「サザエを冷凍すると、焼いた時に独特の生臭さが出る」 「肝（ワタ）がドロドロに溶けてしまい、苦味だけが強く感じる」
サザエなどの巻貝は、内臓部分から傷みやすく、冷凍品質に差が出やすい食材です。 特に殻の中に身が入っているため、冷気が中心まで届きにくく、凍結に時間がかかると品質劣化（臭み・身痩せ）の原因になります。
今回は、洗浄・砂抜きを行った10℃の状態から、殻付きのまま急速凍結を行いました。
Contents
テスト条件と結果
水揚げ後、洗浄して落ち着かせた状態からのスタートです。
- サンプル名：サザエ（殻付き・生）
- 投入温度：10℃
- 取出温度：-18℃（中心温度）
- 凍結時間：20分
この結果から分かる「3Dフリーザー」3つのメリット
硬い殻に守られているにも関わらず、20分という短時間で完了。 このスピードは、サザエの商品価値を大きく引き上げます。
1. 一番傷みやすい「肝（ワタ）」の鮮度をキープ
サザエ好きにとって、ほろ苦い「肝」は身と同じくらい重要な部位です。しかし、内臓は水分と酵素が多く、最も腐敗しやすい部分でもあります。 通常の冷凍で時間がかかると、肝の組織が壊れてドリップが出たり、焼いた時に形が崩れてドロドロになったりします。
今回の「20分」というスピードなら、殻の奥にある肝まで一気に温度を落とすことが可能です。 解凍してつぼ焼きにした際、肝がプリッとしていて濃厚な旨味が残り、嫌な生臭さも一切感じません。
2. 「殻」があってもムラなく冷やす3D冷気
サザエの殻はゴツゴツしており、形状も一つ一つ異なります。 一方向から風を当てるだけの冷凍機では、風が当たらない死角ができたり、殻の厚みで冷気が遮断されたりして、中心部が凍るまで時間がかかってしまいます。
3Dフリーザーの立体的な冷気は、複雑な形状のサザエを包み込むように冷やすため、殻の隙間から冷気が入り込みます。 これにより、断熱効果の高い殻付きの状態でも、驚くほどの速さで芯まで凍結させることができます。
3. 旬の時期に「生きたままのような品質」でストック
サザエは夏が旬ですが、冬場の宴会シーズンやBBQ需要に合わせて通年で提供したいというニーズがあります。 しかし、水槽で活かしておくにはコストがかかり、痩せてしまうリスクもあります。
獲れたてを20分で急速凍結できれば、身入りが良く、味が濃厚な旬のサザエを大量にストックできます。 「必要な時に、必要な分だけ」解凍して提供できるため、ロスを減らしつつ、常に最高の状態をお客様に出すことができます。
なぜ「デモテスト」が必要なのか？
サザエや貝類は、サイズや処理方法によって条件が変わります。
- サイズ：つぼ焼き用の大玉か、煮付け用の小玉か。
- 状態：生のままか、一度ボイル（釜茹で）してから凍らせるか。
- 殻の有無：剥き身（スライス）にした状態か。
「特大サイズでも20分で凍るか？」「ボイル済みの場合、身が縮まないか？」 デモテストでは、貴社が扱うサザエをお持ち込みいただき、「解凍後の肝の状態」や「焼いた時の香りの良さ」を実際に確かめていただけます。
まとめ
今回のサザエのテストでは、「殻付きのまま20分で急速凍結」することで、肝の鮮度と磯の香りを守り、つぼ焼きに最適な品質を維持できることが実証されました。
「海鮮BBQセットの目玉商品を作りたい」「居酒屋のお通しとして、高品質なサザエを使いたい」とお考えの水産加工業者様、飲食店様。 殻の奥まで届く3Dフリーザーのパワーを、ぜひ体感してください。
