「解凍するとベチャッとして、筋っぽさだけが残る」 「鮮やかな緑色が悪くなり、食欲をそそらない」
ブロッコリーの冷凍で最も多いのが、食感と色の劣化です。 水分が多い野菜は、凍結スピードが遅いと細胞が破壊され、解凍時に水分と一緒に旨味や栄養が流出してしまいます。
今回は、加熱処理をしてまだ温かい48℃の状態から、わずか10分でカチカチに凍結させ、採れたて・茹でたての品質を維持できるか検証しました。
Contents
テスト条件と結果

ブランチング(加熱)を行い、水気を切った直後の温かい状態からのスタートです。
- サンプル名:ブロッコリー(カット済み・ブランチング後)
- 投入温度:48℃(※加熱後の余熱あり)
- 取出温度:-18℃(中心温度)
- 凍結時間:10分
この結果から分かる「3Dフリーザー」3つのメリット

48℃から10分。 このスピードは、これまでのテストの中でもトップクラスの速さです。野菜の品質保持において、この速さは絶対的な正義です。
1. 「10分」で細胞をロック!解凍しても水っぽくない
ブロッコリーが解凍後に「グニャグニャ」「水っぽい」食感になる原因は、凍結中に大きく育った氷の結晶が細胞壁を突き破るからです。
今回の「10分」というタイムは、氷の結晶が成長する暇を与えないほどの速さです。 細胞が壊れないため、解凍しても余分な水(ドリップ)が出ません。 サラダに入れてもシャキッとした歯ごたえが残り、シチューに入れても煮崩れしにくい、生野菜に近いしっかりとした食感が楽しめます。
2. 繊細な「蕾(つぼみ)」を風で飛ばさない
ブロッコリーの特徴である房の先端の「蕾」。 ここは非常に脆く、一般的な強力なファンで冷やす冷凍機では、風圧で蕾が欠けたり、乾燥してパラパラと落ちてしまったりします。
3Dフリーザーの「包み込むような冷気」は、繊細な蕾を優しく守りながら、奥まで冷気を浸透させます。 見た目がきれいで、ボロボロと崩れていないブロッコリーは、お弁当や料理の彩りとして非常に重宝されます。
3. 「ブランチング→即冷凍」で色止め&効率化
野菜の緑色(クロロフィル)は、加熱後に放置すると熱や酸で褐色に変化してしまいます。きれいな緑色を保つには「急冷」が必須です。 通常は冷水で冷やしますが、水っぽくなるリスクがあります。
48℃(温かい状態)からダイレクトに10分で凍らせることで、「色止め(急冷)」と「凍結」を同時に完了させます。 鮮やかなグリーンをキープできるだけでなく、冷却工程を短縮できるため、大量生産の現場でもスムーズなライン構築が可能です。
なぜ「デモテスト」が必要なのか?
ブロッコリーは、カットサイズや加熱方法によって条件が変わります。
- サイズ:一口サイズか、大きめの房か。
- 加熱方法:ボイル(お湯)か、スチーム(蒸気)か。スチームの方が水分が少なく凍結には有利です。
- 茎の太さ:茎の部分は熱が抜けにくいため、ここがしっかり凍るかがポイント。
「茎までちゃんと凍っているか?」「自然解凍でサラダとして出せるレベルか?」 デモテストでは、貴社の加工プロセスに合わせた状態で凍結を行い、「解凍後のドリップ量」や「色の鮮やかさ」を実際に比較検証していただけます。
まとめ
今回のブロッコリーのテストでは、「48℃から10分で超急速凍結」することで、水っぽさを防ぎ、シャキッとした食感と美しい緑色を維持できることが実証されました。
「国産ブロッコリーを高品質なまま冷凍販売したい」「業務用の冷凍野菜のレベルを上げたい」とお考えの農家様、食品メーカー様。 野菜の鮮度はスピードで決まります。その違いを、ぜひ3Dフリーザーで体感してください。
