引用元:みなと新聞 2021年8月23日 掲載
開発の背景
再生医療の現場では、細胞シートを安定的に供給するための保存・輸送が課題でした。私たちは2018年度、やまぐち産業イノベーション促進補助金を活用して共同研究を開始。当社は装置開発、山口大学大学院医学系研究科は細胞シートの作製・保存方法の開発を担当しました。
3Dフリーザー®の仕組みと強み
3Dフリーザー®は、湿度を含む冷気で対象物を立体的に包み込むように冷却する方式です。乾燥空気を直接吹き付ける従来方式と比べ、水分を奪いにくく品質を保ちやすいのが特長。庫内に乱気流を発生させることで、7段ラックのどの位置でも温度ムラを抑えた冷凍を可能にしました。
主な検証結果
- 解凍24時間後の細胞生存率:85%
- 比較対象(市販の再生医療向けフリーザー):54%(掲載当時のデータ)
- 動物実験にて、非冷凍の細胞シートと同等の治療効果を確認(掲載当時)
これらの結果から、細胞シートの冷凍保存性の向上と、製造・物流のコストダウンに資する可能性が示されました。
今後の見通し(掲載当時)
当時は約1年をかけてデータを蓄積し、製品化を目指す計画でした。最新の進捗は、新着情報やお問い合わせよりご確認ください。
当社の取り組み
食品分野で培った冷凍技術を医療分野へと展開し、品質の均一化・安定供給に貢献します。共同研究・実証のご相談も承っています。



