【実証テスト】“白ロウ化”を防げるか?熱々65℃の「ごま豆腐」を急速冷凍

「ごま豆腐を冷凍したら、高野豆腐みたいにスカスカになった」 「解凍しても、あの独特の粘りが戻らず、ボロボロ崩れる」

ごま豆腐の主原料は「葛粉(または澱粉)」です。お餅と同じく、デンプン質の食品は0℃〜4℃の温度帯をゆっくり通過すると「老化(白ロウ化)」し、水分が抜けて硬くなってしまいます。 これが、ごま豆腐の冷凍商品化を阻んできた最大の壁でした。

今回は、練り上げた直後の65℃という高温状態から、予冷なしで3Dフリーザーへ投入し、作りたての食感を維持できるか検証しました。

テスト条件と結果

  • サンプル名:ごま豆腐
  • 投入温度:65℃
  • 取出温度:-18℃(中心温度)
  • 凍結時間:110分

この結果から分かる「3Dフリーザー」3つのメリット

65℃から110分。 粘度が高く密度のあるごま豆腐は、中心まで熱が抜けるのに時間がかかります。しかし、この時間をかけても「品質を落とさない」ことが重要なのです。

1. 最大の敵「デンプンの老化」を、高温投入で回避

ごま豆腐を常温で冷ましてから冷凍すると、冷めている間にデンプンの老化(硬化)が始まってしまいます。 しかし、65℃という「まだ柔らかい状態」からダイレクトに凍結工程に入ることで、老化が始まる隙を与えません。

今回のテストでは、時間はかかっていますが、デンプンの構造が崩れる前に温度を下げ切っています。 その結果、解凍してもボソボソにならず、スプーンですくうと「ねっとり」と糸を引くような、作りたての弾力と粘りが蘇ります。

2. 濃厚な「ごまの風味」を閉じ込める

ごま豆腐の命である「ごまの香り」は、熱いうちが最も芳醇です。 冷ます工程で時間がかかると、香りはどんどん飛んでしまいます。

練りたてのアツアツをパックして即冷凍することで、濃厚なごまの香りをパック内に完全封印します。 食べた瞬間に鼻に抜ける香ばしさは、冷やし固めてから出荷するチルド品とは比べ物にならないほど濃厚です。

3. 表面の「乾燥」と「離水」を防ぐ

110分(約2時間)もの間、急速冷凍庫に入れていると、通常なら表面が乾燥して硬くなったり、解凍後に水(ドリップ)が出たりします。 特にデンプン質の離水は、食感を台無しにします。

3Dフリーザーの高湿度冷気は、長時間冷却しても食品の水分バランスを崩しません。 表面が干からびることなく、また解凍後も水っぽくなりません。滑らかな舌触りと、葛粉特有のプルンとした喉越しを完璧にキープします。

なぜ「デモテスト」が必要なのか?

ごま豆腐は、使用するデンプンの種類や容器によって条件が激変します。

  • 原料:本葛(粘りが強い)か、加工澱粉(タピオカ等)か。配合によって老化のスピードが違います。
  • 容器:深さのある流し缶(中心が冷えにくい)か、個食カップか。
  • 粘度:硬めの仕上がりか、とろけるような柔らかめか。

「カップ充填したままでも中心まで品質が変わらないか?」「解凍後にスが入らないか?」 デモテストでは、貴社の配合で作ったごま豆腐を実際に凍結・解凍し、「スプーンを入れた時の粘り気」や「舌触りの滑らかさ」を実食してご確認いただけます。

まとめ

今回のごま豆腐のテストでは、「65℃から110分で急速凍結」することで、デンプンの老化と離水を防ぎ、練りたてのねっとりモチモチ感を維持できることが実証されました。

「精進料理の味を、冷凍で全国へ届けたい」「日持ちしないごま豆腐を、ギフト商品に育てたい」とお考えの食品メーカー様、料亭様。 最も難しい「デンプン×冷凍」の壁を越える技術を、ぜひ3Dフリーザーで体感してください。

仕組みやスペックはカタログで確認できますが、
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