小型3次元フリーザー
3次元の柔らか冷気で素材の’おいしさ’そのままに。急速冷凍・冷却装置の「3Dフリーザー」でおなじみの冷凍機メーカー、エアオペレーションテクノロジーズ株式会社は、新型の小型汎用機「3Dチラー&フリーザー」を展示する。
「3D」とは3次元の立体的な冷気で食材全体を包み込む同社独自の特許技術。強味は、直接冷気を吹き付ける従来の2次元方式では困難だった食材に付く霜を完全に社っとアウトしたこと。冷凍庫内の着霜とも無縁で、定期的な霜取り作業は不要。庫内の熱交換率の高さは電気代などランニングコストの低減にも寄与する。
また素材本来の品質を生鮮並みに高くキープする’高品質化’のメリットも見逃せない。3Dが搭載するACVCS技術は素材表面の感想を防ぎ適度な湿度を維持する一方で、冷凍前の触感や風味を残したまま素材のもち味をほぼ維持した状態で復元させる。
これは3Dがつくる振動冷気が食材の氷結晶の成長を抑え、ドリップの原因となる解凍過程の細胞膜の破壊を防ぐため。その微細さは他の急速冷凍システムの100分の1とされる。
とくにレバーや馬刺しなど鮮度管理のむずかしい生食類ほど、品質上の違いは明らか。焼き肉店など数多くの取引先が戦略機して密かに3Dフリーザーを導入する理由がここにある。
さらに調理仕立てのホットデリカを素早く冷却できる「クックチル」機能も特筆すべきポイントの一つ。3Dを使えば揚げたてのコロッケも「予備冷却なし」で芯温3度へ素早い冷却が可能に。調理時の作業効率が高まるだけでなく、常温帯での食材の放置時間を短縮し、細菌繁殖を防ぐ衛生上の利点も優れている。
一方、作業者の頭を悩ます日常的なお手入れも簡単。3Dは庫内設計に通気孔のない「ダクトレス構造」を採用し、雑菌増殖の温床となる障害物がない。ファンは防水加工済みで庫内はジャブジャブ丸ごと水洗いができる。今春発売した「3Dチラー&フリーザー」は小規模事業者向けに改良した小型の汎用タイプ。規模は5段式トレイ(幅1200mmX奥行820X高さ1340mm、重量は170キロ)と縦長の10段式の2タイプとなる。同機には食品の温度管理に不可欠な芯温センサーを標準搭載したほか、食品の形態や保存目的別にファンの風速や運転方式を3段階で調節できる。オプション機能には庫内温度・製品芯温の推移をパソコン上で記録することも可能だ。