生そばの魅力は、茹でた瞬間に立ち上る「蕎麦の香り」と、歯切れの良い「コシ」です。 しかし、一般的な冷凍を行うと、乾燥して麺がボロボロに折れてしまったり、氷の結晶でデンプンが破壊され、茹でるとブツブツ切れる「短麺」になってしまったりします。
今回は、打ちたての20℃の状態から、予冷なしで3Dフリーザーへ投入し、その繊細な品質を検証しました。
Contents
テスト条件と結果

- サンプル名:生そば
- 投入温度:20℃(※打ちたて・常温)
- 取出温度:-18℃(中心温度)
- 凍結時間:25分
この結果から分かる「3Dフリーザー」3つのメリット

20℃から25分。 このスピードと、3Dフリーザー特有の「乾燥させない技術」が、生そばの常識を変えます。
1. 麺を「乾燥」させない!茹でても切れないコシの強さ
生そばを冷凍して失敗する最大の原因は「乾燥」です。 強い風を当てて凍らせると、麺の表面から水分が飛び、ひび割れ(クラック)が起きます。これをお湯に入れると、そこから麺がバラバラに切れてしまいます。
今回のテストでは、湿度を保った冷気で包み込むため、麺の水分量を維持したまま凍結できます。 茹でた時、麺一本一本が長く繋がり、箸で持ち上げても切れません。生そば特有の「角が立った」美しいフォルムと、心地よい歯応えが楽しめます。
2. 揮発しやすい「蕎麦の香り」を逃がさない
「冷凍の蕎麦は香りがしない」。そう諦めている方も多いのではないでしょうか。 蕎麦の香りは非常に繊細で、時間が経つほど、また乾燥するほど飛んでしまいます。
25分という短時間で、芯まで一気に温度を下げることで、香気成分を麺の中に封じ込めます。 茹で釜に入れた瞬間、そして手繰って口に入れた瞬間、鼻に抜ける穀物の豊かな香りは、まさに「打ちたて」そのものです。
3. 「打ちたて→即冷凍」で、年越しそばの大量生産も可能に
年末の繁忙期、蕎麦屋の厨房は戦場です。生そばは日持ちしないため、前日や当日に大量に打つ必要があり、生産能力に限界がありました。
常温(20℃)からダイレクトに凍結できるため、11月頃から計画的に製造し、最高品質のままストックしておくことが可能です。 「作り置き」ではなく「打ちたて品質の保存」ができるため、通販での全国発送や、繁忙期の店舗オペレーションが劇的に改善します。
なぜ「デモテスト」が必要なのか?
蕎麦は、配合や太さによって凍結の難易度が変わります。
- 配合:つなぎ入りの二八蕎麦か、切れやすい十割蕎麦か。
- 太さ:更科のような細麺か、田舎蕎麦のような太麺か。
- 加水率:水分量が多いほど、凍結時の膨張による割れリスクが高まります。
「十割蕎麦でもボロボロにならないか?」「パッケージに入れた状態でも25分で凍るか?」 デモテストでは、貴社のこだわりの蕎麦をお持ち込みいただき、「茹でた時の麺の長さ(切れにくさ)」や「香り」を実食してご確認いただけます。
まとめ
今回の生そばのテストでは、「20℃から25分で急速凍結」することで、乾燥による麺切れを防ぎ、打ちたての香りとコシを維持できることが実証されました。
「通販で、お店の味そのままの生そばを届けたい」「年末の重労働を解消し、売上を伸ばしたい」とお考えの製麺業者様、蕎麦店様。 繊細な蕎麦を守る冷凍技術を、ぜひ3Dフリーザーで体感してください。
