スパイラルフリーザーの価格・コスト完全ガイド|初期費用・運用費・補助金まで

スパイラルフリーザーの導入を検討する際、多くの方がまず複数のメーカーから見積もりを取り、その「価格」を比較します。しかし、提示された初期費用だけで判断を下すのは、将来的に大きな損失を招く可能性があります。

本当に重要なのは、購入時の価格(イニシャルコスト)だけでなく、運用にかかる費用(ランニングコスト)や、見えないコストまで含めた「総所有コスト(TCO:Total Cost of Ownership)」で投資価値を判断することです。

本記事では、スパイラルフリーザーの価格構造を徹底解剖し、賢い投資判断を下すための具体的なコスト計算方法、そして投資効果を最大化するためのポイントを解説します。

1. 初期費用(イニシャルコスト)の内訳と価格帯

初期費用は、大きく「本体価格」と「付帯工事費」に分けられます。

1-1. 本体価格の目安(処理量別)

スパイラルフリーザーの本体価格は、1時間あたりの処理能力(kg/h)によって大きく変動します。あくまで一般的な目安ですが、以下のような価格帯となります。

処理能力(kg/h) 本体価格の目安
150~300kg/h(小型) 3,000万円~5,000万円
300~500kg/h(中型) 5,000万円~8,000万円
500kg/h以上(大型) 8,000万円~1億5,000万円以上

※上記は標準的な仕様の場合です。製品の温度条件や特殊な仕様によって価格は変動します。

1-2. 付帯工事費

本体価格に加えて、以下のような工事費用が必要となります。

•搬入・据付工事費: 装置を工場内に運び込み、設置するための費用です。

•電気工事費: 装置を稼働させるための電源を確保する工事です。

•給排水設備工事費: 洗浄などで使用する水の配管工事です。

•前後ラインとの接続工事費: 既存の生産ラインとスムーズに連携させるための調整費用です。

これらの付帯工事費は、工場の状況によって大きく異なるため、事前に現場調査の上で見積もりを取得することが不可欠です。

2. 運用コスト(ランニングコスト)の試算

見落とされがちですが、長期的に見ると初期費用以上に重要になるのが運用コストです。

2-1. 電気代

ランニングコストの中で最も大きな割合を占めるのが電気代です。特に冷凍機の心臓部である「圧縮機」と、冷風を循環させる「ファン」が多くの電力を消費します。


KOGASUNの「3Dスパイラルフリーザー®」は、ダクトレス構造により冷気の循環抵抗を低減し、従来型に比べて消費電力を約15~20%削減することが可能です。

2-2. メンテナンス費用

安定稼働を維持するための定期点検費用や、消耗部品の交換費用です。信頼性の高い装置を選ぶことで、突発的な故障による修理費用や生産停止のリスクを低減できます。

2-3. 洗浄費用

衛生管理のために不可欠な洗浄作業にかかる水道代や洗剤代です。CIP(自動洗浄)機能を搭載したモデルを選ぶことで、洗浄時間と人件費、水道代を大幅に削減できます。

3. 【事例】3Dスパイラルフリーザー®によるコスト削減効果

ある冷凍食品工場では、従来型のスパイラルフリーザーをKOGASUNの「3Dスパイラルフリーザー®」に入れ替えたことで、以下のようなコスト削減を実現しました。

•電気代: 年間 約120万円 削減

•歩留まり改善: 目減りが減少し、年間 約3,000万円 の利益向上

•洗浄時間短縮: 1回あたりの洗浄時間が4時間から1.5時間に短縮し、人件費と水道代を大幅削減

4. 投資対効果(ROI)の考え方と計算例

投資対効果(ROI)は、「(年間利益額+年間コスト削減額)÷ 投資額 × 100」で計算できます。これにより、投資した費用を何年で回収できるかが分かります。

【計算例】

•投資額: 8,000万円

•年間利益向上額(歩留まり改善など): 300万円

•年間コスト削減額(電気代、人件費など): 200万円

ROI = (300万円 + 200万円) ÷ 8,000万円 × 100 = 6.25% 投資回収期間 = 8,000万円 ÷ (300万円 + 200万円) = 16年

5. 補助金・税制優遇の活用で初期投資を抑える方法

スパイラルフリーザーのような省エネ性能や生産性向上に貢献する設備は、国や自治体の補助金対象となる場合があります。

例えば、「ものづくり補助金」や「中小企業新事業進出補助金」などを活用すれば、設備費用の最大1/2の補助を受けられる可能性があります。

急速冷凍機に使用できる補助金一覧

6. まとめ:最適なコストで導入するためのポイント

スパイラルフリーザーの導入を成功させるためには、以下の3つのポイントが重要です。

1.TCOで判断する: 初期費用だけでなく、ランニングコストまで含めた総所有コストで比較検討しましょう。

2.省エネ性能を重視する: ランニングコストの大部分を占める電気代を削減できる、エネルギー効率の高いモデルを選びましょう。

3.補助金を活用する: 活用できる制度を最大限に利用し、初期投資を賢く抑えましょう。

KOGASUNでは、お客様の状況に合わせたコストシミュレーションや、最適な補助金制度のご提案も行っております。お気軽にご相談ください。

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