スパイラルフリーザー完全ガイド|仕組み・選び方・価格まで徹底解説

スパイラルフリーザーは、限られたスペースで大量の食品を連続的に冷凍・冷却できるため、多くの食品工場で導入が進んでいます。しかし、「トンネルフリーザーと何が違うの?」「導入コストは?」「自社に合うのはどのタイプ?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、業務用急速冷凍機の専門メーカーであるKOGASUNが、スパイラルフリーザーの基本的な仕組みから、メリット・デメリット、失敗しない選び方、価格の目安、メンテナンス方法まで、あらゆる情報を網羅的に解説します。

この記事を読めば、スパイラルフリーザーに関する全ての疑問が解決し、貴社に最適な導入プランを具体的に描けるようになります。

1. スパイラルフリーザーとは?省スペースで大量生産を実現する仕組み

スパイラルフリーザーとは、螺旋(スパイラル)状に配置されたコンベアで食品を搬送しながら、冷風を当てて連続的に冷凍・冷却する装置です。最大の特長は、コンベアを縦方向に積み重ねることで、設置面積を最小限に抑えながら、長い搬送ラインを確保できる点にあります。

これにより、直線的なトンネルフリーザーでは設置が難しい限られたスペースでも、大量の製品を効率的に処理することが可能になります。

1-1. 基本構造:なぜ省スペースで大量処理が可能なのか

スパイラルフリーザーは、主に以下の要素で構成されています。

•スパイラルコンベア: 螺旋状に巻かれたベルトコンベア。製品を載せて搬送します。
•冷却ユニット: 冷風を生成し、庫内に送り込む装置。
•断熱パネル: 庫内の冷気を外部に逃がさないための壁。
•コントロールパネル: 温度やコンベア速度を制御します。

1-2. トンネルフリーザーとの違いは?

スパイラルフリーザーとよく比較されるのが「トンネルフリーザー」です。両者の最も大きな違いはコンベアの形状と搬送方向にあります。

比較項目 スパイラルフリーザー トンネルフリーザー
コンベア形状 螺旋状(縦方向) 直線状(横方向)
設置面積 小さい 大きい
レイアウト自由度 高い 低い
得意な処理 長時間冷却が必要な製品 短時間で凍結する製品
構造 複雑 シンプル


より詳細な比較については、以下の記事をご覧ください。

スパイラル vs トンネル徹底比較|省スペース・品質・洗浄・コストで選ぶ最適解

2. スパイラルフリーザーのメリット・デメリット

導入を成功させるためには、メリットだけでなくデメリットも正しく理解することが重要です。

2-1. 導入で得られる5つのメリット

1.圧倒的な省スペース性: 縦方向に搬送するため、床面積を有効活用できます。

2.生産性の向上: 前後の工程とラインを直結しやすく、生産プロセスを自動化できます。

3.品質の安定: 長い滞留時間を確保しやすく、製品を均一に冷却・冷凍できます。

4.レイアウトの自由度: 入出庫口の方向を柔軟に設計でき、既存の工場レイアウトに合わせやすいです。

5.多様な食品に対応: ベルトの種類や速度を調整することで、包装品から裸の製品、パン粉付きの製品まで幅広く対応可能です。

2-2. 事前に知っておくべき3つのデメリットと対策

1.導入コストが高い傾向: 構造が複雑なため、シンプルなトンネルフリーザーに比べて初期投資が高くなることがあります。

•対策: 補助金や税制優遇制度を活用することで、初期投資を抑えることが可能です。

2.洗浄・メンテナンスに手間がかかる: 内部構造が複雑なため、洗浄やメンテナンスに時間がかかる場合があります。

•対策: CIP(自動洗浄)装置付きのモデルを選ぶことで、洗浄時間を大幅に短縮できます。

3.冷却効率が若干劣る場合も: 製品によっては、直線的に冷風を当てるトンネルフリーザーの方が冷却効率が高い場合があります。

•対策: 導入前に凍結テストを行い、自社の製品に最適な方式を見極めることが重要です。

より詳しいメリット・デメリットの解説はこちらの記事をご覧ください。

スパイラルフリーザーのメリット・デメリット徹底解説

3. 失敗しない!スパイラルフリーザーの選び方4つのポイント

自社に最適なスパイラルフリーザーを選ぶためには、以下の4つのポイントを確認しましょう。

1.処理能力(kg/h)で選ぶ: 自社の生産量に合った処理能力を持つモデルを選びます。

2.設置スペースで選ぶ: 工場のレイアウトに収まるサイズのモデルを選びます。

3.対象食品で選ぶ: 冷凍する食品の特性(形状、温度、包装の有無)に合ったベルトや冷却方式を選びます。

4.衛生管理のしやすさで選ぶ: CIP(自動洗浄)機能の有無や、部品の分解・洗浄のしやすさを確認します。

詳細な選び方やチェックリストは、以下の記事で詳しく解説しています。

スパイラルフリーザーの選び方|処理量・スペース・予算別ガイド

4. スパイラルフリーザーの価格とコスト

導入を検討する上で最も気になるのが価格でしょう。スパイラルフリーザーのコストは、「初期費用」と「運用コスト」に大別されます。

4-1. 初期費用(イニシャルコスト)の目安

スパイラルフリーザーの本体価格は、処理能力や仕様によって大きく異なりますが、一般的に数千万円から1億円以上となるケースが多いです。これに加えて、搬入・据付工事費、電気工事費などが必要になります。

4-2. 運用コスト(ランニングコスト)

•電気代: 圧縮機やファンの動力として最も大きな割合を占めます。

•メンテナンス費用: 定期点検や消耗品の交換費用です。

•洗浄費用: 洗浄に使用する水や洗剤の費用です。

4-3. 総所有コスト(TCO)で考える

重要なのは、初期費用だけでなく、運用コストまで含めた総所有コスト(TCO)で比較検討することです。本体価格が安くても、エネルギー効率が悪く電気代が高くついたり、メンテナンス費用がかさんだりしては、結果的に損をしてしまいます。

価格とコストに関する詳細な解説、補助金の活用方法については、以下の記事をご覧ください。

スパイラルフリーザーの価格・コスト完全ガイド|初期費用・運用費・補助金まで

5. KOGASUNの3Dスパイラルフリーザー®が選ばれる理由

KOGASUNが提供する「3Dスパイラルフリーザー®」は、従来のスパイラルフリーザーが抱える課題を、独自の技術で解決します。

5-1. 高湿度冷気で品質と歩留まりを向上

特許技術である「3Dフリーザー®」は、湿度を保った冷気で食品を包み込むように冷却。これにより、食品の乾燥を防ぎ、ドリップの流出を最小限に抑え、高い歩留まりを実現します。

5-2. ダクトレス構造で高い衛生性と省エネを実現

庫内のダクトをなくした独自の構造により、雑菌の温床となる死角を排除。洗浄性が格段に向上しました。また、ダクトがないことで冷気循環の抵抗が減り、消費電力の削減にも貢献します。

5-3. オーダーメイド設計で最適な一台を

お客様の生産ライン、製品特性、設置スペースに合わせて、最適な一台をオーダーメイドで設計・ご提案します。

KOGASUNのスパイラルフリーザー製品情報はこちら

6. 導入事例

実際に3Dスパイラルフリーザー®を導入いただいたお客様の事例をご紹介します。

•冷凍食品工場: 生産性が1.5倍に向上し、人件費を年間900万円削減

•ベーカリー: パンの品質が向上し、新たな販路拡大に成功

•弁当工場: 歩留まりが3%改善し、年間3,000万円の利益向上

導入事例はこちら

7. よくある質問(FAQ)

Q. 最小でどのくらいの処理能力から対応できますか?

A. 150kg/hから対応可能です。お客様の生産量に合わせて柔軟に設計いたします。

Q. 凍結テストは可能ですか?

A. はい、可能です。当社のテストキッチンにて、お客様の製品で実際に凍結テストを行い、品質をご確認いただけます。

Q. メンテナンスのサポート体制はどうなっていますか?

A. 全国の営業拠点から、迅速なメンテナンスサポートを提供いたします。定期点検プランもご用意しております。

8. まとめ|最適なスパイラルフリーザー導入のために

本記事では、スパイラルフリーザーの基本から選び方、価格までを網羅的に解説しました。重要なポイントは以下の通りです。

•スパイラルフリーザーは省スペースと大量処理を両立する

•選定時は総所有コスト(TCO)で判断する

•導入前に凍結テストで品質を確認する

KOGASUNでは、お客様一社一社の課題に寄り添い、最適な冷凍ソリューションをご提案します。スパイラルフリーザーの導入に関するご相談、お見積もり、凍結テストのご依頼は、お気軽にお問い合わせください。

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