速冷凍テストを実施した結果をまとめたレポートです。まず結論からお伝えすると、庫内-35℃/約20分でバッチ凍結し、解凍後もプリッとした食感・旨味を維持できました。以下、テスト条件・結果・理由(メカニズム)・他方式との比較・解凍方法・導入メリットを順に解説します。

Contents
テスト方法
出張デモ機を現地に搬入し、出来上がり直後のじゃこ天を対象に急速冷却→急速冷凍を連続で実施しました。まず温度を素早く下げ、次に氷結点付近を短時間で通過させることで、食品内部の氷結晶を小さく均一化します。結果として、細胞破壊とドリップ(解凍時の水分流出)を抑制する狙いです。
テスト結果

- 冷凍時間:約20分
- 庫内温度:-35℃ 設定
- 風速:中速設定
| 評価軸 | 結果 | 補足 |
|---|---|---|
| 食感 | プリッとした弾力を維持 | 繊維の破断が少なく、噛み応えが保たれた |
| 風味 | 旨味・香りの保持 | 酸化・脱水が抑えられ、雑味の発生も軽微 |
| ドリップ | 少ない | 氷結晶が微細・均一のため、流出が抑えられた |
| 外観 | 割れ・欠けの発生少 | 表面乾燥と着霜を抑え、見栄えを維持 |
試食評価(お客様の声)
冷却のみのサンプル/冷却+冷凍サンプルの2種類を用意して試食比較したところ、「冷却だけでも違いが分かる。プリッとした食感が増し美味しくなった」と高評価。特に、高湿度の3D冷気で冷やす工程が効き、水分率が保持されたことが食感改善に寄与しました。
3Dフリーザーの強み(現場目線のメリット)

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 冷却技術 | 高湿度3D冷気で全体を均一に冷やす |
| 品質維持 | 細胞破壊を最小化し、解凍後の食感・味を維持 |
| 生産性 | 着霜が少なく連続稼働時間が伸びる → 電力効率も良化 |
| 歩留まり | 乾燥ロスが少なく目減り低減で歩留まり改善 |
3Dフリーザーの方式や特長の詳細は、3Dフリーザー®とはをご覧ください。
品質劣化を抑える仕組み(なぜ劣化しにくいのか)
カギは氷結晶の微細化と均一化です。急速に凍らせるほど氷結晶は小さくなり、細胞壁の破壊を抑制できます。さらに、3Dフリーザー独自の循環設計(ACVCS®:Anti Cycle Vibration Cold System)により、食材全体を「包み込むように」冷却するため、中心部までムラなく短時間で温度を下げられます。結果、ドリップ・離水が少なく、解凍後も食感・風味・うま味の保持に直結します。
他方式との比較
| 比較軸 | 3Dフリーザー® | 一般的エアーブラスト |
|---|---|---|
| 冷却方法 | 高湿度の3D冷気で包み込む | 一方向の冷風 |
| 凍結ムラ | 少ない(中心まで均一) | 生じやすい |
| 氷結晶サイズ | 小さく均一 | やや大きく不均一 |
| ドリップ | 少ない | 出やすい |
| 総合品質 | 高い(食感・旨味の保持) | 劣化しやすい |
| 導入コスト | やや高いが長期で優位 | 比較的低い |
じゃこ天の解凍方法(推奨)
- 冷蔵解凍:5℃前後の冷蔵でゆっくり解凍。ドリップが最小。
- 短時間で使う場合:未開封のまま流水で表面解凍→冷蔵で芯温馴染ませ。
- 加熱提供時:半解凍で加熱に入ると、再凍結域を通らず食感が安定。
※再凍結は避けてください。酸化や食感劣化のリスクが高まります。
導入の流れとサポート
- まずはカタログで機種・仕様を確認:製品カタログDL
- 次に出張デモ・冷凍テストで効果を確認:導入の流れ・よくあるご質問
- ご相談・お見積り:お問い合わせフォーム(お電話も可)
導入事例
まとめ(次のアクション)
じゃこ天のように食感が命の練り製品でも、3Dフリーザーなら-35℃・約20分で急速冷凍し、解凍後のプリッと感・旨味を高い水準で維持できます。まずは実機デモで自社原料の条件を確認しましょう。以下のボタンから、詳しい情報・事例・資料をご覧いただけます。
よくある質問
A. はい。3Dフリーザーで氷結晶を小さく均一にできるため、解凍後の弾力と旨味を保ちやすくなります。
A. 条件にもよりますが、本テストでは-35℃で約20分でした。厚み・ロットにより最適時間は調整します。
A. 可能です。まずはお問い合わせからご相談ください。
