【実証テスト】2kgの塊も芯まで!「唐揚げ用もも肉(2kgパック)」を70分で急速冷凍して歩留まりを改善

食品工場や給食センターにおいて、効率よく製造・出荷するために欠かせない「2kg業務用パック」。 しかし、唐揚げ用にタンブリング(調味液を揉み込む処理)をしたお肉を、袋に詰めてブロック状で冷凍すると、「中心が凍るまでに時間がかかりすぎる」「解凍すると調味液がドリップとして出てしまい、歩留まりが悪くなる」という課題に直面します。

今回は、加工・充填後の4℃の状態から、厚みのある2kgパックを3Dフリーザーで70分かけて凍結させ、その品質と効率を検証しました。

テスト条件と結果

  • サンプル名:唐揚げ用もも肉
  • 投入温度:4℃
  • 取出温度:-18℃(中心温度)
  • 凍結時間:70分

この結果から分かる「3Dフリーザー」3つのメリット

4℃から70分。 2kgという重量と厚みのある肉塊を、わずか1時間強で芯まで凍結させるパワー。これは、大量生産の現場において「品質」と「利益」を守るための大きな武器になります。

1. 吸わせた「調味液」を逃がさず、歩留まりを最大化

タンブリングの最大の目的は、お肉に調味液を吸わせて「味を入れる」ことと、「歩留まり(重量)」を増やすことです。 しかし、冷凍スピードが遅いと、肉の繊維が氷の結晶で壊され、せっかく吸わせた調味液が解凍時にドリップとして流れ出してしまいます。これでは、重量が減り、利益も流出してしまいます。

今回のテストでは、2kgの塊でも素早く熱を奪うことで、調味液を肉の繊維の中に抱き込んだまま固定しています。 解凍してもドリップが最小限に抑えられるため、歩留まりが良く、ジューシーで味の染みた唐揚げ原料を提供できます。

2. 厚みのある「2kgパック」でも、中心部の劣化を防ぐ

通常の冷凍庫(直風式)で2kgパックを凍らせようとすると、外側はカチカチなのに、中心部は数時間経っても0℃付近…という「緩慢凍結」状態になりがちです。 中心部の凍結が遅れると、そこから変色や腐敗が始まります。

3Dフリーザーの立体的な冷気は、パックの隙間を縫って全方向から冷却し、70分で確実に芯まで-18℃に到達させます。 「中心だけ色が悪い」「臭いが出る」といったクレームを防ぎ、ロットごとの品質ムラをなくします。

3. 「IQF(バラ凍結)」の手間をなくし、パックごと商品化

高品質な冷凍をするために、一度お肉を広げてバラ凍結(IQF)してから袋詰めする工程を入れている現場もありますが、これには膨大な手間とスペースが必要です。

パック詰めした状態で高品質に凍結できれば、「充填→即冷凍→箱詰め」という最短のラインが組めます。 IQFに比べて空気に触れる面積も減るため、酸化(冷凍焼け)のリスクも低減でき、生産効率と品質維持を両立できます。

なぜ「デモテスト」が必要なのか?

業務用のパック商品は、荷姿や調味液の粘度によって凍結挙動が変わります。

  • 荷姿:平たく成形した「ピロー包装」か、厚みのある「ガゼット袋」か。厚みがあるほど時間はかかります。
  • 調味液:塩分濃度や糖度が高いタレの場合、凍結点が下がり凍りにくくなります。
  • 積み重ね:バットに1段並べか、段積みするか(風の通り方が変わります)。

「段ボールに入れた状態ではどうか?」「5kgパックだと何分かかるか?」 デモテストでは、貴社の実際の製造ラインと同じ荷姿で凍結を行い、「解凍後のドリップ率」や「中心部の凍結状態」を数値でご確認いただけます。

まとめ

今回の唐揚げ用もも肉(2kgパック)のテストでは、「4℃から70分で急速凍結」することで、調味液の流出(歩留まり低下)を防ぎ、厚みのあるパックでも均一に高品質な凍結が可能であることが実証されました。

「歩留まりを改善して、利益率を上げたい」「大量の在庫を、ムラなく安全にストックしたい」とお考えの食肉加工業者様、セントラルキッチン様。 塊肉の芯まで冷やすパワーと技術を、ぜひ3Dフリーザーで体感してください。

仕組みやスペックはカタログで確認できますが、
「貴社の食材での再現性」はテストでしか分かりません。
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