【実証テスト】衣はサクサク、肉はしっとり!揚げたて「ヒレカツ」の急速冷凍で品質は守れるか?

「冷凍したカツを揚げ直すと、衣が剥がれてしまう」 「ヒレ肉が硬くなって、ジューシーさがなくなる」

揚げ物の冷凍、特に「ヒレカツ」のような厚みのある肉料理は、多くのメーカー様が頭を悩ませる商材です。 揚げたての「剣立ち(パン粉が立っている状態)」と、箸で切れるような肉の柔らかさを、冷凍で再現することは可能なのでしょうか?

今回は、揚げ調理後、粗熱が少し取れた42℃の状態から3Dフリーザーに投入し、検証を行いました。

テスト条件と結果

中心まで熱が通っている厚切り肉を、衣ごと凍結させるテストです。

  • サンプル名:ヒレカツ(揚げ調理済み)
  • 投入温度:42℃(※ほんのり温かい状態)
  • 取出温度:-18℃(中心温度)
  • 凍結時間:44分

この結果から分かる「3Dフリーザー」3つのメリット

42℃から44分で凍結完了。 揚げ物にとって、この「40分台」という時間は、品質を守るための重要なファクターとなります。

1. 「剣立ち」を残したまま凍結し、ベチャつきを回避

揚げ物の命は、衣の食感です。 緩慢冷凍(通常の冷凍)では、肉から出る蒸気や水分が衣に移り、パン粉がふやけてベチャッとしてしまいます。これでは解凍してもサクサク感は戻りません。

今回のテストでは、衣が湿気る前にスピーディーに凍結させています。 3Dフリーザーの風は、パン粉の「剣立ち」を押し潰すことなく、立体的な形状のまま凍らせるため、レンジアップや自然解凍をした際も、揚げたてのような「サクッ」とした軽い食感が蘇ります。

2. 脂のない「赤身肉」でもパサつかせない

ヒレ肉は脂身が少なく、水分が多い部位です。 そのため、冷凍に時間がかかると肉の繊維の中で氷の結晶が大きくなり、解凍時に肉汁となって流れ出てしまいます。これが「パサパサで硬いカツ」の原因です。

3Dフリーザーは、氷の結晶を微細なまま留めるため、ヒレ肉の繊維を傷つけません。 解凍しても肉汁が内部に留まっているため、食べた瞬間のしっとりとした柔らかさと、肉本来の旨味が保たれます。

3. 衣と肉の「剥がれ」を防止する密着力

「食べようとしたら、衣がボロッと剥がれた」。これは冷凍カツでよくあるクレームです。 原因の一つは、冷却・凍結時に肉が収縮し、衣との間に隙間ができてしまうことです。

42℃から一気に冷やし込むことで、肉と衣を密着させた状態で「瞬間パック」のように固定できます。 断面を見ても肉と衣が一体化しており、見た目の美しさと食べやすさを両立できます。

なぜ「デモテスト」が必要なのか?

カツは、その厚みや衣の種類によって凍結の挙動が異なります。

  • パン粉の種類:生パン粉か、乾燥パン粉か(水分量が違います)。
  • 肉の厚み:一口カツか、厚切りの棒ヒレカツか。
  • 卵液(バッター液):粘度によって衣の付き方が変わります。

「一番分厚い商品でも中心まで凍るか?」「揚げ油の酸化臭は出ないか?」 デモテストでは、実際に貴社の商品を使って、「電子レンジで温めた時の衣の食感」「冷めた状態での肉の硬さ」まで厳しくチェックしていただけます。

まとめ

今回のヒレカツのテストでは、「42℃から44分で急速凍結」することで、衣のサクサク感とヒレ肉の柔らかさを高いレベルで維持できることが実証されました。

「お弁当のメインおかずとして最高品質を目指したい」「かつサンドの冷凍販売を始めたい」とお考えの食品メーカー様、飲食店様。 揚げ物の冷凍こそ、技術の差が味に出ます。ぜひ一度、その違いを体験してください。

仕組みやスペックはカタログで確認できますが、
「貴社の食材での再現性」はテストでしか分かりません。
急速冷却・冷凍テストのご案内。訪問、郵送、来訪テストに対応。

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