チキン南蛮のおいしさは、揚げたての鶏肉を甘酢にジュッと漬け込んだ時の、あの「じゅわっ」とした衣の食感にあります。 しかし、一般的な冷凍を行うと、冷却中に甘酢が衣に吸われすぎてグズグズになったり、解凍後に衣が剥がれてしまったりと、商品化には高いハードルがありました。
今回は、揚げて甘酢に絡めた直後の80℃という高温状態から、予冷なしで3Dフリーザーへ投入し、その品質を検証しました。
Contents
テスト条件と結果

揚げ調理後、熱い甘酢ダレにくぐらせた直後の状態を想定。
- サンプル名:チキン南蛮(揚げ・タレ漬け込み済み・タルタルなし)
- 投入温度:80℃(※出来立て直後)
- 取出温度:-18℃(中心温度)
- 凍結時間:57分
この結果から分かる「3Dフリーザー」3つのメリット

80℃から57分。 水分(タレ)を含んだ厚みのある鶏肉を凍らせるには必要な時間ですが、このプロセスがチキン南蛮のクオリティを劇的に変えます。
1. 甘酢が染みても「衣」が溶けない・剥がれない
チキン南蛮を冷凍して一番困るのは、衣が水分(甘酢)を吸いすぎてドロドロになり、解凍した時に肉からペロンと剥がれてしまうことです。 ゆっくり冷ますと、衣のデンプン質が崩壊してしまいます。
今回のテストでは、80℃から一気に凍結させることで、タレが衣に馴染んだ「絶妙な状態」で水分移動をストップさせています。 解凍しても衣がしっかりと肉に張り付いており、タレの酸味と旨味を含んだ「しっとり&ジューシー」な、本場のチキン南蛮の食感が再現されます。
2. 「80℃投入」で、タレの風味と香りを飛ばさない
アツアツの唐揚げを甘酢に漬けた瞬間の、あの食欲をそそる香りは、冷めると同時に飛んでしまいます。 また、長時間常温に置くと、酢の酸味が飛んで味がボケてしまうこともあります。
出来立て80℃からダイレクトに凍結できるため、一番香りが立っている状態で閉じ込めることができます。 レンジで温めた瞬間、甘酢の芳醇な香りが広がり、作りたての感動を食卓に届けられます。
3. 鶏肉(ムネ・モモ)のパサつきを完全ガード
チキン南蛮は、ムネ肉を使う場合もモモ肉を使う場合もありますが、特にムネ肉は冷凍するとパサつきやすい食材です。 さらにタレの水分があるため、冷凍によるダメージを受けやすい環境にあります。
3Dフリーザーの「高湿度3D冷気」は、57分間冷やし続けても鶏肉の水分を奪いません。 しっとりとした肉質が保たれるため、厚切りのお肉でも柔らかく、タレとの一体感を楽しめます。
なぜ「デモテスト」が必要なのか?
チキン南蛮は、地域やお店によってスタイルが異なります。
- 衣の種類:卵を多めに使ったフワフワ衣か、小麦粉メインのカリカリ衣か。
- タレの粘度:サラサラの甘酢か、とろみのあるタレか。
- タルタルソース:タルタルをかけた状態で凍らせたいか(分離のリスク確認)。
「タルタルソースも一緒に凍結できるか?」「お弁当に入れた時の染み込み具合は?」 デモテストでは、貴社の完成形(タルタル有無含め)で凍結を行い、「解凍後の衣の状態」や「ソースの分離」を実食してご確認いただけます。
まとめ
今回のチキン南蛮のテストでは、「80℃から57分で急速凍結」することで、衣の崩れを防ぎ、甘酢の風味とジューシーな肉質を維持できることが実証されました。
「本場のチキン南蛮を、出来立ての味で全国へ届けたい」「お弁当のメインおかずの品質を上げたい」とお考えの食品メーカー様、飲食店様。 タレと衣の関係を守る冷凍技術を、ぜひ3Dフリーザーで体感してください。
