引用元:みなと新聞 2021年6月8日 掲載
鮮凍力とは?目利きと急速凍結技術の融合
大阪のアルティマイスグループが手掛ける「ゆみるめ」(大阪市、向山眞一郎社長)は、目利きの技術と3Dフリーザー®による急速凍結を組み合わせた冷凍鮮魚ブランド「鮮凍力」を本格展開しています。
すでに自社ECサイトをプレオープンし、外食産業向けの拡販と一般消費者への販売を開始しました。
向山社長は次のように語ります。
「需要のない時期に水揚げされた良質な鮮魚を、最も需要の高い時期に提供することで、価格の安定とお客様の不安解消に貢献したい」
黒門市場発「ゆみるめ」が挑む新しい水産流通モデル
ゆみるめは大阪・黒門市場で天然活魚や高級鮮魚を扱う「さかなのきもち」を運営するアルティマイスの子会社として、2020年11月に設立。
プロの目利きが厳選した魚を最適な状態で凍結・保管し、必要なタイミングで販売する仕組みを整えています。
産地と消費地を結ぶ厳選仕入れ
産地・漁法・サイズ・鮮度・価格を丁寧に見極めながら、東京の豊洲市場や大阪中央卸売市場などの消費地市場に加え、長崎・北海道・下関などの産地市場からも直送。
特に冷凍に適した品質の魚介類を選定しています。
3Dフリーザー®による立体急速凍結
選び抜かれた魚介類は、古賀産業(山口県下関市)の3Dフリーザー®を使って急速凍結されます。
この技術は、立体的な冷風循環で短時間に中心まで凍らせるため、細胞破壊を最小限に抑え、解凍時のドリップ(旨味流出)を大幅に軽減。
色・食感・旨味を保ち、まるで獲れたてのような鮮度を再現します。
約45種類の豊富な魚種ラインアップ
鮮凍力ブランドでは、マサバ・コハダ・タチウオ・クエ・マダイ・マアジなど約45種類を展開。
すべてフィレーや切り身に加工されており、必要な分だけ注文・解凍可能です。
食品ロスを削減し、飲食店や小売の効率化に寄与します。
さらに、変色が抑えられ、ドリップがほぼ出ないため、歩留まりも向上。
適切な解凍を行えば熟成が進み、うま味が増すと好評です。
プロ料理人からの高評価
関西圏の有名飲食店でテスト提供を行った結果、特に活サバの品質が高く評価されました。
「冷凍後数か月経過しているのに、プロでも生と見分けがつかなかった」という声も上がっています。
松本将哉事業本部次長は、「品質の再現性こそが、冷凍の未来を変える」と語ります。
EC・外食・海外へ広がる展開
主な販路は関西の飲食店ですが、全国の小売・外食業者、さらに海外輸出も視野に入れています。
同時に、自社ECサイトでは一般消費者向け販売もスタート。
購入型クラウドファンディングにも挑戦し、「鮮凍力」のブランド認知拡大に取り組んでいます。
「天然魚には他では味わえないうま味がある。本当に“おいしい魚”をもっと多くの人に知ってほしい」(向山社長)
企業情報
株式会社ゆみるめ(アルティマイスグループ)
所在地:大阪市浪速区難波中3-5-4 難波末沢ビル4F
電話番号:06-6537-9994
公式サイト:https://www.yumirume.co.jp
出典
みなと新聞 2021年6月8日掲載
「『鮮凍力』ブランド化へ厳選鮮魚 — 目利きと急速凍結技術が融合」



