シュークリームの冷凍商品化において、「解凍すると皮がベチャッとする」「クリームが分離して水っぽくなる」といった課題はつきものです。
今回は、同一店舗のシュークリームを使用し、「3D凍結®(急速冷凍)」と「通常冷凍(緩慢冷凍)」で1週間保管した後の品質比較を行いました。解凍後の食感や見た目にどれほどの差が出るのか、検証結果をレポートします。
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KOGASUNの3Dフリーザー®は、高湿度な3D冷気を多方向から食品を包み込むように均一に当てることで、乾燥を防ぎながら氷結晶を均一に生成して高品質冷凍を可能にします。これを3D凍結®といいます。表面が乾燥して品質が劣化する「冷凍焼け」を防ぎ、脂の酸化を最小限に抑えます。

•メリット: 出来立ての高温から予冷不要で投入可能。乾燥と酸化を極限まで抑制。解凍後のドリップが少なく、生に近い品質を維持。
Contents
検証条件

実際の店舗運営を想定し、以下の条件でテストを実施しました。
- 使用機種:3Dフリーザー® トレーインタイプ(1ドアモデル)
- 設定温度:-35℃
- 到達時間:約80分(-20℃到達)/ 約105分(-30℃到達)
- 保管期間:1週間(両条件とも同環境で保管)
- 解凍方法:常温解凍 約2時間
結果:写真でわかる「急速冷凍の強み」
解凍後(常温2時間)のシュークリームを比較したところ、外観と手触りに明確な違いが表れました。


1. 皮のハリと香り
- 通常冷凍:皮が湿気を帯びてしっとり・ふにゃっとした手触りに。香りも弱くなっています。
- 3D凍結®:焼きたてに近い形状を維持し、持ち上げてもへたりません。皮の香ばしい香りもしっかり戻りました。
2. 断面とクリームの状態
- 通常冷凍:クリームの油分と水分が分離(離水)し、ドロドロとした状態に。甘みも薄く感じられます。
- 3D凍結®:クリームの乳化状態が守られ、なめらかなコシが残っています。濃厚な味わいもそのままです。
一目でわかる比較表
それぞれの違いを項目別にまとめました。

| 項目 | 3D凍結®(急速冷凍) | 緩慢(通常)冷凍 |
|---|---|---|
| 皮の食感 |
サクッと感を再現 形崩れしない |
しんなりしやすい ベチャつく |
| クリーム |
コシがあり、なめらか 流出しにくい |
水分離(離水)する ドロドロになりやすい |
| 風味 | 良好(香りが立つ) | 弱め |
| 作業性 | サクッと綺麗に割れる | 皮が伸びて割りにくい |
| 保存適性 | 1週間後も品質安定 | 劣化を感じやすい |
おすすめの冷凍・解凍手順(失敗しないコツ)
3Dフリーザー®の性能を最大限に引き出すためのポイントです。
- 粗熱取り:焼成後、しっかり粗熱を取ります(余分な結露を防ぐため)。
- 急速冷凍:製品同士の間隔を少し空けてトレーに並べ、-35℃設定で素早く中心温度を下げます。
- 保管:乾燥を防ぐため適切に包装し、-18℃以下で保管します。
- 解凍:提供前は室温で約2時間。解凍途中で触りすぎないのが綺麗に仕上げるコツです。
導入メリット:店舗運営の視点
- 仕込みの平準化:ピーク前や閑散期にまとめて作り置きができるため、人員配置を最適化できます。
- 歩留まり向上:時間が経っても皮とクリームの再現性が高いため、廃棄ロスを大幅に抑制できます。
- 提供スピード:計画的に解凍しておけば、オーダー後すぐにお客様へ提供可能です。
まとめ:スイーツの冷凍こそ、技術の差が出ます
今回の検証で、3D凍結®を用いれば、シュークリームのようなデリケートなスイーツでも「サクサクの皮」と「なめらかクリーム」を両立できることが実証されました。
「冷凍販売を始めたいが、品質は落としたくない」とお考えのパティシエ・オーナー様、ぜひ一度実機でその違いをご体感ください。自社商品を持ち込んでのテストも大歓迎です。
