ホルモンの魅力は、脂の甘みと、噛むほどに溢れる旨味、そして独特の歯ごたえです。 しかし、水分量が多いホルモンは、冷凍すると細胞が破壊されやすく、解凍時に旨味を含んだ水分(ドリップ)が大量に流出してしまいます。 結果、「焼くとゴムのように硬い」「臭みがある」という、残念な品質になりがちです。
今回は、下処理を終えた16℃の状態から、予冷なしで3Dフリーザーへ投入し、その品質を検証しました。
Contents
テスト条件と結果

- サンプル名:ホルモン
- 投入温度:16℃
- 取出温度:-18℃(中心温度)
- 凍結時間:35分
この結果から分かる「3Dフリーザー」3つのメリット

16℃から35分。 このスピードは、ホルモンの「歩留まり(重量)」と「食感」を守るために非常に大きな意味を持ちます。
1. 「ドリップ」を止めて、焼いても縮まないプリプリ感
ホルモン冷凍の最大の失敗は、解凍時のドリップです。ドリップが出るということは、目減り(重量ロス)しているだけでなく、食べた時のジューシーさが失われている証拠です。 水分が抜けたホルモンは、焼くとカチカチに縮んでしまい、ゴムのような食感になります。
今回の「35分」という急速凍結なら、水分の多いホルモンの細胞を壊さずに固定できます。 解凍してもドリップが出ないため、焼いてもふっくらと膨らみ、噛んだ瞬間に脂と肉汁が弾ける「プリプリ」の食感が楽しめます。
2. 特有の「臭み」が出る前に鮮度を3D凍結
ホルモンは鮮度劣化が非常に早く、少しでも時間が経つと独特の獣臭やアンモニア臭が発生します。 冷凍スピードが遅いと、凍るまでの間に劣化が進み、解凍後にその臭いが強調されてしまいます。
下処理直後の16℃から一気に凍結させることで、臭みの原因となる菌の増殖や酵素の働きを瞬時にストップさせます。 「冷凍ホルモンは臭い」という常識を覆し、塩だけのシンプルな味付けでも勝負できるクリーンな品質を実現します。
3. 脂の「酸化」を防ぎ、甘みを守る
マルチョウ(小腸)やシマチョウ(大腸)などの脂付きホルモンは、脂の質が味を決めます。 しかし、脂は酸化しやすく、冷凍焼けを起こすと黄色く変色し、古油のような臭いになってしまいます。
3Dフリーザーの「高湿度で包み込む冷気」は、表面を乾燥させずに素早く凍結するため、脂を酸化から守り、真っ白で艶やかな状態をキープします。 口に入れた瞬間、とろけるような脂の甘みが広がり、もつ鍋にした時のスープのコクも格段にアップします。
なぜ「デモテスト」が必要なのか?
ホルモンは、部位や処理状態によって凍結条件が変わります。
- 部位:脂たっぷりのマルチョウか、肉厚のミノ・ハツか。
- 水分:洗浄後の水切り具合(水分が多いほど凍結膨張のリスクがある)。
- 味付け:タレ漬けか、プレーンか。タレの糖度や塩分で凍結点が変わります。
「タレ漬けの状態でも完全に凍るか?」「ミックスホルモンでもムラなく凍るか?」 デモテストでは、貴社の商品スペックに合わせて凍結し、「解凍後のドリップ量(歩留まり)」や「焼いた時の食感」を実食してご確認いただけます。
まとめ
今回のホルモンのテストでは、「16℃から35分で急速凍結」することで、ドリップと臭みを防ぎ、プリプリの食感と脂の甘みを維持できることが実証されました。
「焼肉店で、ロスなく極上のホルモンを提供したい」「通販で、リピートされるホルモン商品を開発したい」とお考えの精肉業者様、飲食店様。 鮮度が命のホルモンを守る技術を、ぜひ3Dフリーザーで体感してください。
