シフォンケーキの命は、メレンゲが生み出す「空気を含んだ高さ」と、水分と油分が絶妙なバランスで保たれた「しっとり・ふわふわ」の食感です。 しかし、一般的な冷凍庫の強い風を当てると、乾燥してパサついたり、風圧で生地が潰れてしまったりと、その繊細さが仇となって品質劣化を招きやすいスイーツです。
今回は、焼成後に冷ました12℃の状態から、3Dフリーザーで優しく、かつ素早く凍結させました。
Contents
テスト条件と結果

- サンプル名:シフォンケーキ
- 投入温度:12℃(※粗熱取り後)
- 取出温度:-18℃(中心温度)
- 凍結時間:25分
この結果から分かる「3Dフリーザー」3つのメリット

12℃から25分。 このスピードと「風の質」が、シフォンケーキの価値を決定づけます。
1. 「風圧」で潰さない!高さとふんわり感をキープ
シフォンケーキの生地は非常に柔らかく、ほとんどが空気でできています。 直風式の強力な冷凍機(ブラストチラーなど)に入れると、風圧に負けて生地が凹んだり、角が欠けたりすることがあります。
3Dフリーザーの「包み込むような冷気」は、一方向から強い風を当てないため、あのような柔らかい生地でも形状を崩しません。 解凍後も、焼きたてのような「高さ」と、指で押すと戻ってくる「弾力」がそのまま維持されます。
2. スポンジを「乾燥」させず、口溶けしっとり
「冷凍ケーキはパサパサして美味しくない」。その原因の多くは乾燥です。 特にシフォンケーキは水分が抜けやすく、冷凍中に乾燥するとスポンジがキメの粗いボソボソした状態になってしまいます。
今回のテストでは、湿度を保った冷気で冷却しているため、生地の水分を奪わずに凍結完了しています。 口に入れた瞬間、シュワッと溶けるような「しっとり感」が残り、飲み物がなくても食べられるほどの口溶けの良さを再現できます。
3. 「デンプンの老化」を止め、作りたての柔らかさに
小麦粉を使ったスイーツは、冷蔵温度帯(0℃〜4℃)を長く通過すると、デンプンが老化して生地が硬くなってしまいます。 冷蔵庫で保管したケーキが少し硬くなるのはこのためです。
25分という短時間でこの温度帯を一気に通過させることで、デンプンが硬くなる前に時間を止めます。 解凍した時、まるで今日焼いたかのような「ふわふわ」の柔らかさが戻るのは、この急速凍結の効果です。
なぜ「デモテスト」が必要なのか?
シフォンケーキは、レシピによって水分量やメレンゲの強さが異なります。
- 油分と水分:オイルの量が多いレシピか、水分(牛乳・ジュース)が多いレシピか。
- フレーバー:ドライフルーツやチョコチップなど、重たい具材が入っているか。
- サイズ:カットか、ホールか、カップ入りか。
「具材が入っていても沈まずに凍るか?」「クリームをサンドした状態(シフォンサンド)でも大丈夫か?」 デモテストでは、貴社の自慢のケーキをお持ち込みいただき、「解凍後の生地の縮み具合」や「パサつきの有無」を実際に食べてご確認いただけます。
まとめ
今回のシフォンケーキのテストでは、「12℃から25分で急速凍結」することで、生地を潰さずに乾燥を防ぎ、特有のふわふわ・しっとり食感を維持できることが実証されました。
「通販で、お店の味そのままのシフォンケーキを届けたい」「ロスを出さずにショーケースを充実させたい」とお考えの洋菓子店様、カフェオーナー様。 空気まで美味しく凍らせる技術を、ぜひ3Dフリーザーで体感してください。
