「カレーを冷凍すると、ジャガイモがスポンジみたいに不味くなる」 「解凍したら油が浮いて、スパイスの香りが飛んでしまった」
飲食店や食品メーカー様にとって、カレーの冷凍商品化は「具材の食感」との戦いです。 特にジャガイモや人参などの根菜類は、冷凍すると組織が壊れやすく、食感が悪くなるため「冷凍カレーにはジャガイモを入れない」という選択をするメーカーも多いほどです。
今回は、パック詰めした25℃の状態から、3Dフリーザーで急速凍結を行い、具材ゴロゴロのカレーでも品質を維持できるか検証しました。
Contents
テスト条件と結果

- サンプル名:カレー(具材入り・パック詰め)
- 投入温度:25℃(※常温・充填後)
- 取出温度:-18℃(中心温度)
- 凍結時間:30分
この結果から分かる「3Dフリーザー」3つのメリット

25℃から30分。 粘度の高いカレーを、パックごと芯まで凍らせるにはパワーが必要ですが、このスピードがカレーの「食感」と「風味」を守る鍵となります。
1. 最大の難関「ジャガイモ」の食感を守る
冷凍カレーの鬼門はジャガイモです。 ゆっくり凍らせると、ジャガイモの中の水分が大きな氷の塊になり、組織をズタズタに破壊します。解凍すると水分が抜けてしまい、繊維だけが残った「スカスカ(スポンジ状)」の食感になってしまいます。
今回の「30分」という急速凍結なら、ジャガイモの細胞を壊さずに、微細な氷結晶で固定できます。 解凍してもホクホクとした食感が残り、人参もグニャグニャになりません。「具材ゴロゴロ」を売りにしたカレーを、冷凍で実現可能にします。
2. 油分の「分離」を防ぎ、滑らかな口当たりに
カレーには多くの油脂(肉の脂、バター、炒め油)が含まれています。 緩慢冷凍(通常の冷凍)では、水分と油分が分離してしまい、解凍した時に表面に黄色い油が浮いたり、食べた時にザラついた舌触りになったりします。
3Dフリーザーは、水分と油分が分離する隙を与えず、乳化(混ざり合った)状態のまま一気に凍結させます。 湯煎やレンジで温めた時、作りたてのように滑らかで、コクのあるソースの状態が蘇ります。
3. 熟成された「スパイスの香り」を逃がさない
カレーは「一晩寝かせると美味しい」と言われますが、寝かせすぎると香りが飛び、菌のリスクも高まります。 25℃(常温)まで冷ましたタイミングは、味が馴染んで一番美味しい状態ですが、ここからさらに放置するのは危険です。
美味しいタイミングで急速凍結することで、スパイスの複雑な香りをパックの中に完全に閉じ込めます。 食べる直前に温めることで、スパイスの香りが一気に開き、まるで厨房で煮込んだばかりのような臨場感が味わえます。
なぜ「デモテスト」が必要なのか?
カレーは、粘度や具材の大きさによって条件が変わります。
- 粘度:小麦粉を使ったドロッとした欧風カレーか、サラサラのスパイスカレーか。
- 具材:角切り肉の大きさ、根菜のカットサイズ。
- 容器:平たいパックか、厚みのあるスタンディングパウチか。
「大きな肉塊が入っていても中心まで凍るか?」「キーマカレーならもっと早く凍るか?」 デモテストでは、貴社のカレーを実際に凍結・解凍し、「ジャガイモの食感」や「ルーの滑らかさ」を実食してご確認いただけます。
まとめ
今回のカレー(パック)のテストでは、「25℃から30分で急速凍結」することで、ジャガイモのスカスカ感と油分の分離を防ぎ、具材感のある高品質なカレーを作れることが実証されました。
「お店の具だくさんカレーを、そのまま通販で届けたい」「レトルトではなく、冷凍ならではのフレッシュさを売りたい」とお考えの飲食店様、食品メーカー様。 カレーの常識を変える冷凍技術を、ぜひ3Dフリーザーで体感してください。
