【実証テスト】解凍しても水っぽくない!「業務用明太子チューブ」を35分で急速冷凍

パスタ、ピザ、おにぎり、ディップソースと、業務用の現場で大活躍する「明太子チューブ(バラコ)」。 皮から出す手間がなく便利ですが、冷凍品を解凍すると「ドリップが出て水っぽくなる」「卵の粒が潰れてペースト状になってしまう」という不満も多い商品です。

今回は、充填後の10℃の状態から、厚みのあるチューブごと3Dフリーザーで急速凍結を行い、粒感と粘度を維持できるか検証しました。

テスト条件と結果

  • サンプル名:明太子チューブ(業務用・バラコ)
  • 投入温度:10℃
  • 取出温度:-18℃(中心温度)
  • 凍結時間:35分

この結果から分かる「3Dフリーザー」3つのメリット

10℃から35分。 密度が高く、粘度のあるペースト状の商品を、わずか30分強で芯まで凍らせる。このスピードが、明太子の品質を劇的に向上させます。

1. 「分離」を防ぎ、おにぎりやパスタに最適な粘度をキープ

明太子チューブの最大の失敗は、解凍時の「離水(分離)」です。 緩慢冷凍(通常の冷凍)では、水分が大きな氷となって組織を壊し、解凍すると水と固形分が分かれてシャバシャバになってしまいます。これでは、おにぎりの具にするとご飯がベチャつき、パスタソースにすると味が薄まってしまいます。

今回の「35分」という急速凍結なら、水分と卵が馴染んだ状態のまま、分離する隙を与えずに固定できます。 解凍後もドリップが出ず、適度な粘度(ドロッとした感じ)が残るため、調理現場での使い勝手が抜群に良くなります。

2. 卵の「粒(プチプチ感)」を潰さない

チューブ入りのバラコであっても、求められるのは「プチプチ」とした粒感です。 しかし、冷凍で細胞が壊れると、卵の粒が破裂してしまい、ただの赤いペーストになってしまいます。

3Dフリーザーは、卵の膜を壊さない微細な凍結を行います。 口に入れた瞬間の粒立ちがしっかり残っており、舌の上でプチプチと弾ける食感が楽しめます。 安っぽいペーストではなく、「ちゃんと明太子を使っている」と分かる高品質な商品になります。

3. 「変色」を防ぎ、鮮やかな赤色で食欲をそそる

明太子は酸化しやすく、冷凍焼けを起こすと黒ずんだり、茶色っぽく変色したりします。 料理の彩りとして使われることも多いため、色の劣化は商品価値を下げてしまいます。

3Dフリーザーの「高湿度の包み込むような冷気」は、チューブの表面だけでなく中心部まで素早く熱を奪い、酸化酵素の働きをストップさせます。 解凍後も鮮やかな赤〜ピンク色が維持され、料理を華やかに彩ります。

なぜ「デモテスト」が必要なのか?

明太子チューブは、調味液の配合や塩分濃度によって凍結点が異なります。

  • 塩分濃度:塩分が高いほど凍りにくくなります。
  • 添加物:粘度調整のためのデンプンや増粘剤の有無。
  • 容器:厚みのあるチューブか、平たいパックか。

「塩分高めの辛口でも35分で凍るか?」「1kgの極太チューブでも中心まで大丈夫か?」 デモテストでは、貴社の製品スペックに合わせて凍結し、「解凍後の離水の有無」や「粒の残り具合」を実食してご確認いただけます。

まとめ

今回の明太子チューブのテストでは、「10℃から35分で急速凍結」することで、分離と粒潰れを防ぎ、使い勝手の良い高品質なバラコを製造できることが実証されました。

「水っぽくならない、プロ仕様の明太子チューブを作りたい」「居酒屋チェーンへ、高品質なPB商品を提案したい」とお考えの水産加工業者様。 ペースト加工品の弱点を克服する技術を、ぜひ3Dフリーザーで体感してください。

仕組みやスペックはカタログで確認できますが、
「貴社の食材での再現性」はテストでしか分かりません。
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