【実証テスト】殻ごとなのに刺身鮮度!「殻付きホタテ」を43分で急速冷凍

BBQブームや海鮮ギフトとして大人気の「殻付きホタテ」。 豪快な見た目は商品力が高い反面、冷凍加工においては「殻」が大きな障害となります。 「殻が断熱材の役割をしてしまい、中身がいつまでも凍らない」「時間がかかりすぎて、解凍した時にウロ(内臓)から生臭い汁が出てくる」。 殻に守られた貝柱は冷気が届きにくく、緩慢凍結では中心が凍るまでに長い時間を要します。その間に鮮度が落ち、せっかくの「浜焼き」も臭みが出て台無しになってしまいます。

今回は、洗浄後に10℃まで冷やした殻付きホタテを使用し、厚い殻の壁を突破して、獲れたての磯の香りを維持できるか検証しました。

テスト条件と結果

今回は、水揚げ後に砂抜き・洗浄を行い、冷蔵温度(10℃)に落ち着いた状態からのスタートです。

  • サンプル名:殻付きホタテ(成貝・殻付きのまま)
  • 投入温度:10℃(※冷蔵・チルド)
  • 取出温度:-18℃(中心温度)
  • 凍結時間:43分

この結果から分かる「3Dフリーザー」3つのメリット

殻付きの状態でも43分で凍結完了。剥き身と変わらないこのスピードが、殻付きホタテの「鮮度」と「使い勝手」を劇的に変えます。

1. 厚い「殻」の断熱を突破し、スピーディーに芯まで凍結

ホタテの殻はカルシウムの塊であり、非常に熱伝導率が悪い(冷えにくい)素材です。一般的な冷凍庫では冷気が跳ね返され、中の貝柱に届くまでに数時間かかってしまいます。 3Dフリーザーの全方向からの高湿度3D冷気は、立体的に殻の隙間や表面を包み込み、断熱壁を突破して一気に中身を冷やします。43分という短時間で処理することで、鮮度劣化のタイムラグを極限までなくします。

2. 劣化しやすい「ウロ(内臓)」の臭みを抑える

殻付きホタテを焼いた時、食欲を減退させるのが「生臭さ」です。これは、貝柱よりも痛みが早い「ウロ(黒い内臓部分)」や「ヒモ」が、凍結までの間に劣化することで発生します。 短時間で全組織の活動を停止させるため、内臓の酵素活性もストップします。解凍して網焼きにした際、嫌な臭いが一切なく、磯の香ばしい香りだけを楽しむことができます。

3. 「殻から外して刺身」も可能!高鮮度をキープ

通常、殻付きの冷凍ホタテは「加熱用」として流通することが多いですが、今回のスピード凍結なら「生食」レベルの品質も維持可能です。 細胞破壊を防いでいるため、解凍後に殻を開けて貝柱を切り出せば、プリプリの刺身として提供できます。「BBQで焼いてもよし、刺身でもよし」という、付加価値の高い商品として展開できます。

なぜ「デモテスト」が必要なのか?

殻付きホタテは、産地や養殖方法によって殻の形状が異なります。

  • 殻の厚み:地撒き式の厚い殻か、耳吊り式の比較的薄い殻か。
  • 蝶番の状態:完全に閉じているか、少し隙間があるか(冷気の入り方が変わります)。
  • 梱包形態:発泡スチロールに並べた状態か、ダンボール箱詰めか。

「発泡スチロールに入れたままでも凍るか?」「蝶番が開いてしまわないか?」 デモテストでは、貴社の実際の荷姿で凍結を行い、もっとも効率よく、かつ中身の品質を守れる風量や温度設定をご提案します。

まとめ

今回の殻付きホタテのテストでは、「10℃から43分」で処理することで、殻の断熱性を克服し、刺身でも食べられるほどの高鮮度を維持できることが実証されました。

「BBQ市場に向けて、臭みのない最高級の殻付きホタテを出したい」「お歳暮用に、見た目も味も豪華なセットを作りたい」とお考えの漁協関係者様、水産商社様。 もっとも冷やすのが難しい「殻付き」こそ、3Dフリーザーの技術力がもっとも発揮される分野です。ぜひ一度、その“焼き上がり”の違いをお試しください。

仕組みやスペックはカタログで確認できますが、
「貴社の食材での再現性」はテストでしか分かりません。
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