細胞シート凍結装置を共同開発|古賀産業×山口大学

新聞記事:細胞シート凍結装置を開発|古賀産業と山口大学が共同研究で再生医療に応用

引用元:山口新聞 2021年8月18日 掲載

古賀産業は山口大学と連携し、再生医療で用いられる「細胞シート」を均一かつ再現性高く冷凍保存できる細胞シート凍結装置を共同開発しました。当社の産業用急速冷凍技術「3Dフリーザー®」を医療用途に最適化し、研究現場での検証を進めています。

開発の背景

細胞シートは、移植や再生医療の重要な素材です。一方で、品質を損なわずに保存・輸送するための冷凍プロセスには高度な温度制御が求められます。当社は食品分野で培った3Dフリーザー®のノウハウを活かし、医療用途に求められる均一性と再現性の確保に取り組みました。

3Dフリーザー®とは

湿度を保持した冷気で対象物を立体的に包み込むように急速冷凍する独自方式です。乾燥した冷気を吹き付ける従来法と異なり、品質を維持しやすい点が特長です。水産・食肉・青果・菓子分野での実績を、細胞シート保存に転用しています。

装置の特長

  • 均一冷凍:庫内に乱気流を形成し、全方向から均一に冷気が当たるよう設計。
  • 段積み対応:7段ラックのどの位置でも温度ムラを抑制。
  • 再現性の向上:医療用途で求められるシビアな再現性に対応。

検証状況

山口大学医学部の研究室での試験運用において、解凍24時間後の細胞生存率が85%と紹介されています。既存の再生医療向けフリーザーの54%と比較して高い値が示され、凍結前と同等の治療効果が動物実験で確認されたとのことです。

今後の展開

研究データの蓄積を進め、製品化に向けた検討を継続します。保存プロセスの標準化や運用マニュアル整備、関連規格への対応も順次進める予定です。

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本装置や3Dフリーザー®の医療応用に関するご相談は、当社お問い合わせフォームよりご連絡ください。

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